ブギウギ新章、タナケン役生瀬勝久の“顔芸”と「3枚の張り紙」が見もの

桧山珠美 TVコラムニスト
更新日:2024-01-17 15:49
投稿日:2024-01-15 16:05

NHK朝ドラ「ブギウギ」~第15週「ワテはワテだす」#72

 小夜(富田望生)が付き人をやめると言って姿を消してから3カ月、愛助(水上恒司)は大学を卒業し、村山興業で働き始める。

 そんなある日、スズ子(趣里)のもとに山下(近藤芳正)がやってくる。喜劇王・タナケンこと棚橋健二(生瀬勝久)が、自身が演出主演する舞台の共演女優を探していて、スズ子に会いたいと言っているという。

 初めは女優は畑違いだと断るスズ子だったが、山下に説得され、一度タナケンに会うことになる。

【本日のツボ】

タナケン登場!

 ※※以下、ネタバレあります※※

 初登場ではほとんど喋らず。タナケン役の生瀬勝久の“顔芸”が見ものでした。周りのとりまきの様子をみれば、気難しそうなお方だというのがわかります。

 特にツボったのは、稽古場に貼られた紙。

「喜劇役者とは己を泥まみれにすることである」

「質問は弐つまで」

「生きるからには努力しよう」

 という文言が書かれていました。そういえば、欽ちゃんこと萩本欽一も「質問しちゃ駄目」って言っていたような…。2つまで聞いてくれるタナケンのほうがまだ優しいですね(笑)。

 タナケンのモデルは、エノケンこと榎本健一。ギョロッとした目がよく似ています。偶然ですが、この年末年始に「古川ロッパ昭和日記」を読んでいたら、エノケンや笠置シズ子のことが書かれていていました。

 ちょうどこれから描かれる時代あたり。ロッパのシニカルなシズ子評になるほど、と。ロッパ役も出てくるでしょうか。

新曲「コペカチータ」が気になる

 ちなみにエノケンの歌は私の人生の愛唱歌でして、若い頃、「エノケン大全集」なるCDを購入し、ヘビロテしていました。ドラマでもタノケンが歌うシーンがあればいいですね。楽しみです。

 楽しみといえば、羽鳥(草彅剛)から手渡された「コペカチータ」という曲がどんな歌なのか、早く聴きたいですね。

桧山珠美
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TVコラムニスト
大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」、日刊ゲンダイ「あれもこれも言わせて」などで連載中。

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