ラブホテル集合にしたワケは
――聞いていてドキドキしますね。続けてください。
「待ち合わせ場所は、渋谷のバーにしようとのことでしたが、私の提案で、『早く抱かれたい。お互い好きなお酒を持ち寄って、ラブホテルで逢わない? 私がホテルをリサーチしておくから』と持ち掛けたんです。
これには理由がありました。彼とはセックスをするだけではなく、盗撮と盗聴もしなくてはいけません。そのため、事前に部屋に入ってカメラと盗聴器を仕掛ける必要があったんです」
――なるほど、続けてください。
「渋谷のラブホテルに着くと、まずは用意した充電バッテリー型の盗撮カメラ2台を設置しました。ひとつはベッドを真正面に見るTVの横(細工したバッグの中から)、もうひとつは斜め横からベッドを見る観葉植物の陰。盗聴器はベッドマットの下です。
設置が終わると、マッチングアプリのチャット欄から連絡をしました。
――達也さん、○○ホテルの504号室にいるから、待ってるね♡
コンビニで買ったビールやおつまみをローテーブルに置いて、ドキドキしながら待っていると、ドアのチャイムが鳴ったんです。
現れたのは、紺のジャケットをスッキリ着こなした中年男性。浅黒い肌と濃い顔が魅力的なイケオジでした。写真よりもずっとカッコいい! と思わずときめいてしまって…(笑)。
ターゲットはご機嫌の様子
――初めまして。波子です。
私が笑顔で挨拶をすると、
――どうも、初めまして。達也です。想像以上に綺麗な女性で驚いています。
達也さんも笑みを浮かべながら靴を脱ぎ、スリッパに足をすべり込ませてきたんです。
――ジャケット、おかけしますね。
私はさっとジャケットを脱がせて、ハンガーにかけました。
ちなみに私のファッションは白いニットにベージュのスカートというキレイめカジュアル。主婦という設定なので、これぐらいが無難かなと。
普段の任務中は黒のパンツスーツにバックパックを背負って、スニーカーなんですけどね(笑)。
達也さんは私が探偵であることなど知るはずもなく、促されるままご機嫌でソファーにかけました。いきなりエッチにもつれ込むよりも、少しお話してからのほうがいいですものね。コンビニで買ったビールや缶チューハイで乾杯しました。
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