お世話をする気になれない
「夫婦なんだからどちらかが弱れば、面倒を見るのは当たり前なのかもしませんが、どうしても私はヒデさんのお世話をする気になれないんです。
だってそもそも一般的な夫婦みたいに恋愛してラブラブして結婚したわけじゃないんですもん。
経済的にも、ウチの夫婦はお互いが自立した関係でいるので、もしも今すぐ離婚ってなっても私は日々の生活に困ることはありません。
うーん、何ていうのかな…、これまでの15年間、夫婦らしいことはせずに言ってみれば“仲のいい同居人”って感じのスタイルでやってきているから、老いてからいきなり“夫婦でしょ”って感じでいろんな義務が生じるのは、正直なところ勘弁だなって。
あぁでもこういうことを言っている自分も、嫌なんですよね。すごく冷たい女って感じがして」
夫が60歳になる前に離婚したい!
夫が60歳になる前に、できれば離婚を成立させたいと考える朋花さん。
離婚後は完全に距離を置くのではなく、友人としての交流は続けてもいいと考えているそうです。
「結婚しておいて、何を今さらって感じかもしれませんけど…。私の意志は、わりと決まっています。
先日、ヒデさんにこの話をしたんですよ。だけど返ってきた答えは『はぁ?』っていうだけで、私の決意も思いも一蹴されました。
彼はひょっとして、私と一生を添い遂げるつもりなんですかね?
実は結婚するときに『お互い、嫌になったらすぐに言おうね。結婚はお互いの見ている方向が変わったらうまくいかないから』って話し合って結婚しました。
だから私は素直な気持ちを伝えたのに…。
ヒデさんが、私の気持ちをまともに聞き入れようとしてくれないことに、ものすごく不満ですし、このままじゃ離婚できないまま老いていくんじゃないかって怖くて仕方ありません」
◇ ◇ ◇
結婚という形にとらわれることなく、これからの人生を今の夫と「友人のようなパートナー」として歩みたいと考えている朋花さん。
では、夫であるヒデユキさんは朋花さんの思いをどう受け止めているのでしょうか。
次回に続きます。
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