水商売の水は流水説 夜の街で働くホステスやホストだけが当てはまるの?

コクハク編集部
更新日:2024-02-18 06:00
投稿日:2024-02-18 06:00
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地名などをピックアップ。
 毎日頑張るあなたがちょっぴり得した気分になれますように……。

ローランドとメッシの2SHOTが話題に

『今回日本に来てくれて そして水商売出身の僕に偏見を持たずに フレンドリーに接してくれて 時間を作ってくれて本当にありがとう。』

 こんな一文とともに、あのメッシとの2ショットをInstagramに投稿し話題を呼んだのは、「現代ホスト界の帝王」ことローランドです。

サッカー少年だったローランド様

 中学生時代は柏レイソルのジュニアユースに所属し、名門・帝京高校のサッカー部ではレギュラーだったというサッカー漬けの日々を送っていた彼にとって、アルゼンチンサッカー界の神と呼ばれるメッシと肩を並べたら、“ご自慢うきうき投稿”をしたくなるのも無理はありません。

 でも、ちょっと珍しいなと。

 キャッチーかつ唯一無二なワードセンスで、ローランド語録、ローランドの名言などで人気を博したのは知られたとおりですが、彼らしい語録といえば、

《シャワー浴びる時はオーラから洗う》
《去る者追い越せ》
《売り上げって上がるものじゃなくて、上がっちゃうものだから》

 などなど、自信に満ち溢れた俺様系の発言が有名。ところが、この投稿では、《水商売出身の僕に偏見を持たずに》と、自嘲しながらのらしくない感じ…。

【今回の女ことば】水商売

 知った気になっているけれど、そもそも、水商売ってなんぞや?

 図書館で手に取った『日本語の「語源」ものしり辞典』(大和出版)によると、

「バー、キャバレー、待合、料理屋、飲み屋などの商売。客のひいきによって成り立っているため、収入も不確かだし盛衰も激しい。そこから、まるで流水のように一定しない不安定な商売の意味でこの名が付いたとする説がある」

 とのこと。女性にまつわる「女ことば」の観点でいえば、クラブやキャバクラで働くホステスは水商売だと形容されることがありますが、「客の人気次第で収入はあやふや」というのであれば、どの商売にも通じる気がしませんか。

 銀行だって百貨店だって不動産会社だって出版社だって倒産する時代ですから。

 そんなお先不安定な時代だからこそ、前向きで鼓舞してくれるローランド語録本が売れるのも納得なわけで。

 そうそう、ローランド様の名言といえば、「俺の隣がインスタ映え」も忘れてはいけません。

(コクハク編集部校閲見習い・やす子)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


組織には必要不可欠?「デキおじ」に「女々しい高倉健」などクセありおじさんが大活躍!
 本コラムは、地元の“幽霊商店会”から「相談がある」と言われ、再始動の先導役を担う会長職を拝命することになったバツイチ女...
老眼は関係ないよ? アイドルグループが皆同じ顔に見える現象で決意したこと
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
「愛想笑い、やめたい」気づいたらヘラヘラ…いつもニコニコ女子も人知れず悩んでいます
「無意識に愛想笑いをしてしまう…」「1日中愛想笑いをして疲れた…」このように、愛想笑いがやめられずに悩んでいる女性は多い...
アラフィフ独女が見たフジテレビ問題。氷河期世代の私が感じた世代間の「当たり前」のズレ
 アラフィフ独女ライターのmirae.(みれ)です。昭和48年生まれの私は、氷河期世代として社会に出たときからセクハラや...
仕事でも損してない? 自己肯定力が低い人の特徴&高める方法4つ。まずはネガティブな口癖から卒業しよう
 自分をいつも卑下し、好きになれない人は「自己肯定力」が低い傾向があります。そこで今回は、自己肯定力が低い人に見られる特...
常に後方待機! 完璧フォルムの“たまたま”を愛でるマニアの悲しき運命
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
大都会のミスマッチ
 まだまだ続く、花冷え。  下を向き、背中が縮こまりかけたその時、ああ、いかんいかん。  気を取り直し、上を...
【女偏漢字探し】「戌」の中に隠れた一文字は?(難易度★★☆☆☆)
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...
【動物&飼い主ほっこり漫画】第94回「迷子さんはパリパリモグモグ」
【連載第94回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
怖っ!若手社員が偉い人から圧を感じたLINE3選。無意識にやらかしていませんか?
 アラサーアラフォーになると部下や後輩の割合が増えてくるもの。そんな自分より立場的に下の人たちへ無意識に“圧”をかけてい...
白髪じゃないよグレイヘア 染める・染めないより大切なこと
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(64)。多忙な現役時代を経て、56歳...
有能でも「ママ」の肩書きに埋もれる現実。“報われない世代”が後輩ママにウザがられても助言するわけ
 タワーマンションが立ち並ぶ街・東戸塚に暮らす麗菜。現在は育休中であるが、復帰後もバリバリ働く予定だ。年収2000万超え...
バリキャリ→量産型主婦への変貌に愕然「仕事も結婚も…なんて無理だよ」心配ぶった“呪い”はもうウンザリ
 タワーマンションが立ち並ぶ街・東戸塚に暮らす麗菜。現在は0歳児の長女の育休中で、第二子を妊娠中である。先々を見据えてラ...
「専業主婦は文句ばかり」戦略的バリキャリママの主張。家庭と仕事、手に入らないのは“努力不足”でしょ?
 山森麗菜はタワーマンションが林立する街に暮らしている。  と、いっても豊洲や有明などの湾岸エリアでもなく、武蔵小...
そうそう、これが欲しかった。『リンネル』付録が大容量で使い勝手も良き♡ バッグは軽いほどいいですからね
『リンネル』2025年5月号の付録は、人気アウトドアブランド「コールマンの収納ポーチ付きバッグ」です。  大容量な...
「ただで済むと思うなよ」にゾッ! 距離を置きたくなるママ友の怖い言動
 今回は、距離を置きたくなった“ママ友の怖い言動”をピックアップしました。明るいママ友だと思っていたのに裏があったり、嫌...