28歳独身“知識ゼロ”の私が卵子凍結セミナーに参加してみた

西史織 卵子凍結コンシェルジュ
更新日:2023-01-26 20:25
投稿日:2019-08-25 06:00

卵子凍結にはいくらかかるの?

 卵子凍結の現状はおおよそ把握できたので、次はクリニックを調べようとしたのですが、これがとにかく分かりづらい……。

 まずは不妊治療でも病気でもない独身女性が卵子凍結できるのかどうかを調べるところから始まりました。都内では、10軒ほどのクリニックが該当しました。

 気になる料金は、金額が細分化されており、トータルでいくらかかるのか全く分からない。見当さえつきません。

 卵子凍結の手順は3段階に大別され、①排卵誘発→②採卵→③凍結と進んでいきます。

 各料金は、¥30,000~といった表記で、採れた卵子の数によっても値段が変動するため、終わってみないと正確には分かりません。ザッと見積もってもトータルで60万円、保管料は年間10万円くらいでしょうか。

 うーん、高い……。簡単に手が出せる金額ではありませんが、将来の不妊治療に比べれば安いのかもしれません。

 クリニックによって、支払い方法は主に2つ。

 診療のたびに支払う方法、それにもう1つは前払金制で使用しなかった分は終了時に返金される方法です。採れた卵子の数が多い場合は追加で支払います。

卵子凍結セミナーに参加することに

 それにしても、ネットでの情報収集には限界があり、量も正確さも十分ではなかったので、とあるクリニック主催の卵子凍結セミナー(無料)に行ってみることにしました。セミナーは30代の方を中心に、50人ほどが出席していました。

 まずは医師より卵子凍結についての歴史や流れ、注意事項など1時間ほど説明がありました。その後30分かけて、培養士から具体的にどのように凍結するのかという説明がなされました。

 技術や歴史などの細かい情報、年齢による妊娠率(自然妊娠・体外受精)のお話などグラフを用いて分かりやすく端的に説明されたので、卵子凍結をすることはすごく合理的で早めにすることが大事なのだと理解しました。あの妊娠率や卵子の老化のグラフってはじめて見る人には結構衝撃的なものだと思います……。

 その後、女性5人に加えて医師もしくは培養士を入れた6人グループでの質問会も行われました。参加者は既婚と未婚がちょうど半分ぐらい。既婚者での凍結を希望する理由は、すでにタイミング法などの妊活はしているけれども、今後もうまく行かなかった場合に備えて先に卵子だけでも凍結しておいた方が良いのか、というものでした。

 私はピル使用者だったため、ピルを飲んでいても凍結ができるのかと尋ねると、「ピルは排卵をストップさせるため服用をやめる必要がある」と言われました。飲むのをやめて3回目の生理が来たタイミングで凍結の手順に入ることが可能との説明を受け、その日からピルを飲むのをやめることにしたのです。

西史織
記事一覧
卵子凍結コンシェルジュ
金融業界で営業、IT業界で事業開発に従事後、27歳のときに将来のことを考え卵子凍結をする。その経験から、女性のライフステージと仕事の両立についてをライフテーマに活動。妊活をしている方や卵子凍結をしたい方へ向けたクリニック検索サイト「婦人科ラボ
」を運営。Xでの情報発信や、日刊ゲンダイ、日経xWOMANでの執筆も行う。

ライフスタイル 新着一覧


パーフェクト“たまたま”の精悍&クールな眼差しに痺れちゃう
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
ゴールデンボンバーの「女々しくて」は言い得て妙だった!
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
LINEのない生活は無理!父の死、仕事の失敗、自分の病…心が救われた話
 仕事で大きなミスをして落ち込んだり、大事な人を失って悲しんだりと、気持ちが沈んでしまう瞬間がありますよね。そんなとき、...
他人の不幸は蜜の味でも不倫より「よろめき」のほうが風情があっていい
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(63)。多忙な現役時代を経て、56歳...
義母が若すぎるとこうなるのか!介護の心配もジョークで交わせるって素敵
 年下の男性と結婚した場合や、夫の母親が若くして出産している場合には、若すぎる義母が誕生するケースがあります。中には、義...
ほっこり読み切り漫画/第59回「ボクは君で、君はボク」
【連載第59回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、突然「コクハク」に登場! 「「しっ...
「たかが、ものもらい」じゃなかった 30代女、霰粒腫の手術をしました
 先日、眼科で右目のまつ毛の生え際にあった“しこり”の切除手術をしました。「たかが、ものもらい」と思っていたのですが、こ...
久々に会ったペルシャ料理店の友人は変わらず元気だった
 お互いにいい歳。出合った頃より額は広くなったし、シワも増えた。  そして、なぜだか年々服装がハデになっていくんだ...
木下優樹菜はイチャイチャ公開…子の将来に悪影響を及ぼす母親の恋愛は?
 元タレントの木下優樹菜(35)が“アクセル全開”、SNSの投稿や出演番組があれやこれやと話題になっている。  た...
子供の言葉遣いが悪い時はどうすれば? 考えられる4つの原因
 子供が保育園や小学校に通い出すと、悪い言葉遣いを覚えて帰ってきます。また、悪い言葉遣いはSNSや動画サイトなどからも大...
“たまたま”の日常♡ この写真にぴったりな名前を選んでニャ
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
コクハク専属ライバー コクハクリーダーズ第1期生を大募集!
 日刊ゲンダイが運営する女性webメディア「コクハク」では、メディア制作に協力してくださる「コクハクリーダーズ第1期生」...
金木犀の香りが空前のブーム!甘く懐かしくアンチエイジングに運気UPも
 とある量販店に行った時のことです。入り口付近に黄金色の商品ばかりが並び、遠巻きに見ると店舗全体が黄金色に輝いてみえる。...
タイパ? なにそれ。映画館で初対面の作品と出会う胸のときめき
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
リュウジ氏と港区女子の相容れぬ価値観「男子全奢り論争」諸悪の根源は?
 諸悪の根源はリュウジさんでも港区女子でもなく、ズバリ“あの人物”でしょう。 「バズレシピ」でお馴染みの人気料理研...
街が茜色に染まり始めた頃…ほんの1カ月前がすでに懐かしい
 夕暮れ前、ぼんやりしていたら辺りは真っ暗。少し前はそんなことなかったのに。  湿度を含んだ空気や強すぎる日差しが...