更年期、私はこれで対処しています①漢方薬服用歴15年超、「意味あるのか?」と医師に尋ねた

小林久乃 コラムニスト・編集者
更新日:2024-11-27 14:57
投稿日:2024-11-06 06:00
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まった老化現象についてありのままに綴ります。
 第4話は「更年期、私はこれで対処しています①」。

SNS情報の網に引っかかってなるものか

 45歳で医師からも「そろそろ始まりました」と、更年期の診断をされてから、一番困ったことのは、自分にフィットする情報の不足だった。

 そもそも更年期障害とは、体が老年期へ向かうこと。ホルモンの衰退で、医者から「あ~、これは風邪ですね」と一般的な診断がくだる。決定的な症状というものはない。

「何か解消法はないだろうか…」

 医師から更年期障害の言葉が出て以来、現在も私は時折、検索サイトやSNSで調べてしまう。そんなことをしたところで、何の解決策も出てこないことは分かっているけれど、これがスナック菓子の『ポリンキー』のようにやめられない。そして毎度、妙な落ち込みを覚える。

「更年期に関する、一番大事な情報については、プロフへ!」
「ここだけの話、これが効きます!」
「このツボを押すだけでOK!」

 SNSで検索をすると、「更年期」を投入したアカウント名が大挙。か弱きおばさんたちを、なんとか捕獲しようとするアカウントの大網が押し寄せてくる。加えてインプレゾンビたちの襲撃も続く。これ、閲覧しない方が賢明です。


【こちらもどうぞ】更年期、それはある日突然に…45歳女の体が『倦怠感で満タン』になった【日日更年期好日 #1】

規則正しい生活との闘い、連敗中

 が、まだ懲りずに検索サイトを試すと、ヒットするのはほぼ婦人科のホームページ。どれも当たり障りのない、同じようなワードが並んでいる。そりゃ、結論のない症状なのだから、自分なりの答えを探しに病院へ行けという話だ。そしてよく読み込んでいくと、全ての医師の見解に共通する更年期対処法の記述がある。

「適度な運動とバランスの良い食事、水分量、睡眠で規則正しい、ストレスのない生活を送りましょう」

 出た。独身、アラフィフ、フリーランスの最大の敵『規則正しい生活』。何戦か重ねてみたものの、今のところ、全敗中である。酒肴や甘味から遠ざかり、毎朝6時に起きてジムに行って、23時にはブルーライトを断絶して、寝ましょうと。

 そんな大谷翔平か田中みな実のような、健全を絵に描いた生活が送られるわけがない。独身だけではなく、お子さんがいるお母ちゃんだって、家族に振り回されっぱなしなのだから、規則正しく生活ができるわけがない。

 すみません、熱くなったところで『規則正しい生活』敗者でございます。有象無象の世界に頼ろうとした自分が馬鹿だったと反省して、スマホを置く。いつか勝つぞ、と心に誓って。

小林久乃
記事一覧
コラムニスト・編集者
出版社勤務後、独立。2019年「結婚してもしなくてもうるわしきかな人生」にてデビュー。最新刊はドラマオタクの知識を活かした「ベスト・オブ・平成ドラマ!」(青春出版社刊)。現在はエッセイ、コラムの執筆、各メディアの構成と編集、プロモーション業が主な仕事。正々堂々の独身。最新情報は公式HP

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


うーん…友達と「金銭感覚が合わない」と感じた瞬間。疲れたらタクシーに乗る? 我慢する?
 30年、40年と生きていれば、友達と距離を置いたり縁を切ったりしたこともありますよね。関係が続かなかった友達に対して「...
この倦怠感は自律神経? それとも…更年期の症状は神出鬼没。妊活アプリのように「通知」が来る方法はないのか
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
離婚で「実母と義母」のバトル勃発! 嫁を“敵認定”した義母が放つ衝撃的な一言【身内のありえない発言】
 嫁と姑の付き合い方が見直され、昔ほどフィーチャーされにくくなった「嫁姑問題」。ですが、実際はトラブルが発生しているもの...
「ミスっても死なない!」優柔不断とおさらばする“前向きマインド”5つ
「優柔不断な性格を直したい…」「いつもクヨクヨ悩んでしまう」こんな悩みを抱えている優柔不断な方、集合! 優柔不断を改善す...
“神たま”のそば、羨ましいでしょ? 進むたび揺れる「にゃんたま」をソッと撮るお仕事です
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
わかるけど…LINEの「疲れた」アピールにウンザリ。愚痴って対応に困るんです!
 何気なくする“疲れたアピール”は、ときに人を困らせてしまうもの。相手に遠慮や我慢をさせてしまったり、無理させたりする場...
仕事一筋の私が『対岸の家事』詩穂に共感した理由。くだらない「専業主婦vsワーママ」対立してる場合じゃない
 多部未華子さん主演のドラマ『対岸の家事』が6月3日に最終回を迎えた。毎回放送されるたびに話題になり、SNSを中心に視聴...
ストゼロでも消えない死への恐怖。介護に離婚…友人それぞれが歩む人生に救われた夜。人が最後に行きつく先は
 学生時代から今に至るまで赤羽に20年住む百恵。非正規雇用、独身だが、行きつけのスナックが居場所となり、不自由なく暮らし...
48歳、乳がん検診の「要精密検査」に衝撃。独居暮らし男の孤独死に重なる…誰にも看取られない恐怖
 学生時代から今に至るまで赤羽に20年住む百恵。非正規雇用、独身だが、行きつけのスナックが居場所となり、不自由なく暮らし...
40代は“知人の訃報”がくる年齢だ。憎んだ男の「死亡通知書」で20年ぶりに集う同級生、独身の私はどう映る?
 板チョコのような重い扉を百恵が開けると、真っ赤な口紅を施したママさんがいつものように明るく出迎えてくれた。 「い...
「20年モノのフライパン」がかっこいい? 貧乏戦線に異状あり!
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(64)。多忙な現役時代を経て、56歳...
お酒の席の“あのルール”に物申したい! グラスに注ぐベストタイミングは…
 働く側としても、お客さんとしても大好きなスナック。今後も良いところをどんどん書いていければと思っているのですが、今回は...
若者が『めおと日和』の“昭和な恋愛”に胸キュンするのは何故? タイパ重視じゃないもどかしさ
 アラフィフ独女ライターのmirae.です。前回のコラムでは、「50代の恋愛にときめきは必要なのか?」というテーマについ...
婚活に介護…もう頑張れない。アラフォー女性が抱えがちな問題、6つのケースを聞いた
 今回ご紹介するのは、アラフォー女性の悲鳴。「もう頑張れない」と思っていることを教えてもらいました。同じ悩みを抱えている...
怒った中年の顔は「ブス」だと知った。更年期世代がイラついた時にするべき大事なアレ
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
ゴロンする一瞬♡ 奇跡のモフモフ“にゃんたま”とプニプニ頬っぺが尊すぎる
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...