「夢に現れた」にメッセージに熱いため息
――続けてください。
「純也さんとのチャットのやり取りは、毎日続きました。『今日は気温差があるようだから、体調崩さないようにね』という挨拶や、『仕事の合間に、アクアリウムのあるお洒落なカフェに来ました。仲良くなったら、香織さんをお連れしたいです』など、未来のデートについて。そして、私を一気に燃え上がらせたのが、以下のような文言です。
『昨晩、まだ会っていない香織さんが夢に現れました。自分でも驚きです。惹かれている証ですね』
これには私も驚いて、つい、過剰に反応したんです。
――純也さんの夢に登場させてくれてありがとうございます。ちなみに、どんな夢でした?
私はドキドキしながら、チャットを返しました。
――ショートカットの似合う可憐な香織さんと手をつないで…これ以上は話せません。
――続きを聞きたいな。少しだけでも教えて♪
私は10代に戻ったかのようにときめいて、続きをねだったんです。
――怒らないでくださいね。キスして、抱きしめました。朝起きると、まだ腕の中に香織さんの感触が残っていて…幸せで、ちょっと切ない目覚めでしたよ。
私は熱いため息を漏らしました。まだ会ってもいないのに、彼は夢の中で私とキスをして抱きしめてくれただなんて。
女として求められて嬉しい。でも…
もし、リップサービスだったとしても、女として求められて、こんなに嬉しいことはありません。なので、
――それ、きっと正夢ですね(笑)。
そう返したんです。そこからは、彼のアプローチに拍車がかかりました。
――香織さん、無礼なのを承知で言います。まだ出会ったばかりだけれど、どうしてもあなたに会いたくなりました。
――私も…純也さんにお会いしたいです。
――今週、お時間はありませんか? 僕のほうは香織さんに合わせます。
――まだ、顔写真の交換もしていないのに、私でいいんですか?
顔写真を相手に公開した時点で『ごめんなさい』と断られたり、ひどい場合はブロックされることもあるらしく、私はちょっと弱気になりました。
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