横暴SEXで“分散”決意!乳房、卵巣を失った40代主婦は新たな男を探す#4

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2024-02-23 11:21
投稿日:2024-02-23 06:00

あらすじ

 乳がんをきっかけに両乳房と卵巣を切除した香織さん(仮名・49歳主婦/子供アリ)。

 彼女は抗がん剤治療が一区切りついたタイミングで、7年越しの不倫相手の男性から別れを告げられてしまう。

 失恋の痛手から「男性に求められたい、愛されたい」との欲求が強まり、既婚者専用のマッチングサイトに登録した。

 出会ったのが、純也さん(仮名・56歳金融業/子供アリ)だ。

 チャットでのやり取りの後、意気投合した2人は新宿にある外資系ホテルのカフェレストランで初顔合わせのデートをする。

 写真よりもずっと魅力的な彼の登場に、カウンターで歓談する間も香織さんは浮き足立っていた。

 男女の関係になる直前、香織さんは、乳房と卵巣を失ったことを打ち明けるが「大丈夫。胸がなくても、抱きしめ合えるでしょう」との彼の言葉に励まされ、ベッドへ。

 最初こそ「女の悦楽」に浸っていた香織さんだったが、徐々に純也さんの身勝手なセックスに複雑な思いをいだく。しかも、避妊具をつけず、強引に膣内に射精。そのうえ、「お掃除フェラをして」と言われてしまい…。

 前回までの話はコチラ→第1話第2話第3話

ゴムなし膣内射精、暴言、お掃除フェラ

――香織さんへのいたわりを無視した身勝手なセックスのみならず、射精後に「お掃除フェラ」をねだってきた。その後をお聞かせください。

「セックス中は、乳房と卵巣をなくした私でも男性と肌を重ねられるよろこびと、一方で、身勝手なセックスに心身共に傷つけられたよろこびとしていました。

 初めて会った段階で、ゴムなしで膣内射精なんて信じられませんし、『卵巣がないんだから、妊娠の心配はないでしょう』と露骨に指摘されたこともショックでしたね。

 でも、抱かれただけでも幸運だと思わなきゃいけないかもしれません。

 婦人ガンを患った女性の中には『体を見られるのがイヤで、セックスそのものに嫌悪感をいだくようになった』『夫に浮気された』などと、悲しい声もたくさんありましたから…。

 そういう意味では、多少傷ついても、男の興奮を目の当たりにできたことは救いだったでしょうか。結局、私は彼の股間に顔を寄せ、『お掃除フェラ』をしたんです。

――ああ、気持ちいいよ…香織…。

 純也さんは私の髪を撫でながら、股間をせり上げてきたんです。

――ううっ…。

 私は呻(うめ)きました。自分のものとはいえ、愛液はえぐみがあって気持ち悪くて…。でも、ここで拒絶したら彼を不快にさせてしまうと思い、唾液をめいっぱい出して懸命に舐め清めたんです。

まさかのセカンドパートナー申し込み

 ひとしきり舐めしゃぶると、

――香織…ありがとう。僕たちセカンドパートナーになろうよ。

 純也さんがキスをしてくれたんです。

――えっ…。

(そんなにすぐ決めていいの?)

 私は驚きました。前回も言いましたが、既婚者専用出会い系サイトに登録してたった1週間です。目を見張る私に、純也さんは優しく微笑みかけました。

――香織はイヤなの? 僕じゃ不満?

――そう言うわけじゃないけど…。

――言いたいことがあるなら、全部言ってくれていいよ。

 彼の言葉に、私は恐るおそる返しました。

――いくら卵巣がないとはいえ、いきなり避妊具もなしで、中出しされたことはショックだったかな…。欲望のはけ口みたいに扱われるのは悲しいの。

 私は素直に、そしてなるべくやんわりと本音を伝えたんです。

――悪かった。次回からはゴムをつけるから、安心して。

 そう約束してくれて、抱きしめてくれたんです。2週間後のデートも決まりました」

蒼井凜花
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官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
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