残念ばーさんにはなりたくない! 平均年齢70代の“おじさまの海”で学ぶ

フィッシュバーン真也子 コラムニスト
更新日:2025-01-16 19:42
投稿日:2024-11-27 06:00
 本コラムは、地元の“幽霊商店会”から「相談がある」と言われ、再始動の先導役を担う会長職を拝命することになったバツイチ女一匹の“ほぼリアタイ”ドタバタルポです。
 商店会は末端社会の縮図。次から次へと巻き起こるトラブルや人間関係は、どこぞの職場や家庭で見たような光景ばかり…。

商店会の世界は、めちゃ男性(年配多め)社会だ

 商店会会長を拝命してから、役所とやり取り、商店会の会報作成、ミニイベントを開催といった仕事の他に、毎月、地域の商店会会長全員(約60名)が集まる商店会連合のミーティングに参加している。

 40代50代の商店会会長もいるが、80代の会長もかなり多いので、多分平均年齢70歳くらいではないかと推察。そして、皆さん男性。まさに見渡す限り「おじさまの海」。あ、おじいさまかな?

 ちなみに私は、この地域初の女性商店会会長。しばらくして、数名の女性会長が誕生したそうだが、会合では過去に一度しかお見かけしていない。

 年配の方が多いせいなのか、皆さん前のめりで30分前行動が基本っぽい。先日は15分前に到着したので「荷物を置いてからちょっとお茶でも買いに…」なんて思っていたら、すでに皆さん全員着席しており、「あれ? 私遅刻?」と、変な錯覚に陥ってしまった。

【こちらもどうぞ】「オレ忙しいアピール」って何様よ? 昭和オヤジの怠慢さに怒りの沸点越え

ジェンダー平等はまだ遠い…女性会長はパンダ扱い

 初会合の時は、まさにパンダ扱いで、おじさま方、遠巻きに「ありゃなんだ?」みたいな感じで私を見てたっけwww

 その上、このフィッシュバーンって名前が相当怪しげに感じたらしく、「おたくどこの国の人?」と話しかけられwww、ちょっと面白かったんで「〇〇(商店会名)共和国です」って答えたら、全く冗談が通じず「しーん」。完璧すべっちゃった。

 中には、親切なおじいちゃまもいて、あの人はどこの商店会だ、この人はあそこの商店会だとか丁寧に教えてくださり、「若い人も女の人もいないから、ぜひ頑張って」と応援までしてくれたりして…。

 毎月参加しているうち、最近はパンダ扱いも終了。ふつーのおばさまの扱いになったが、商店会ってジェンダー平等に関しては手付かずのガラパゴス状態。でも、これってある意味ポテンシャルが高い分野ぢゃん!? と最近思っている。

 商店会の仕事は地域のお世話役や役所への申請など、地域愛があり、お役に立ちたいという方なら男女問わずできるもの。

 女性の商店会会長、少しずつかもしれないけど、今後増えていく気がする。

商店会の視察旅行に、女性参加は想定されていなかったー!

 そういえば…。この地域の商店会連合は定期的に視察という名の国内旅行に出向き、他地域の商店会の取り組みを参考にしているそう。

 初めて会合に参加した際、「視察旅行、参加したいですか?」と商店会連合の副会長さんに聞かれ、「いえー、忙しいんで無理です」と答えると――。

「あ、それならよかった。実はね、女性の会長が今までいなかったから、女性が泊まる部屋を予約していないんですよー。男同士だから、大部屋でみんな一緒に泊まるんでね。女性が参加するとなると部屋を新しく手配しないといけないから、ちょっと困っちゃってたとこでした」

 と、ほっとした様子の副会長さん。

「来年はちゃんと用意しますから」と言われたが、『いやー、高校生の合宿じゃないんだから大部屋で雑魚寝はちょっと無理っしょ…』という悪魔な返答を寸前で飲み込み、「いえいえお気遣いなく、男性の皆さんで楽しんで来てください」とにっこり。

 この旅、全く参加したいわけではないけれど、女性が参加する想定がない事実にちょっと驚愕。どんだけガラパゴス?

 商店会連合は昭和20年代に創立したそうだけど、私ってそれ以来初の女性会長だってことよね…こわっ(汗)。

フィッシュバーン真也子
記事一覧
コラムニスト
養生茶カフェ店主。とある都心商店会会長。ちょこっと大家業。

出版社でインテリア誌やファッション誌の編集者として長らく勤務したのち、フリーランスのエディター、インテリアスタイリスト、デコレーターとして活動。現在はメディカルハーブのスペシャリスト、ハーバルプラクティショナーの資格を活かし、養生茶と手作りおやつのカフェ『だんで茶屋』を経営。その他、著述業、不動産賃貸業などを少々営む。

外国人との結婚と離婚、シングルマザーでの子育てなど、タフな経験を栄養にして生きる50代。いい『気』を求めて神社脇に移住。住まいや暮らしを自分流にカスタマイズしながら「空間から得る幸福感」を実践研究している。54歳から建築系大学に再入学、現在大学院にて空間によるコミュニケーションデザインを研究中。

著書に食と旅のエッセイ『笑顔になれる美味しいプロヴァンス』(スタンダードマガジン)、住まいのエッセイ『女ひとり・借金アリ・貯金ゼロからのトーキョー大家さんLIFE』(主婦の友社)

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


ここから始まった…表紙を飾ったプリモフ“にゃんたま”で開運
「にゃんたま写真集」の表紙写真に選ばれた、プリモフにゃんたまω♪  きょうは、「にゃんたま」で開運したお話。 ...
介護施設と病院の違いは? 介護は病院に任せられないんです
 介護士を始めるまで、「虐待をしてしまうくらないなら、病院に入院してもらえばいいのに」と思っていたことがあります。素人か...
がん→子宮全摘まで“カウントダウン1カ月”の記録<恋愛編>
 私は42歳で子宮頸部腺がんステージ1Bを宣告された未婚女性、がんサバイバー1年生です。がん告知はひとりで受けました。誰...
好きな男性が既婚者だった…引き際がジブンの価値を高める
 片思いが始まると、ついつい相手を追いかけてしまいがち。“ああ、まだLINEが返ってこない”“仕事中だから既読が付かない...
お姉にゃんとお庭でコロン 小粒“にゃんたま”は遊びたい盛り
 ニャンタマニアのみなさんこんにちは。きょうのにゃんたまは、まだまだ小粒っ子ω♪  坊やはどこから流れてここにやっ...
ママ友トラブルに巻き込まれた!穏便に済ますための方法は?
 “ママ友”という言葉が、あまり好きじゃない――。そんな人も多いのではないでしょうか。そのくらいママ友にはトラブルがつき...
友人関係も一瞬で壊れる 女同士の熾烈マウンティングLINE3選
 女同士の争いというのは、時として男性同士のそれよりも恐ろしいものです。取っ組み合いのケンカにはならない代わりに、態度や...
観葉植物で福を呼ぶ パキラは成功と発展もたらず“奇跡の木”
 ワタクシのお店の近所には、美味しくて特盛が評判の中華料理屋さんがございます。オーナーは中国人御夫婦……といってもマスタ...
家探しでも最優先…台湾の人がこだわる風水の知識~健康編~
 皆さんは日々の生活の中で「風水」を気にされたことはありますか? 雑誌やテレビの星座占いでは西洋占星術による運勢がわかり...
日本はピル後進国! 「ピル=避妊」の考え方は遅れています
 あなたは、ピルを飲んだことがありますか? きっと「ない」という方が、ほとんどでしょう。それどころか、飲もうという考えす...
草越しのチラリズム…お昼寝明けのねむねむ“にゃんたま”
 見えるか見えないかは…アナタ次第です♪  きょうは、にゃんたまファンの皆様から「にゃんたま写ってないよ?」と、ご...
2人目どうする? 私があえて「一人っ子」を選んだ理由
 女性の人生の大きな分岐点、「子どもを産むか産まないか」。その問題をクリアした瞬間に始まる「2人目どうする問題」。思い悩...
介護が疲れた時にとるべき対処法…共倒れにならないために
 子育て中の親に対しての支援は、ようやく政府が向き合い始めたところが現実でしょう。一方で、介護を行う人に対しての援助は、...
がん→子宮全摘まで“カウントダウン1カ月”の記録<仕事編>
 私は42歳で子宮頸部腺がんステージ1Bを宣告された未婚女性、がんサバイバー1年生です。がん告知はひとりで受けました。誰...
お昼時間こそ即行動! ダラダラしたいなら“合理的ランチ”を
 この話は、働く女性の誰もが思い描く「仕事中はダラダラして、定時にさっさと帰りたい!」という願望を確実に実行し続けている...
屋根の上を元気にお散歩 “にゃんたま”探しは早朝と夕方が吉
 きょうはにゃんたまωを見つけに行こう……そんな気分の日は、お弁当を持ってお気に入りのスニーカーを履いて「にゃんたま散歩...