“育ての親”の祖母が亡くなった…最愛の人との別れ、心に誓った1つのこと

tumugi・ひでまる ツレ婚夫婦ライター
更新日:2024-03-04 06:00
投稿日:2024-03-04 06:00

賑やかな火葬の裏に秘めたそれぞれの想い

 ぽっかりと胸に穴が空いたまま日常を過ごしていたところ、葬儀日程が決まったとの連絡が入りました。

 葬式場の都合で火葬を先に行い、通夜と葬式は火葬から3日後に執り行うそうです。火葬日は祖母が亡くなってから1週間後。それまで遺体は実家に置いておき、納棺師の方が毎日清拭をしに来てくれることになりました。

 なぜこんなに葬儀が遅くなってしまうのか聞いてみると、寒暖差や年が明けた安心感から1月の頭に亡くなる方が多いんだとか。

 亡くなってすぐに葬儀があるものだと思っていましたが、思わぬ形で時間が空いてしまいました。今思えば、このやり場のない気持ちを落ち着かせるためには、ちょうど良かったのかもしれません。

 そして火葬当日。実家へ帰ると、キレイに化粧をした祖母が、眠るように横たわっていました。

 本当に、今にも寝息が聞こえてきそうです。しかし、身体はひんやりと冷たく、心なしか小さくなった気がします。

 和尚さんを招いて読経をしてもらい、納棺の儀を執り行いました。祖父から順番に、あの世へと向かう旅支度を進めていきます。

「ありがとう」や「大好きだよ」など、祖母の冷たい身体を触りながら、それぞれの想いを伝える姿に、泣き出す人もいれば笑顔で送り出す人もいました。

 決して悲しんでばかりではなく、賑やかに和やかに、祖母の話を織り交ぜながら思い出に花を咲かせる素敵な時間だったと思います。

祖母への最後のプレゼントは孫たちからのこぼれんばかりの愛

 いよいよ棺桶に祖母が納棺されました。あとは故人とともに火葬して欲しいものを入れるだけです。

 そこでなんと驚きの光景が…!

 相談していなかったにも関わらず、示し合わせたかのように孫たちが手紙やたくさんの写真を準備していたのです。思わずみんなで笑ってしまいました。

 私を含め、孫は総勢6人。偶然にも全員女性です。一人は海外在住のため来ることはできませんでしたが、メッセージを写真の裏に代筆しました。

『棺桶に写真を入れると、写っている人まで一緒にあの世へ連れて行かれてしまう』という話も聞きますが、最近は気にせずに入れる方が多いそうです。

 一応、納棺師や家族にも確認や了承をとりましたが、個人的には迷信だと思っています。

 色鮮やかな花とともに、孫たちからたくさんの手紙や写真を祖母の顔周りに飾っていきました。最後のプレゼントとして、きっと祖母は幸せに感じてくれたでしょう。

 こうして溢れんばかりの愛を詰め込んだまま、祖母は天国へと旅立っていきました。

祖母の死から得た学び

 今回の出来事を通して強く思ったことが一点あります。

『会いたい人には時間を作って会いに行く』

 後悔のないよう、今後は実家にできるだけ帰ろうと決意しました。まだ祖父が存命なので、生きている間にたくさん会いたいと思っています。

 一方で、この記事を泣きながら書くぐらいには、まだまだ祖母が亡くなったという寂しさから抜けることができません。

 この気持ちは一生消えることはないでしょう。しかし、祖母からの愛は忘れずに、私は私の人生を歩んでいこうと思います。

tumugi・ひでまる
記事一覧
ツレ婚夫婦ライター
10代で結婚、20代で離婚した3人の子を持つ占い師ライターtumugiと、元妻に2回も不倫サレてバツイチとなった会社員のひでまるが出会い、ステップファミリー(子連れ再婚)に。夫婦ともにFPの資格を所持し、保険会社勤務の経歴を持つ。自らの体験から『ステップファミリーの本音』をテーマに情報発信をしている。ステップファミリーを目指す方の背中を押すべく占い×実体験のアドバイスを用いて活動中!
ブログYouTubeXInstagram公式LINE
◆相談はこちら

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


朝イチの奇跡! 国宝級の“たまたま”に感動。猫の完璧フォルムが美しい…
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
ヤバッ! 社会人の「失敗」エピソードが恥ずかしすぎ。カメラONのまま生着替え、上司に彼へのメール誤爆…
「仕事で取り返しのできないミスをしてしまった…」「職場でやらかしちゃって、もう出社したくない」と落ち込んでいる人はいませ...
マスク生活で惰性の肌ケア→顔イボ発症! “老人性”の言葉にショック。こりゃあかん…50代目前で決意したこと
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
女性事業者はとってもタフ! 微妙にズレてるおじさま役員との差よ…古い商店会の“これから”は?
 とうとう最終回、この10カ月、ポンコツ商店会話を長らく読んでいただきありがとうこざいました。  この商店会もポン...
大人に“ときめき”はいらない?『続・続・最後から二番目の恋』を見て感じた、私が中年恋愛に望むもの
 アラフィフ独女ライターとして日々を過ごす中で、「50代からの恋愛」って、いったいどういうものなんだろうと考えることがあ...
見るだけで幸福♡ 神々しい“神たま”から“にゃんたま”戦士まで元気いっぱい8連発!
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 2025年4月にご紹介したもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかし...
夫婦生活の頻度まで指示するか!? 義母の「妊娠アドバイス」がウザすぎる
 妊娠を望んでいてもなかなかできなかったり、タイミング的に妊娠を望んでいなかったり。あるいは、初めての妊娠で不安でいっぱ...
「ちょっと待ったー!」にゃんたちの恋のバトルを激写。勝利する“たまたま”は誰だ?
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
ボスママにまず相談ってなんでやねん! 理解できない暗黙の「ママ友」ルール
 ママ友界でよくある暗黙のルール。「集団の意見をまとめるため」など必要不可欠かつメリットとなるルールもありますが、中には...
過去から未来へ続く景色
 過去から未来へ続く景色。  それはいくつになっても目の前に広がっている。  そう信じて、今晩の自分に、お疲...
【動物&飼い主ほっこり漫画】第97回「筋肉質なヤンチャ坊主」
【連載第97回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
【女偏の漢字探し】「娘」の中に隠れた一文字は?(難易度★★☆☆☆)
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...
おいっ! 遅刻常習犯の笑える“言い訳LINE”集。許してもらえるうちが花ですよ?
 約束してた時間に相手が来ないと、イライラしたり心配したりするものですよね。そんなときに相手から送られてきたLINEに、...
さよなら…ドコモ“絵文字”終了の発表に「おつかれさま!」「青春がよみがえる」と懐かしむ声。「おじさん構文はどうすれば」と心配も?
「ドコモ絵文字」の提供終了が5月21日にNTTドコモより発表され、大きな話題を呼んでいます。  このたび提供の終了...
おしゃれダイソー、やるじゃん。ヘアアレンジは『スリーピー』でコスパ良くしよっ。1000円で3つ買えちゃう
 THREEPPY(スリーピー)は、ダイソーが展開する300円が中心のオリジナルアイテムのブランドです。「あいらしい。そ...
え、そんな理由?「挨拶しない若手社員」のフクザツ心理。パワハラにならない接し方は…
 最近、若手のなかで「挨拶不要論」が唱えられているのをご存じでしょうか。コロナの影響なのか、挨拶をしない若手が急増してい...