『M-1』『R-1』二冠…31歳の天才芸人・粗品
2018年にコンビとして『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)のチャンピオンとなり、2019年にピン芸人として『R-1ぐらんぷり』(フジテレビ系)のチャンピオンとなった霜降り明星の粗品。
「『残念プロフェッショナル』の流儀」最新回では、まだ31歳ながらお笑い賞レース2冠となっている粗品をフィーチャー。彼の実力を高く評価する人は多いですが、コラムニストでカウンセラーでもある堺屋大地さんはどう見ているのでしょうか。
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粗品(「霜降り明星」芸人、31歳)
宮迫博之や『THE SECOND』にはズバズバ毒舌
歯に衣着せぬ物言いでたびたび賛否両論を巻き起こし、その怖いもの知らずのスタンスにファンが多い一方、敵やアンチも多い粗品様。
彼は“炎上芸のプロフェッショナル”なのでしょう。
粗品様の毒舌は目上の者に向けられることが多く、たとえば最近では20歳以上年上の元・雨上がり決死隊の宮迫博之さんに噛みついています。
今年4月に出演した『酒のツマミになる話』(フジテレビ系)で、YouTuberをおもしろいと言っている芸人が嫌いだと持論を展開し、その代表として「僭越ながら、宮迫とか」と呼び捨てで非難。その後も「先輩じゃないっすよ、アイツ、もう辞めてんから」、「先輩ちゃう、あんなもん!」などと宮迫を腐す発言を連発。
実は“人”を見て、ターゲットを選別している
粗品様のファンも彼が“上”だけに牙を剥いていることを支持しているのだと思いますが、ただ彼は“上”ならば誰かれ構わずストレートに苦言や暴言を吐いているわけではありません。
ここが彼の非常に優秀で頭のいいところなのですが、要するに“人”を見て、ターゲットにするか否かを選別しているのです。
その証拠に、粗品様はダウンタウン・松本人志さんに核心的な苦言や暴言は吐いていないのです。松本さんの性加害疑惑騒動を間接的にイジることは何度もしているのですが、松本さん本人に対してストレートな物言いはしていません。
粗品コンピューターがギリギリを“計算”済み
宮迫さんや『THE SECOND』への発言と同程度の“温度感”でいくのなら、松本さんに対して「キモい」「ダサい」「おもんない」などと、忌憚なく言い放ってもおかしくないところ。
しかし、粗品様は松本さんに関しては騒動を遠まわしにイジるのみで、宮迫さんや『THE SECOND』をディスったときのような過激な“熱量”は出していないのです。それは粗品様が“計算”したうえで、発言相手や発言内容を“調整”しているからではないでしょうか。
宮迫さんや『THE SECOND』出場の先輩芸人らと、松本さんの“違い”は、推して知るべし。つまり粗品様は、“炎上芸”としてギリギリ成立するラインを上手に突いているだけに思えます。
逆に言うと、松本さんを「キモい」「ダサい」「おもんない」と酷評することは、“炎上芸”にならないと粗品コンピュータが叩き出しているのでしょう。きちんと線引きしているのです。
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