更新日:2024-06-21 13:49
投稿日:2024-06-14 06:00
そして実家へ
――つらい選択ですね。お母様の体調も心配ですし…続けてください。
「結局、会社には『母が急病で、しばらく休職する』という名目で、実家に帰りました。実家のドアを開けるなり、父に頬を殴られましたが、正樹さんと引き裂かれた悲しさのほうが強く、痛みなど感じません。
それどころか、人間て本当に悲しい時は涙も出ないんだ、とも感じました…。
私の部屋は高校時代のままになっており、少しだけ体調が回復した母が新しい布団や食事の用意をしてくれて…。でも、心を占めているのは正樹さんです。
(今ごろ何をしてるの? 奥さんとヨリが戻ったらどうしよう…)
彼に『正樹さん、早く逢いたい』とLINEをすると、
――千鶴、僕も逢いたい。早く抱きしめたい。
そう返事が来ました。時刻は午後11時。家族は寝静まっています。私は部屋のカギをかけ、
――LINE電話していい?
そう彼に問いかけたんです。
「抱かれたい」の一言で…
――うん、千鶴の声が聞きたい。
私はベッドに仰向けになって、LINEのビデオ通話を始めました。彼の顔を見た途端、こみ上げるものがあって…事の顛末を伝えると、
――今は我慢の時だ。耐えよう。僕の気持ちは変わらないから。
そう励ましてくれたんです。
――正樹さんに抱かれたい…。
その一言が、彼の欲望に火をつけたようです。
――千鶴…僕の顔を見ながら、手でアソコを触ってごらん。
私にオナニーするよう告げてきたんです。その言葉に異論はありません。
――分かったわ…正樹さんも、私を見ながら同じことをして。
こうして、2人のリモートオナニーが始まりました」
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