クリスマスムードを盛り上げるポインセチア
猫店長「さぶ」率いる我がお花屋の得意様で、社長夫人がワタクシのお友達でもある有名なお肉屋さんのお話しから。
専門小売店の商売はなかなか厳しい時世にもかかわらず、地元名産豚の全部位が売られているせいか、広い店内には国内外のお客様でいつもいっぱい!
そんなチョー多忙な店を切り盛りする社長夫人が、お客様に喜んでいただこうと大量購入してくださったアノ鉢物に関する相談を寄せてくださいました。
「お店の外に飾ったら一斉に全部グッタリしちゃったんで、水をあげたらさらにグッタリしちゃったんだけど……」
それはそれは……。NG事項は最初に言わなければならなかったと大反省! 聞いただけでも縁起悪っ! ですよね~。
今回はクリスマスムードを盛り上げる「“お姫様”は寒いのがお嫌い。ポインセチアのNGとは?」の解説でございます。
ポインセチアのNG項目とは
ポインセチアのNG項目は寒さ・多湿・水枯れの3つ。特にポインセチアをお迎えした方からよく聞かれる困った現象の中でもダントツで多いのが「寒さ障害」です。
一気にクリスマス気分が楽しめるポインセチアですが、どこに飾りますか?
“最適解”は必ずしも室内とは限りません。素敵なクリスマスリースを玄関ドアに飾ったり、家を丸ごとイルミネーションでデコレーションしたり、クリスマスイベントをこよなく愛している方は戸外から飾りつけをしたいもの。
お気持ちは大変よくわかります。花屋でも店外にディスプレイしてクリスマスアピールをしたいところですが、ポインセチアは寒いのが苦手でございます。
冷たい風にあたってしまえば、グッタリ瞬殺……。暑い地方が原産で適正温度は10~25度といわれており、比較的暖かな日でも冷風にあたると、赤く色付いた苞葉が傷ついてしまいます。
そのため夏の生育期以外は室内管理が適しており、クリスマスシーズンは完全に室内。残念でなりません。
水のやり過ぎにも気を付けて
根性で寒さを乗り切れ! と工夫しながら戸外でディスプレイする方もいらっしゃいますが、そんな方は何度も購入いただき、お花屋さんに貢献してくださるので、ワタクシがありがたくご厚意をお受けさせていただくばかりでございます。
続いてお困り相談で多いのが、水のやり過ぎ。前述のお肉屋さんの社長夫人のように、知らずに外に出したポインセチアのグッタリ原因が水枯れかと思い、水をあげたらさらにグッタリ……というのはよくあるお話。
ポインセチアは乾燥にはやや強いものの、多湿には弱いのも特徴です。水のやり過ぎは根腐れを起こし、葉がグッタリ黄色くなってハラハラと散っていきます。
葉がグッタリするのは日光不足も原因。必ずしも水枯れとは限らないのですわよ。
ポインセチアの最適な環境は?
1. 温度は10℃以上
2. 置き場所は窓辺などの明るい室内。夜間は厚いカーテンなどで防寒対策。それが叶わなければ、窓辺から離す
3. 暖房機からの温風が直接当たらない場所
4. 時には風にあてたり、霧吹きなどで害虫予防
5. 表土が乾いてからのメリハリのある水やり
苞葉が色付いている間は肥料は不要ですわよ。
ポインセチアを育てるプラスαのコツ
もともと戸外にあった鉢物を冬場の部屋に入れて飾る際、気になるのが虫問題。虫が嫌いで普段から鉢物は家に入れない方もいらっしゃいますが、ポインセチアも、ポインセチアに似たプリンセチアも、室内でなければ厳しい……。
そんな場合、鉢の表面の土を1~2cm程度削って捨てるのは意外と効果的。室内の鉢物でよく見るのはハダニやコバエですが、コバエは卵を土の表面に産む習性があるので、あらかじめ削っておくとコバエ回避にもつながります。
また表面にカビが生えるケースもよくありますが、あらかじめカビの菌があるかもしれない土の表面を削っておくと回避できる可能性あり。
カビが生えると土の表面が白く固くなり、途端に水の吸収が悪くなります。ちょっとしたコツですが、気になるようでしたらオススメいたします。
ワクワクが続く年末イベント。楽しくほっこりした心持ちで過ごしたいものですね。ポインセチアは赤い色や尖った葉の形から、魔除けの効果があるとも言われております。
またイエスキリストの誕生に相応しく花言葉も「聖夜」や「祝福」など、幸せワードが続きます。
赤や暖かめのピンクなどポインセチアの色も幸せで心が温まりますので、ぜひアナタの家にお迎えして、ほっこりした年末をお迎えくださいませ。
年末のワクワクを演出するポインセチアがアナタのお家をほっこり包み込んでくれることを……遠いお空の向こうから応援しておりますよ~。
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