【2023年人気記事】マッチ様は逃げ上手と無責任のプロだった

堺屋大地 コラムニスト・ライター・カウンセラー
更新日:2024-01-02 11:44
投稿日:2023-12-31 06:00

二度も大胆不敵な“逃げ”をぶっかます

明菜ファンは今でも忘れていない(C)日刊ゲンダイ
明菜ファンは今でも忘れていない (C)日刊ゲンダイ

『週刊少年ジャンプ』連載中で、来年にはアニメ化もされる『逃げ上手の若君』という人気漫画があります。こちらは鎌倉幕府滅亡の後、北条家の生き残りである北条時行が、戦中に上手に逃げながら天下を取り戻すことを目指すストーリーなのですが、この作品の主人公・北条時行に匹敵するほど、マッチ様の“逃げ上手”っぷりには感嘆せずにはいられません。

 思えばマッチ様はジャニーズ人生において、二度も大胆不敵な“逃げ”をぶっかましていました。

 まずは1989年の大晦日に起こった「金屏風事件」。恋人だった中森明菜さんがマッチ様の自宅で自殺未遂を起こしてしまったことについて、金屏風を背に会見したのですが、そんな明菜さんをマッチ様がなぜか“友人”として励ます謎展開が起こった出来事です。

 マッチ様がジャニー喜多川氏の実姉・メリー喜多川氏の寵愛を受けていたため、メリー氏が剛腕で揉み消し工作を図ったともっぱらでしたが、いずれにしてもマッチ様は大スキャンダルから大逃げをかましたのです。

 お次は2021年の事務所退所時。2020年に不倫スキャンダルが報じられて無期限謹慎処分となったものの、不倫について謝罪も説明もないままダンマリを決め込んで退所し、騒動をうやむやにして逃げ切ったのです。

 そう、どんなに無理筋な方法でも強引にうやむやにして逃げ続けるのが、“プロフェッショナル・マッチ”の流儀なのです。

若々しい=精神年齢が異様に低い

これからも永遠の少年であり続ける?(C)日刊ゲンダイ
これからも永遠の少年であり続ける? (C)日刊ゲンダイ

 マッチ様がジャニーズを退所するまで“長男”ではなく“長男坊”と呼ばれていたのは、実に言い得て妙。マッチ様の振る舞いは今も昔も実に若々しい……というか、精神年齢が異様に低いように感じるからです。

 筆者は恋愛カウンセラーの仕事もしており、常々思うことがあります。それは、実年齢と精神年齢が乖離している男は意外と多い、ということ。

 社会的に高い地位がある男や仕事がデキる男は、一見すると“立派な大人”に見えるでしょう。ですが、そんな人々でも実は精神年齢が低く、悪い意味で少年のような心のまま中高年に突入しているケースは、けっこうあるのです。

 そして、精神年齢が低い人間の特徴としてよくあるのは、問題解決能力が低いということ。目の前の壁を乗り越えようとせずに、壁から逃げる思考回路になり、問題から逃避し続ける傾向があるのです。

 行き当たりばったりの発言や、大きな問題からすぐ逃げようとする習性は、マッチ様がいつまでも若々しく、今でも少年のような心を持ち続けている証拠なのではないでしょうか。

堺屋大地
記事一覧
コラムニスト・ライター・カウンセラー
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。現在は「日刊SPA!」(扶桑社)、「smartFLASH」(光文社)にてコラムを連載中。そのほか「現代ビジネス」(講談社)、「文春オンライン」(文藝春秋)、「集英社オンライン」(集英社)、「女子SPA!」(扶桑社)などにもコラムを寄稿。LINE公式サービスにてチャット相談を受け付けており、恋愛カウンセラーとして年間1000件以上の相談を受けている。
公式X

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


ブギウギ最終回、水を差すようでスンマセン! 残念すぎる4つの演出と描写
 スズ子(趣里)のさよならコンサートが始まる。客席には懐かしい多くの面々がかけつけている。茨田りつ子(菊地凛子)、愛子(...
桧山珠美 2024-03-30 11:41 エンタメ
スズ子引退会見、“天敵の文屋”鮫島の「シャッポを脱ぐ」演出を読む
 歌手・福来スズ子(趣里)の引退会見の当日。スズ子は結局、羽鳥善一(草彅剛)とは話ができないまま会見に臨むことになってし...
桧山珠美 2024-03-27 14:30 エンタメ
超鈍感力! 羽鳥の絶縁宣言を屁とも思わないスズ子とタケシは似た者同士
 歌手引退――。スズ子(趣里)はその決断を、愛子(このか)や大野(木野花)に伝えた。  羽鳥善一(草彅剛)に絶縁す...
桧山珠美 2024-03-26 15:40 エンタメ
「GTOリバイバル」注目の新人イケメンは?松嶋菜々子は本当に出るのか
 反町隆史主演「GTO」が26年ぶりに帰ってきます。反町演じる元ヤン教師・鬼塚英吉がさまざまな問題を解決する学園モノで、...
ドヤ顔のアユミとヘイヘイブギー歌唱シーン温存の理由がわかる回だった
 昭和31年、大みそか。第7回オールスター男女歌合戦当日。スズ子(趣里)は、楽しみに会場へと向かう。スズ子が楽屋で支度を...
桧山珠美 2024-03-22 14:30 エンタメ
最終回秒読み…スズ子はブレずにお人よし、NHKと沼袋勉の手腕いかに!?
 愛子(このか)は、翌日の体育の時間に足の早い転校生と競争することになっていた。しかし、勝てる見込みがなく、愛子は学校を...
桧山珠美 2024-03-21 16:07 エンタメ
和田勉が転生したら中村倫也に!? 強烈インパクトで霞んだ礼子娘の初登場
 東京ブギウギのヒットから9年、ブギブームも下火になってきつつある中、スズ子(趣里)や羽鳥善一(草彅剛)のブギは古いとい...
桧山珠美 2024-03-18 14:30 エンタメ
「光る君へ」主人公バージン喪失!大石静氏が描く平安エロ&バイオレンス
 NHK大河ドラマ「光る君へ」は、平安中期の貴族社会を舞台に、吉高由里子演じる主人公のまひろ(紫式部)の生涯を描くもので...
沢尻エリカ不死鳥の如く女優復帰!大衆は真似できぬ人生転落リアルショー
 2月25日、沢尻エリカの女優復帰作となった主演舞台『欲望という名の電車』が千秋楽を迎えました。  「『残念プロフ...
堺屋大地 2024-03-16 06:00 エンタメ
NHK大阪が誘拐未遂事件をぶち込んだのなぁぜなぁぜ? かつ丼コント?
 誘拐犯が捕まってから、愛子(このか)は3日間も学校を休んでいた。スズ子(趣里)は、学校に行くようにと言うが、愛子は友達...
桧山珠美 2024-03-15 14:30 エンタメ
“テレ朝ドラマ”常連・ホンモノの刑事よりも刑事な内藤剛志、降臨!
 大野(木野花)が受けた電話は、3万円払わなければ、愛子(このか)を誘拐するという脅しの電話だった。そして、警察には伝え...
桧山珠美 2024-03-13 14:30 エンタメ
りつ子スパークのラインダンス必見!ワクワクズキズキと笑顔が溢れる回
 羽鳥善一(草彅剛)作曲二千曲記念ビッグパーティーの日が近づいてくる。羽鳥はスズ子(趣里)たちに、パーティーで余興をして...
桧山珠美 2024-03-11 15:30 エンタメ
“ユーミンドラマ”で見せたクソ女の夏帆、そして金子大地と中島歩に注目!
この投稿をInstagramで見る 【公式】「ユーミンストーリーズ」オムニバス夜ド...
真木よう子“まっけんセクハラ発言”はわざと?昭和の価値観をエンタメ化説
 ドラマ『SP 警視庁警備部警護課第四係』(2007年/フジテレビ系)や『最高の離婚』(2013年/同)などでの演技が好...
堺屋大地 2024-03-09 06:00 エンタメ
第111回ブギウギの“三大なぁぜなぁぜ”…畑仕事する農家の手じゃない!
 梅吉(柳葉敏郎)が亡くなった。葬儀では松吉(木内義一)が号泣しながら、遺影の自慢をする。  そんな中、スズ子(趣...
桧山珠美 2024-03-08 15:50 エンタメ
死の間際までユーモア忘れず、父娘で歌った「父ちゃんブギ」
 久しぶりに香川に戻ったスズ子(趣里)は、梅吉(柳葉敏郎)が写真館を切り盛りし、繁盛していた話を聞く。梅吉が大切にしてい...
桧山珠美 2024-03-07 15:40 エンタメ