元“ギャル漫画家”浜田ブリトニーさんは2人子供を育てるシンママ 浅草で漫画ギャラリーカフェ経営

更新日:2024-12-02 17:03
投稿日:2024-12-02 17:00

【あの人は今こうしている】

 浜田ブリトニーさん(元ギャル漫画家/45歳)

  ◇  ◇  ◇

 かつて“ギャル漫画家”として連日のようにバラエティー番組に出演していた浜田ブリトニーさん。現在、マスコミへの露出は控えめだが、彼女は今、どうしているのか。

 現在、浜田さんが経営する「漫画ギャラリーCAFEオカオカ」は、インバウンドの観光客で賑わう浅草駅から程近いビルの地下にある。

「2012年に代々木上原でお店をオープンして、その後、西新宿で営業していたのですが、コロナ禍が直撃して……。ちょうど物件の更新で移転先を探していた時に浅草に来て、直感で決めました」

 漫画家とファンとの交流イベントも行う店内には、さまざまな漫画家の作品が常時展示されている。

「場所柄、海外のお客さまも多く、世界中から漫画好きの方がたくさんいらして、作品を購入してくれることもあります」

 千葉県で生まれ育った浜田さんは、「東京に出て、自由にお金を稼ぎたい」との思いで、高校3年の始業式の日に学校を退学し上京、錦糸町のキャバクラで働き始めた。

 だが、社会人経験のないまま飛び込んだお店では、なかなか指名がつかずに苦労したという。

「接客の時、お客さまの話がわからないことが多くあって。やはり知識も必要だと、ビジネスや自己啓発の本なども読むようになりました」

 その後、新宿、池袋のお店を経て、六本木のお店では月に数百万円を稼ぐほどの人気キャバ嬢に。

「でも、東京に来てから、親への仕送りは欠かさず続けています。父が亡くなった今は、母に近くに引っ越してきてもらい、行き来しています」

■お店の寮から出されホームレス状態に

 20代後半となり、手に職をつけたいと、当時のペットブームに目を付けトリマーの専門学校に入学、無事卒業するも、ブームは下火になっていた。

「学校に通うと、どうしてもお店の出勤日が減ってしまい、寮から出されホームレス状態に。でも、その頃、藤子不二雄(A)先生の『まんが道』に出会い、漫画家を目指そうと就職はせずに漫画の専門学校に入学しました」

 全くの未経験で入学した漫画の専門学校で、初めて描いた作品が学内の最優秀作品賞に選ばれた浜田さんは、持ち前の行動力を発揮。小学館『ビッグコミックスピリッツ』編集部に、アポなしで作品を持ち込んだのだ。

「その時、たまたま作品を見てくれたのが、人気作家も担当する優秀な編集者で。“君はまず自分のことを描いてみなよ”と言われて描いたのがデビュー作『ハイパー探偵リンカ』。その後、渋谷ギャルを描いた『パギャル!』の連載もスタートできました。何度もダメ出しされ描き直すまで帰れず、スパルタ教育で鍛えられましたね。今でもお世話になっています」

男女2人の子供を育てるシングルマザー

 一気に大ブレークし、バラエティー番組にも引っ張りだことなったが、次第に違和感も感じるようにもなったという。

「テレビに出るようになって多忙になると、芸能界の仕事と漫画の両立が難しくなってきて。だから、いったんタレント業はやめて、漫画に集中しようと」

 現在は、本業とお店経営の傍ら、企業から依頼された仕事を他の漫画家に仲介したり、ファンとの交流の場をつくるなど、漫画プロデューサー的な仕事にも力を入れている。

「漫画家の地位やギャラの向上など、さらなる活躍の場をつくりたいという思いがあって。漫画家は人気作があっても、その後ヒットに恵まれず苦労されている方も多く、そんな方々に出版社以外の企業案件の仕事を紹介する事業も行っています」

 プライベートでは男女2人のお子さんを育てるシングルマザーの浜田さんだが、出産前には“子宮頚部高度異形成”と診断され、手術を経験。

「この9月にも子宮体がんの検査を受けましたが、少しでも変だなと思ったら、すぐに病院に行くことをお勧めします」

 漫画愛が全ての原点と語る浜田さんだが、執筆時間が捻出できず軸がブレていたと自らを反省。

「お店が忙しく本業がおろそかになっていたので、それを戻すべく、Kindleで新刊を発表しました」

 一時、スピリチュアル系の世界にハマってしまった自身の体験をもとにつづった最新刊「スピリチュアル難民の私たちへ 気づけば1500万円消えました」は現在、Kindleから発売中だ。

(取材・文=杉田俊人)

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