櫻坂46異例の韓国人気賞1位!紅白復活&史上最多動員、大逆転なぜ起きた

こじらぶ ライター
更新日:2023-12-02 06:00
投稿日:2023-12-02 06:00

櫻坂46がNHK紅白歌合戦“復活出場”の快挙

櫻坂46人気を牽引するWエース“森田村”(左・森田、右・田村)/(C)日刊ゲンダイ
櫻坂46人気を牽引するWエース“森田村”(左・森田、右・田村) /(C)日刊ゲンダイ

 櫻坂46が11月25日および26日、千葉・ZOZOマリンスタジアムで「3rd YEAR ANNIVERSARY LIVE」を開催。初の野外スタジアム単独公演で、2日間で7万2000人を動員し、ZOZOマリンスタジアム史上最多記録を更新した。

 11月中旬には、NHK紅白歌合戦(以下、紅白)に、昨年一度落選してからの復活当選を果たすことも発表されていた。継続して活動する女性アイドルグループとしてはほぼ前例のない快挙だ。

 櫻坂46に、この激動の1年、何が起きていたのか。

菅井友香の卒業、NHK紅白落選…

 約1年前の22年11月、櫻坂46としては初の東京ドームという華々しい舞台に立ったが、同時に会場には悲壮感も漂っていた。同公演には、改名前の欅坂46時代から7年間キャプテンを務めてきた菅井友香(28)の卒業セレモニーもあったからだ。

 一時代を築いた人気1期生が次々と去ってきたことも合わせ、集まった欅坂46時代からのファンの中には、同公演をもってファンであることに区切りをつけに来た人々も少なくなかった。

 2期生・松田里奈(24)が菅井からキャプテンを継承した直後、欅坂46としてデビューから4年連続、櫻坂46として改名から2年連続、通算6年連続選出されていた紅白落選の一報が入った。松田のキャプテンとしての最初の大仕事は、紅白に出場出来ないことへの「謝罪」だった。

「櫻坂46らしさ」構築の高い壁

初代キャプテンの抜けた穴は大きいように思えた/(C)日刊ゲンダイ
初代キャプテンの抜けた穴は大きいように思えた/(C)日刊ゲンダイ

 2期生のポテンシャルは高かったが、欅坂46時代はライブにおいて、卒業した先輩メンバーの穴埋めを入れ替わりでするなどの露出に留まっていた。

 当時は絶対的エース・1期生の平手友梨奈(22)が全CDシングルのセンターを務めたが、彼女が脱退し、改名後は森田ひかる(22)、田村保乃(25)、山﨑天(18)、守屋麗奈(23)といった2期生をセンターに抜擢。

 突如前面に押し出された彼女たちは、偉大なる先人・欅坂46とは違う「櫻坂46らしさ」の構築も試行錯誤しながら行わなければならなかった。

自分たちの楽曲だけで勝負

 今年4月から開催された3rdツアーでは、平日の地方公演で空席も目立った。それでも改名当初から、1期生卒業公演などの特例を除き、欅坂46時代の楽曲は封印し続け、自分たちの楽曲だけで勝負し続けた。

 またこの苦しい時期にも、一筋の光明が差していた。今年1月に加入した3期生11人はアイドル適正も、パフォーマンスレベルも高い逸材揃いだった。

 新人ながら参加した同ツアーでは、王道アイドルソングである3期生曲「夏の近道」がBuddies(櫻坂46ファンの総称)のヲタク心をつかみ、ライブ一番の盛り上がりを見せた。

「Start over!」のスマッシュヒットで証明したもの

シングル初センターの藤吉が転機をもたらした/「イオンカード」発表会より(2021年9月)
シングル初センターの藤吉が転機をもたらした /「イオンカード」発表会より(2021年9月)

 最大の転機は今年6月に発表された6thシングル「Start over!」のスマッシュヒットだろう。曲のメッセージを具現化する表現力に特化した藤吉夏鈴(22)が、シングルとしては初センターを務めた。

 彼女の脇を固めるフロントは森田、田村、山﨑、守屋の4人で、全員がシングルセンター経験者というかつてない最強布陣が藤吉の背中を押し、暗中模索の日々が間違いでなかったことを証明して見せた。

 また1・2期生17人全員選抜という形をとり、狂気にもとれるダークで独創的な世界観は欅坂46時代の楽曲を彷彿とさせた。

櫻坂46らしいメッセージ性

 さらに櫻坂46ならではの強みとして、藤吉以外の全員で組む玉座にも見える巨大な櫓に藤吉がよじ登り、座って踊り続け、櫓を組むメンバーが体を上下させることで心臓の鼓動、すなわち「生きる」ことを体現したかのようなパートは最大の見せ場だろう。

 同パートの歌詞では、

『大事なのはどこからやり直すか?そりゃ諦めかけた数秒前』

 と、櫻坂46の現状をそのまま鼓舞するようなメッセージが託されていた。

 同曲MVは瞬く間に話題となり、櫻坂46シングルとして最速で100万再生を突破し、現在も800万再生に向け伸び続けている。

 またCD売上初週52万枚(Billboard JAPAN、以下同じ)と当時の自己最多を記録しただけでなく、ストリーミングでも初のTop10入りを果たすなど既存のファン以外からも反響を呼んだ。

こじらぶ
記事一覧
ライター
ジャニーズ、秋元康系女性アイドル、ローカル、地下アイドル等数々の現場を経験。Xでもご意見を募集しております。

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


タナケン(生瀬勝久)の決め言葉、「どうだろうね」に込められた真意
 スズ子(趣里)は、不安を抱えたまま喜劇王・タナケン(生瀬勝久)との舞台稽古を続けていた。  なんとかしようと、ス...
桧山珠美 2024-01-22 15:16 エンタメ
ブギウギ新章、タナケン役生瀬勝久の“顔芸”と「3枚の張り紙」が見もの
 小夜(富田望生)が付き人をやめると言って姿を消してから3カ月、愛助(水上恒司)は大学を卒業し、村山興業で働き始める。 ...
桧山珠美 2024-01-17 15:49 エンタメ
5年ぶり「おっさんずラブ」にコレジャナイ感?それでもいいと思うところ
 あの「おっさんずラブ」が5年ぶりに帰ってきました。2018年4月期にスタートした同作は、ピュア過ぎるおっさんたちの恋愛...
小夜(富田望生)の食い意地は国境を越えた!愛か、餌付けされただけか
 復学した愛助(水上恒司)は、スズ子の公演に触発され、いっそう勉学に励んでいた。  そして、公演が再開して以来、ス...
桧山珠美 2024-01-12 16:05 エンタメ
任侠ドラマ出演の高岡蒼佑様…小栗旬&芸能界批判に“かわいいチワワ”か!
 アウトローな役柄などで人気を博していた元俳優の高岡蒼佑。役者引退宣言をしていたものの、今年2月にリリースされる任侠ドラ...
堺屋大地 2024-01-11 06:00 エンタメ
朝ドラ名物の闇市、小夜の食い意地はタダモノじゃねえ!
 戦争が終わって3カ月、世の中の混乱は続き、スズ子(趣里)たちは未だ公演ができずにいた。  愛助(水上恒司)の病状...
桧山珠美 2024-01-09 14:50 エンタメ
歯に衣着せぬ小夜のキャラを生かしたブギウギ流「玉音放送」シーン
 終戦の日。スズ子(趣里)たちは巡業先の富山で玉音放送を聞く。りつ子(菊地凛子)は慰問先の鹿児島で敗戦を知る。  ...
桧山珠美 2024-01-08 15:50 エンタメ
原作は4コマ漫画! 名作“ぎぼむす”のイケメントリオを味わい尽くそう
 新年あけましておめでとうございます。  例年であれば、大晦日は「ジャニーズカウントダウンライブ」で年越しするので...
特攻隊の前で「別れのブルース」、過去の“淡谷のり子物語”と異なる描き方
 1945年、日本の戦況はますます悪くなっていた。富山に慰問に来ているスズ子(趣里)は、女中の静枝(曽我廼家いろは)の話...
桧山珠美 2024-01-05 14:00 エンタメ
制作費の都合?「夜来香ラプソディ」音楽会シーンなしは残念すぎる
 上海の羽鳥善一(草彅剛)は、音楽会の準備を進めていた。羽鳥は、黎錦光(浩歌)が作曲した「夜来香」にブギを取り入れた音楽...
桧山珠美 2024-01-04 17:50 エンタメ
【2023年人気記事】マッチ様は逃げ上手と無責任のプロだった
【「残念プロフェッショナル」の流儀】  2023年も「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大き...
堺屋大地 2024-01-02 11:44 エンタメ
辻希美&杉浦太陽はニベアのCM…仲良しラブラブ芸能人夫婦はお金を生む
 元モーニング娘。のなかで1番の勝ち組は、やっぱり辻ちゃん(辻希美)でしょう。  先日も元モー娘。の中澤裕子、保田...
スズ子と愛助の無償の愛、平和ボケの今とは違って生きるも愛するも命がけ
 東京に戻ったスズ子(趣里)は、空襲で一面ががれきになっている惨状を目の当たりにする。  スズ子が三鷹の家に戻ると...
桧山珠美 2023-12-28 14:10 エンタメ
東京大空襲、愛し合うスズ子と愛助の運命は…金曜放送回を前におさらい
 トミ(小雪)の許しが出て、山下(近藤芳正)が正式に楽団のマネージャーとして加わることになった。  スズ子(趣里)...
桧山珠美 2023-12-27 17:40 エンタメ
コワモテ黒田の起用は大正解! スズ子派に寝返り、顔芸と手振りが秀逸
 結核が再発した愛助(水上恒司)の看病を、三鷹の家で続けることになったスズ子(趣里)は、日々愛助のために身を尽くしていた...
桧山珠美 2023-12-26 15:50 エンタメ