「クリスマスローズ」で究極のほっぽらかし園芸!怠け者でも花いっぱい♡

斑目茂美 開運花師
更新日:2024-04-10 06:00
投稿日:2024-04-10 06:00
 猫店長「さぶ」率いる我が花屋のある神奈川は地球温暖化の影響もあり、ここ近年の特徴は卒業式に桜咲くでしたが、今年は入学式・入社式に桜が咲きました。満開の桜が新入りさんたちを歓迎したことでしょう。

激変していた我が庭

 そして、全国のお花屋さんは、4月の入学式の花仕事を完遂すると同時に2月から始まった春商戦を終えます。な、長かった…。

 そんなこんなで2カ月ほど、まともに自宅に帰れず、花屋店内で寝泊りを続けていましたが、久しぶりに帰宅し、庭を見たところ、例年以上の激変ぶりに驚愕!

 季節が変わり、咲き終わって茎しか残ってねぇ的な花が多数あるなか、とりわけ目立っていたあのコ…。

 今回は「居場所と忍耐が大切よ。勝手に増えるクリスマスローズ」の解説です。

クリスマスローズ終盤戦

 寒さに強いクリスマスローズは、大した手間もかからない上に殺風景になりがちな冬の庭やベランダ園芸を確実に底上げしてくれる頼りになる存在です。

 我が花屋のある神奈川は暖地なので、年明けからボチボチ咲き始め、4月になった今頃はもはや終盤戦ですが…クリスマスローズ、ハッキリ言って大したお世話はなくとも勝手に育ちます!

 クリスマスローズは多年草なので、翌年もたくさん花を咲かせようと思えば、花が咲いたタイミングに行う人工交配も比較的簡単にできて、種が取れます。

 でも、何もしなければしないなりに、花数は少ないものの、こぼれ種で勝手に増えて、気がつけば、辺り一面に広がって咲いてくれるんですよ。

 違う種類を数種植えておけば、これまた勝手に交配して「あれ? こんなのあったかしら?」的なクリスマスローズが勝手に咲いたりしちゃうのでございます。

来年もたくさんの花を見たければ…

 ほっぽらかしでは心配だし、それなりにお世話をしたいというアナタ。数少ないお世話の中でも終盤戦に差しかかった今が頑張りどきです。以下の3つがオススメのお世話方法です。

1. 花の色が緑がかってきたら花クズを切り取る

 緑色に変化してきたら花が終わりのサイン。種ができてしまうと株全体が弱りますので、種ができる前に茎から切り取ってください。切った花はお部屋に飾って再利用。ドライフラワーにもなりますわよ。

2. 大きな古い葉はこまめに除去

 クリスマスローズは傘を広げたような大きな葉が特徴。古い葉を残してしまうと様々な弊害が生じます。日光を遮ったり、害虫の温床になったりと株にとって良いことなし。光合成もあまりしない古い葉は除去一択でお願いします。

3. お礼肥は今月いっぱいまで。夏は逆効果

 暑さにめっぽう弱いクリスマスローズは、夏の炎天下、灼熱地獄で死亡リスクが高まります。夏になると成長は一旦停止、厳しい夏を耐えるのです。

 初夏に差し掛かる頃の肥料はかえって逆効果で、春の終わりにあげるお礼肥は夏に残ってしまう可能性があります。4月の終わりごろまでで打ち止めを。

  ◇  ◇  ◇

 といった感じが理想的な園芸ですけれど、自慢じゃございませんが、ワタクシは一切、面倒を見ていませんw

 でも大満足にバンバン毎年咲いております。ただし、バンバン咲くには、場所が重要となります。

クリスマスローズの好きな場所は?

 ズバリ、落葉高木の下。クリスマスローズと長く楽しむには、真夏の灼熱炎天下をどう過ごすのかがポイントです。

 落葉高木の下は適度な日差しと反日影。そして落葉によるフカフカの“お布団”が存在します。

 園芸を推奨するワタクシとしては、種が飛び散り、勝手に増えて忘れた頃に咲いているのが理想。しかもステキングなお花がね。

 それを叶えてくれるのが、落葉高木の下で育つクリスマスローズなのです。

 ただし、一つ、注意点が!

 クリスマスローズは発芽してからの成長が遅っ。雑草と間違えて引っこ抜いてしまう心配があるのです。

 よーく見るとなんとなくシッカリした双葉で、周りの雑草よりはるかに成長が遅い。1年ほど経つと「これは!」な葉っぱになります。

 花が咲くのは2、3年先の話。何事も忍耐が必要でございます。

 植木鉢で管理なさっている方は、夏場の炎天下を気をつけて。それさえ留意すれば、花付きにばらつきはあるものの、なんとかなります。諦めないでくださいませ。

 頑張りすぎない園芸がアナタの暮らしに彩りを添えてくれることを…遠いお空の向こうから応援しておりますよ~。

斑目茂美
記事一覧
開運花師
半導体エンジニアを経て花業界に転身。イベント・ホテルなどの装飾も手がける生花店を営む傍ら、コンテストで優勝・入賞を重ね、雑誌・新聞等に作品を発表する。神奈川各所にて花教室を開催。障害者支援も花で実践。悩ましくも素敵なお客様を「花」で幸せへと導く道先案内人。ブサかわ猫店長「さぶ」ともに奮闘中。Facebookやってます。

ライフスタイル 新着一覧


ほっこり読み切り漫画/第60回「はじめましてウシオです」
【連載第60回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、突然「コクハク」に登場! 「しっぽ...
元チャゲアス・ASKAはナゾの投稿…身近な人が陰謀論を唱え始めたら?
 ミュージシャンのASKA(65)がSNSで最近、意味深な投稿を続けている。10月24日にはX(旧ツイッター)を更新し、...
見ず知らずの人に電車代を貸せる? 一生大切にしたい人が分かった話
 みなさんは人を信用しやすい方ですか? それとも疑い深い方ですか?  私はどちらかといえば後者で、人を簡単には信用で...
切り取られた街を見上げる 「もっと見たい」は人間の性かな
 ふと見上げたら、切り取られた街が隙間からのぞいていた。  これもチラリズムなのか。全体を見せられるよりも刺激され...
海外駐在妻の驚愕実態!閉鎖的な女のドロドロ、とかくママ友が面倒くさい
 海外駐在ママというと、どこか華やかで羨ましいイメージがありますよね。でも、中には、現地でのママ友との面倒くさい関係に疲...
パワハラ認定は回避を…叱り上手な人が実践するコツ5つ&間違った叱り方
 人を叱るというのは、意外と難しいものですよね。部下や後輩が失敗した時「ビシッと言ってやろう」と思いながらも、パワハラだ...
「俺を撮ってくれよ」な“たまたま”様、地を這うカメラマン冥利です
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
球根いつ仕込む?「秋」の今でしょ!植えっぱなしにオススメの花は7種類
 猫店長「さぶ」率いる我がお花屋は、神奈川の真ん中の片田舎で商売をさせていただいておりますが、今年も悩ましい秋でございま...
とことん落ちないと浮上できない 放っておいてあげる優しさ
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
「花屋前にいる」「どこ?どこにでもいる顔だから」実は傷つきLINE3選
 誰かの何気ない一言に深く心が傷ついた経験は誰しもあるはず。  相手の性格にもよりますが、ほとんどは相手に悪気がな...
お疲れ様はNG、お元気様はOKのナゼ…職場のうざいローカルルール5選
 社会一般ではない通じない「職場独特のローカルルール」が存在する会社って多いですよね。入社したての社員からすれば、ドン引...
青空に踏切の音が映える 季節は秋でも絶対に手放せないもの
 ここ数年ですっかり浸透したものに男性の日傘がある。 「男が日傘なんて」という謎の気負いも、死を覚悟する日差しには...
たまたまもゴロンと全開!幸せそうなにゃんたま様に昭和CMを思ふ
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
中年のババア、もとい「中年女性」になった私たちへ
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
「聞いてよ!」「で、結論は?」せっかち君のLINEはタイパ重視ですって
 世の中には、1秒でも時間を節約したい「超せっかちな人」が存在します。なぜ生き急いでいるのかはわかりませんが、とにかく少...
#1 芸能界に執着する35歳女の密かな楽しみ。裏アカで吐き出す腹黒い本音
「いらっしゃい、シゲさん今日は早いんだね」  阿佐ヶ谷駅の北口の飲み屋街・スターロードにひっそりたたずむ小さなスナ...