『極悪女王』は“嫌われ女”3人の逆襲か。ゆりやん、剛力彩芽、唐田えりかが必然だったワケ

小政りょう ライター
更新日:2024-10-05 06:00
投稿日:2024-10-05 06:00

壮絶なシーンに熱い感情を呼び起こす

 しかし、自他ともに認める崖っぷち、あるいは演じる覚悟と理由の見える3人がそんな役柄を熱く演じることで、「自ら望んでこの役に向き合っている」という十分な納得感が生まれています。他のキャストもそう。無名な俳優さんがほとんどゆえに、この作品に向き合う本気度を感じ取ることができました。

 恐ろしい攻撃や壮絶なリングシーン、顔をゆがめた汚れ演技も、直視できるものになっているのです。演技力もあるでしょうが、リングの上で戦う彼女たちを「かわいそう」とは全く思いません。彼女たちのこれまでの歩みが雑音を消し、「もっとやれ!」「がんばれ!」とあたかも当時の観客のような熱い感情を呼び起こしてくれるのです。

過度なバッシングも糧にした3人

 考えてみれば、嫌われものといえど、ゆりやんさん、剛力さんについては全く本人に非はありません。多くはその才能や、恵まれた環境へのやっかみとも呼べるもの。唐田さんについては、不倫は許されることではないにせよ、相手にも非があり、当時19歳と未熟さゆえの若気の至りと考えれば当時のバッシングや仕事への影響は過大な罰にも見えました。

 一方、このお騒がせトリオが集結したことで、作品に注目が集まったことも事実です。思い返せば撮影中も彼女たちはゴシップの種になり、何かあるたび(何もなくても)たびたびこの作品の名が報道されていました。それによって『極悪女王』が人々の脳裏に刷り込まれ、視聴意欲をかきたてたと言っても過言ではありません。

 世間の雑音で過小評価やダメージを負った彼女たちが、この作品で注目され輝きを見せつけているのは、世間の雑音があったからこそ、というのは運命の皮肉ですね。この作品をばねにして、さらに羽ばたいていってほしいと思います。

小政りょう
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映画・テレビの制作会社等に出入りもするライター。趣味は陸上競技観戦

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