5年ぶり「おっさんずラブ」にコレジャナイ感?それでもいいと思うところ

ボルドー太田 イケメンソムリエ
更新日:2024-01-14 06:00
投稿日:2024-01-14 06:00

正真正銘のおっさんずラブが帰ってきた!

 あの「おっさんずラブ」が5年ぶりに帰ってきました。2018年4月期にスタートした同作は、ピュア過ぎるおっさんたちの恋愛模様を描いて、社会現象を巻き起こしました。

 オフィシャルブックや関連グッズも売れまくり、世にBLドラマというジャンルが根付いたのも、このドラマのおかげと言っても過言ではありません。

 主人公・春田創一(はるたん)を演じた田中圭も、お相手の牧凌太役・林遣都も、はるたんLOVEの黒澤武蔵役・吉田鋼太郎もこのドラマをきっかけに爆売れしたのは誰もが知るところです。

 そんなわけで、5日放送「おっさんずラブ-リターンズ-」(テレビ朝日系・金曜深夜23時15分~)です。

 これまでに、2019年には「劇場版 おっさんずラブ~LOVE or DEAD~」、さらに、航空業界に舞台を移したパラレルワールドドラマ「おっさんずラブ-in the sky-」も放送されましたが、今回は正真正銘、あの2018年連ドラ版の続編。オリジナルキャストに加えて、新たに井浦新、三浦翔平というイケメンも加わり、これはもう「イケメンの宝石箱や~」です。

成長なし、コメディ色強め…

 それにしても5年は長かった。おかげで待たされ過ぎた一部のファンから「コレジャナイ」と不満の声も上がっているとか。

 その理由は、“5年経ったのにまったく成長しないはるたん”そして、“前作よりもコメディ色強め”なところにあるようです。

 たしかに、言われてみればそうだなと思えるところもありますが、そんな些細なことに目くじら立てず、せっかく牧がシンガポールから帰ってきて、“春牧コンビ”が復活したのだから、もっと頭を空っぽにして“おっさんず”の世界観を楽しみましょうよ、と思うのです。

圧倒的愛すべきのキャラクターたち

 部屋散らかし放題、生活力ゼロなダメダメぶりも、人懐っこい子犬っぷりも、5年経っても変わらずで、むしろ、愛すべきキャラ健在と微笑ましく…。

 はるたんを忘れるために天空不動産を早期退職した武蔵が、家政夫になって、春田と牧の新居に出入りするようになり、クールな牧がモヤモヤするという展開も、ベタだけど面白く…。はるたんの何気ない言動に「キュン」する武蔵もキュートでした。

脇を固める眞島秀和、井浦新、三浦翔平…

 私のイチオシ、眞島秀和演じる武川政宗も健在。おでんにカラシ、富士山に月見草、眞島に銀縁メガネがよく似合うこと。主任から部長に出世し、マッチングアプリで好みのメンズの物色を日課にしているようです。

 新加入の井浦新が演じる和泉幸は、天空不動産に中途入社し、春田の後輩になりますが、なかなかのポンコツ。2話では、なぜか春田のお隣りの玄関先でぶっ倒れていて、しかもお腹を刺されたのか、血まみれ…。お隣りに住んでいることが発覚するなど、ナゾめいた人物となっています。

謎のおむすびごろりん

 もうひとり。三浦翔平演じる六道菊之助も謎の人物で、和泉と同居中。移動式おかかおむすび専門店「おむすびごろりん」の店主です。

 メニューがおかかおむすびのみで、サイズはショート、トール、グランデから選べるというこれまた謎。だけど結構流行っているのも謎です。いずれどこかのコンビニとタイアップして、売り出されることを期待しています。

 三浦翔平、ちょっとふっくらしたのか優しい印象になりました。妻・桐谷美玲との間に子どもが生まれ、イクメンパパとして頑張っているのかもしれません。「ごくせん」でヤンキーをやっていた頃を思うと、感慨深いものがあります。

おっさんのイチャイチャを「当たり前」に描く

「おっさんずラブ」がいいなあと思うのは、LGBTとかジェンダーなどを、声高に叫ぶようなドラマではなく、おっさん同士のイチャイチャを好奇な目で見る人もおらず、当たり前のこととして描いているところ。相手が同性でも異性でも同じことですよ、と。

 それこそが本当の意味での“多様性の時代”ではないでしょうか。そんなHAPPYな世界を頭を空っぽにしてバカ笑いしながら見られるなんて最高!

ボルドー太田
記事一覧
イケメンソムリエ
毎クールすべてのテレビドラマをチェックする最強のドラマウォッチャー。が、その目的がイケメンにあることは誰も知らない。

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


魂のラインダンスに涙、涙…入浴シーンの「四季の宴」趣里、歌うまい!
 山寺でのストライキは団員たちの要求が全面的に受け入れられ、幕を閉じる。  山を降り、ようやくいつも通りの練習を始...
桧山珠美 2023-10-25 16:30 エンタメ
梅丸少女歌劇団による山寺でのダンスシーンはニュースになった“アレ”
 山寺でのストライキが続く中で、大和礼子(蒼井優)はスズ子(趣里)に自分の過去の話をする。両親に反対されて、縁を切ってま...
桧山珠美 2023-10-24 17:03 エンタメ
道枝駿佑“マイハル”の無表情は拙い?いいえ、ラストの笑顔のためだった!
 秋の新ドラマがスタートしています。いくつかチェックしましたが、ミステリーや考察ドラマって疲れて帰ってきた頭と体にはなん...
色恋に敏感なリリー、昭和8年が舞台の朝ドラに「百合」の描写は必要?
 大和礼子(蒼井優)はストライキをするしかないと言い出す。一方、橘アオイ(翼和希)は、お客様が大切だと言い、また、礼子が...
桧山珠美 2023-10-20 16:20 エンタメ
【写真特集】藤原大祐を直撃! ここでしか見られない本編&未公開カット含む全29枚!!
                                        ...
2023-10-20 06:00 エンタメ
直撃!俳優・藤原大祐の恋愛観「告白するなら年上、1回目のデートで」
 10月20日から全国公開となる新感覚ホラー映画「リゾートバイト」。小さな島の民宿でアルバイトする大学生たちに様々な怪奇...
2023-10-20 06:00 エンタメ
労働争議で板挟み…“スズ子の恩人”林部長役・橋本じゅんの意外な一面
 世界恐慌の波が押し寄せ、USKの賃金削減と人員削減が告げられる。一部の楽団員と新人の劇団員は解雇されてしまった。 ...
桧山珠美 2023-10-19 15:40 エンタメ
大和礼子(蒼井優)さまの箴言…誰にも負けないスズ子の個性とは?
 昭和8年。デビューから6年が経ち、スズ子(趣里)は脇役ながら劇団の中心メンバーとして活躍し、新人の教育係にもなっていた...
桧山珠美 2023-10-16 14:30 エンタメ
タバコの逢引き場面にズキュン!“喫煙イケメン”柳俊太郎にやられます
 コンプライアンスなるもののせいで、昨今のドラマはなにかと不自然なことが多いようで。  犯人が車で逃げるシーンで「...
朝ドラ本編とは別にオリジナルの舞台演目フルver.も制作、手が込んでいる
 鈴子(澤井梨丘)は1週間で稽古に復帰し、同期3人で切磋琢磨して稽古を続けた。  単独公演まで1カ月となり、鈴子た...
桧山珠美 2023-10-14 13:30 エンタメ
宝塚からセクシー女優に転身、“芸能人の有名税”となぶっていいのか
 セクシー女優という職業は、昔と比べると女性にとっても身近に感じる職業となってきました。モデルやグラビア、アイドルなど、...
大和礼子(蒼井優)が手渡したトンボ柄の布は…主人公・鈴子そのもの
 公演で橘アオイ(翼和希)の衣装の羽を忘れたことをきっかけに鈴子(澤井梨丘)たち3人は仲違いをしてしまう。  そん...
桧山珠美 2023-10-11 16:15 エンタメ
物語が動き出した2週目、鈴子指導役は宝塚不合格の現役OSK男役スター
 鈴子(澤井梨丘)は梅丸少女歌劇団(USK)に研究生として入団する。鈴子たち新入生は、まず先輩の稽古を朝から見て覚えてい...
桧山珠美 2023-10-09 15:20 エンタメ
ジャニーズの看板消滅…北公次のバク転から始まったイケメンアイドルたち
 ジャニーズ事務所の名称が10月17日からSMILE-UP.(スマイルアップ)に変更されるそうですね。頭では理解している...
ご意見番GACKTがバカなフリしてジャニーズ問題連投の訳、「貝」も得意
GACKT様(歌手、実業家・50歳)  GACKT様はセルフブランディングに余念がなく、常に自身の好感度アップのた...
堺屋大地 2023-11-14 16:25 エンタメ
近藤真彦がジャニーズの長男坊と呼ばれた必然、逃げ上手と無責任のプロ
近藤真彦様(歌手・59歳)  近藤真彦さんことマッチ様と言えば、40年以上にわたりジャニーズ事務所のタレントとして...
堺屋大地 2023-11-14 16:26 エンタメ