聞こえづらさの“元凶”はあのイヤホン!? 【薬剤師監修】老化以外に考えられる意外な原因の正体

コクハク編集部
更新日:2024-11-14 06:00
投稿日:2024-11-14 06:00
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、ちょっとした有名人です。タヌキか妖怪の噂も囁かれるなか、健康に関する知識はズバ抜けていて…。
 そんなえりのボスのもとには「耳が聞こえにくい。会話がしづらい!」と悩む女性が立ち寄ったようですよ。

1. 最近、耳が聞こえにくくて会話がしづらくて…

 今回は、カオリさん(29歳/仮名)からご相談をいただきました。

「最近、友達とカフェで話していると友達の声が聞こえにくくて、聞き返すことが多いんです。友達は怒らないんですが、冗談半分で『老化?』なんて言われることもあって…」

「せっかくのおしゃべりタイムなのに、何度も聞き返すとお互いに話の楽しみも半減しちゃうわよね」

「そうなんです。なんとなく会話が盛り上がらないというか…」

 その時のことを思い出したのか、悲しそうな顔でうつむくカオリさん。さらに、深刻そうに相談を続けます。

「最近、仕事の電話でも聞こえにくいんです。会社の電話の故障かと思ったんですが、同僚はそんなことないって言いますし。取引先を怒らせるんじゃないかと気が気じゃなくて…」

「友達と違って、仕事相手だと余計に気になるわよね」

 カオリさんの言葉に、深く頷くえりのボス。

「どうして、急に耳がおかしくなったんでしょうか? もしかして、何か深刻な病気とか?」

 泣きそうな顔でえりのボスを見るカオリさん。

 これは放っておけません!

2. 老化だけじゃない!耳が聞こえづらくなる原因は?

「耳が聞こえにくくなる原因は、老化や加齢だけじゃないわ」

「そうなんですか!?」

「もちろん、突発性難聴やメニエール病で難聴になる人もいるし、内耳や神経の老化で聞こえにくさを感じる人もいるわ。内耳や神経の老化の始まりの多くは50歳代だけど、早い人だと30歳くらいで始まることもあるの」

「そうなんですね…。それなら、私も該当するかも…?」

「そう決めつけずに、他の原因も考えてみて。たとえば、寝不足や不規則な生活リズムなどの身体的なストレス、仕事や人間関係による精神的なストレスで耳が聞こえにくくなることもあるわ」

「え、ストレスで?」

「それだけじゃないの。耳掃除をサボって耳垢がたまっていること、耳を強くぶつけること、耳掃除のしすぎで耳を傷つけることで、聞こえにくくなることもあるのよ」

「私、ついつい耳掃除をしすぎてしまいます…」

 えりのボスの言葉に、困った顔をするカオリさん。さらに、えりのボスは続けます。

「最近は、若い人のなかで『イヤホン難聴』あるいは『ヘッドホン難聴』と呼ばれる難聴が増えているといわれているわ」

「イヤホン…? どういう難聴ですか?」

「ライブやコンサートで大きな音を聞いた後、一時的に耳が聞こえにくくなるでしょ? それと同じで、動画視聴や通話などで長時間イヤホンやヘッドホンを使って大きな音を聞き続けると、聞こえにくくなることもあるの」

「確かに、休日はずっとイヤホンを使って音楽を聞きながら家事やウォーキングをしている日もあります! も、もしかして、これってもう治らないんですか?」

「心配しないで。聞こえにくさを改善する方法を紹介するわ」

【読まれています】更年期のセックス「痛いから演技しちゃう…」【薬剤師監修】性交痛対処のイロハ&おすすめの漢方薬

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

ビューティー 新着一覧


お肌のシミはなぜできる?【美容外科医が解説】薬局で購入可能なおすすめの薬と美容クリニックの威力
 この連載では美容医療“若葉マーク”の方々に向けて、テッパンの不安や疑問を分かりやすく“一発回答”。美容医療11年目の美...
腹痛だけと思ったら大間違い!本当は怖~い「便秘」の5つの影響【薬剤師監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
冬でもテカる! 厄介な「油田肌」3つの原因と対策3カ条。逆効果のケアしていませんか?
「夏はまだしも、真冬の今でも肌がテカるのなんでなの!?」とキレている女性の皆さま、必見!  今回は冬でも肌がテカる原因...
40代に高額な美容液は必要なの? 愛すべきプチプラではなく、全力で投資すべきデイリーコスメは…
 40代半ばを過ぎてくると「高価な美容液に変えるべき?」の疑問が湧いてくる人も多いよう。実際に私のもとへも、「プチプラ美...
脱ネガティブ! マインドフルネスって何?【専門家監修】1日5分から始める簡単メソッドを解説
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
美容家熱弁!40代以上に大人気のプチプラで“買い”な最新作(UV対策、ポイントメイク、ヘアアレンジ)は?
 ここ数年で「プチプラ」と呼ばれるコスメのレベルが、格段に上がっていますよね!  大人世代が使っても納得と満足の両方を...
噂の美容法「タオルで顔拭きはNG」って嘘でしょ!? 医師3人の回答は/専門家監修【美容のウソ・ホント】
 SNSやYouTubeにさまざまな情報が溢れている昨今。美容について発信するアカウントも多く存在し、なかには同じテーマ...
洋服でお金を浪費する人の特徴4つと回避策。通販サイトは“鬼門”かも?
 お金は稼いでいても、なかなか貯金が貯まらない人に多い特徴が「洋服でお金を浪費している」ケースです。なかには、洋服はたく...
お風呂から出てもすぐに足先が冷えるのはなぜ?【専門家監修】温活で全身ポカポカにする秘訣とコツ
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
20代が実例チェック! アラフォー女性がハマる“逆パンダ”アイメイクの罠
 アラフォー世代のみなさ~ん。若々しさを意識して華やかなメイクをしたつもりなのに、気づけば目元が浮き上がり、さながら“逆...
夫がハゲてきた…プライドも頭皮も傷つけない伝え方と妻にできること3つ
 夫婦の間でも、デリケートで伝えにくいのが「夫のハゲ問題」です。ハゲてきたと感じても正しい伝え方をしない場合、夫を傷つけ...
ダイエット成功の秘訣は「楽痩せ」【薬剤師監修】過去の失敗は“宝”。本当に好相性な超簡単ダイエットは?
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
「なんだかキマらない…」【美容家厳選】“メイク下手”40代こそ使いたい! 優秀プチプラ3選
 40代以上の自称「メイク下手」女性の多くが悩む「昔と同じようにメイクをしても、なんだかキマらない」問題。きちんとメイク...
「膣トレ」きちんと知りたい!インナーボール、膣ハイフ、膣ヒアルロン酸はwinwinな治療法!?
 この連載では美容医療“若葉マーク”の方々に向けて、テッパンの不安や疑問を分かりやすく“一発回答”。美容外科医の増田えり...
20代女子が再現する「昭和のリバイバルメイク」の落とし穴。黒のリキッドアイライナーは“鬼門”です
 リバイバルメイクは懐かしさと同時に、どこか新しさを感じさせる魅力がありますよね。しかし40代が昭和メイクをそのまま再現...
ブラの跡が消えないんだけど…! 年齢のせいだと諦める前に知っておきたい原因と対策
 着替えようとした時、背中や肩にブラの跡がしっかりついて消えないことはありませんか? 放っておくとかぶれて赤くなったり、...