インフルエンサー退職願望のアラフォー、“発信=スキル”なる大きな勘違い

内藤みか 作家
更新日:2024-07-11 06:00
投稿日:2024-07-11 06:00
 普通の会社員を続けることに不安を感じる女性が増えています。周囲に自分の才能を活かして稼いでいるがいると、「自分も何か発信したい」と焦ってしまうのです。

 今回は、特別な何かになりたくて失敗したアラフォー女性の話をお届けします。

“インフルエンサー退職”した友達に触発され…

 アラフォーのKさんは、大学卒業後に商社の一般事務として職を得て、そのまま10年以上。職場に大きな不満はないものの、自分は定年を迎えるまでここで働いていいのだろうか、人生に満足できるだろうか、と不安を抱いていました。

 そこに大学時代の友人から会社を退職したという連絡が入ってきました。

 インフルエンサーとして数万のフォロワーを抱え、配信での投げ銭やPR案件などで十分な収入を得られるようになったので、退職して専業でやることにしたというのです。


【読まれています】年下男にモテるアラフィフ女達 褒めより気を遣う“たった1つ”のNG行為

「私も才能で稼ぎたい!」と刹那的に退職決意

 これを聞いてKさんは焦りました。同じように定年まで会社員として働くと思っていた友人がいきなりキラキラした世界で生きていくというのです。

 しかも会社時代の収入よりも多い額を稼いでいるのだとか。Kさんは「私もインフルエンサーになって退職する!」と瞬時に決意しました。

 友人はオシャレなカフェの情報を発信し、人気を得ていました。これなら自分にもできると、Kさんはマネしたアカウントを作り、早速投稿を始めたのですが、フォロワーは全然増えません。

 1円も稼げないどころか、何軒ものお店に撮影に行かなくてはならないので外食費がかさむ一方。収支はマイナスになってしまったのです。

自己投資したセミナーで初日につまずく

 焦ったKさんは、インフルエンサーになる方法をレクチャーしてくれるオンラインセミナーに申し込みました。数十万円かかりましたが、これで稼げるようになるのなら安いものだと思ったのです。

 しかしKさんは、セミナー当初からつまずいてしまいます。

 セミナー運営側に初日に「あなたは何について発信したいですか?」と聞かれ、Kさんは答えられませんでした。お金が稼げればなんでもいいと思っていたのです。

 しかし他のセミナー参加者はファッションなり旅行なり、自分なりに大好きで発信したいネタを持っていました。

内藤みか
記事一覧
作家
著書80冊以上。大学時代に作家デビューし、一貫して年下男性との恋愛小説を書き綴る。ケータイ小説でも話題に。近年は電子媒体を中心に活動。著書に「あなたに抱かれたいだけなのに」など。イケメン評論家として、ホストや出張ホストなどにも詳しい。
XInstagram

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


「20年モノのフライパン」がかっこいい? 貧乏戦線に異状あり!
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(64)。多忙な現役時代を経て、56歳...
お酒の席の“あのルール”に物申したい! グラスに注ぐベストタイミングは…
 働く側としても、お客さんとしても大好きなスナック。今後も良いところをどんどん書いていければと思っているのですが、今回は...
若者が『めおと日和』の“昭和な恋愛”に胸キュンするのは何故? タイパ重視じゃないもどかしさ
 アラフィフ独女ライターのmirae.です。前回のコラムでは、「50代の恋愛にときめきは必要なのか?」というテーマについ...
婚活に介護…もう頑張れない。アラフォー女性が抱えがちな問題、6つのケースを聞いた
 今回ご紹介するのは、アラフォー女性の悲鳴。「もう頑張れない」と思っていることを教えてもらいました。同じ悩みを抱えている...
怒った中年の顔は「ブス」だと知った。更年期世代がイラついた時にするべき大事なアレ
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
ゴロンする一瞬♡ 奇跡のモフモフ“にゃんたま”とプニプニ頬っぺが尊すぎる
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「現金がよかった」ってそりゃないよ~!『母の日』のガッカリエピソード
 日頃の感謝を伝えるために贈った母の日のプレゼント。なのに微妙〜な反応をされたら悲しいですよね。今回はそんな“母の日のガ...
女性の「理想の顔」ランキングが発表。石原さとみや新垣結衣を抜いた第1位は、上品なイメージのあの女優!
 もしも憧れの芸能人の顔に近づけるとしたら……あなたは誰を「理想」だと感じますか?
好きならやってよ…って、それ「やりがい搾取」されてない? 職場で警戒したい言葉5つ
 ここ数年でよく見聞きするようになった「やりがい搾取」。仕事や日常生活で相手のやる気を利用して低賃金で働かせるような言動...
ぷにぷに肉球が愛おしい♡ 青空に映える癒しの“にゃんたま”爆弾
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
【動物&飼い主ほっこり漫画】第98回「先日のお礼です!パワー!」
【連載第98回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
【11万いいね】横澤夏子の“ママチャリ”写真がリアルすぎ!「うちの保育園にいそう」「ママ友になりたい」と共感の嵐
 こんな人、いるいる〜!と共感せずにはいられない「ちょっとイラっとくる女」ネタでブレイクして以来、テレビで大活躍のお笑い...
上半期“ママ友界隈”のびっくりエピソード。パンツ見えそうなミニスカにヒヤヒヤ…!【お花見編】
 今年も早いものでもう6月。この半年で、あなたにはどんな思い出ができたでしょうか?  今回は上半期を振り返り、春の...
【女偏の漢字探し】「鮱(ボラ)」の中に隠れた一文字は?(難易度★★★★☆)
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...
大人の学び直し=リスキリングで価値ある人材になる。忙しい毎日でも続けられる5つのコツ
 人生100年時代の現代では、キャリアを築く上でリスキリングが重要だといわれています。今回は、リスキリングを続けるコツを...
ゲッ…ママ友からの「非常識LINE」に驚愕。我が家をBBQ場にするつもり!?
 子どもの学校生活や交友関係を考えると、ママ友は簡単に切ったり無視したりできませんよね。だからこそ、ママ友にまつわる悩み...