冬場の観葉植物問題。花屋が断言する「絶対にしてはいけない行為」とは?

斑目茂美 開運花師
更新日:2024-12-04 06:00
投稿日:2024-12-04 06:00

観葉植物が“ブヨブヨ”に…

 猫店長「さぶ」率いる我がお花屋は、切り花以外にも胡蝶蘭といった花鉢や観葉植物などの取り扱いに加え、店舗や会社様などのメンテナンスを含んだ「交換」も行っています。

 観葉植物などはその類で、できることなら交換をせずにメンテナンスで乗り切りたい…というのが、近年の多いご希望です。

 モノを大事にするのは大変に良いことです。ですが、その気持ちが強いせいか、ついついやりがちな「過干渉」により、辟易してしまう観葉植物もよくお見受けします。

 つい先日も「もうだめですよね?」と交換を促された観葉植物があり、それは「これは一体…?」と正体不明な原型をとどめない姿で登場しました。複数の鉢が全て朽ち果てている…。

 全く葉がなくブヨブヨに斜めに傾いた幹を見るだけでも、何が起こってしまったのかは、想像にたやすい次第です。

 我が家の観葉植物もなんだか怪しい…と、心当たりのあるアナタ。今回は「冬は何にもしないでね。観葉植物って冬は寝ちゃうの」の解説です。

観葉植物が元気のない原因とは

 今や100円ショップで小さいながらも充実のラインナップでゲットできる観葉植物たち。初心者でも手軽に始められ、SNSでも100円ショップの観葉植物を立派に育てる投稿が多くありますね。花屋のワタクシにとって、100円ショップとは、脅威以外何者でもございませんw。

 そして、ある程度育った観葉植物がなんだか元気がない。ネットで調べてみても我が家の観葉植物の不調の原因がどれに当てはまるのか分からない…とご相談にいらっしゃる方は珍しくありません。

 ご自宅の観葉植物の写真を拝見すると、原因はおおよそ分かります。原因の大半は「根詰まり」をはじめとした根の障害。

 観葉植物に必要な4大要素「水」「光」「風」「土」の原因も大いに考えられますが、大半は根の障害です。

 植え替えをせずに長い期間過ごすと、鉢の中は根っこの大渋滞を起こしています。ところが、観葉植物の不調の原因は「水不足?」または「栄養不足?」と判断なさって、どちらもじゃんじゃん与えてしまう…。

 育ての親の優しさが「過干渉」という名に代わり、結果、根詰まりを起こし、水を吸うことも肥料も吸うこともできず、与えられすぎた水や肥料で根っこが腐る。これが原型を止めないほど朽ち果ててしまう観葉植物の死亡原因です。

【読まれています】「旦那死ぬよ!」住職から叱られて以来、大事な“トイレのあれ”。運気アゲアゲ狙うなら「水回り」が狙い目

観葉植物は植替えで生き返る?

 根詰まりを起こした観葉植物は「植替え」することで、問題が解消される場合が多いのですが、それも『適正時期』がございます。

 オススメ時期は5月から9月。真夏は昨今の「暑すぎる夏」は若干お控えなすって。一番良いのは4月~6月。9月はラストチャンスの月となります。

 腐っている場合、鉢を外した途端にニオイがします。腐って溶けた根っこは水で洗い流してからの植替え。根っこを洗ったらほとんど消えて無くなった、なんてケースは別に珍しくありません。

 そんな時は、植物の種類にもよりますが、最後の手段「水耕栽培」にて根が増えるのを待つ…という逃げ道もありますが、それはまた別のお話。

「全然元気がないので今すぐにでも植替えしたい」というアナタ。悲しい知らせですが、今の時期、植え替えると確実に死亡します。

 冬は観葉植物も冬眠の時期。水も飲まなきゃ肥料も食べません。植え替えをすること自体、根っこを痛める行為で、植え替え=トドメの一撃になります。

 何とかしてこの冬を騙しだまし、やり過ごすよりほかありません。

瀕死の観葉植物、冬場はどうする?

 どうにかして春まで生き残りをかけてやり過ごさなければならない…。置き場所は大きなポイントとなります。

 直射日光や冷たい外気をモロに受けそうな窓辺は避け、適度に明るさと温度を保った場所で、NO肥料、水も極力避け、霧吹きなどで葉水しながら春を待ちましょう。冬場はこれ以外、どうすることもできません。

 冬は観葉植物の試練の季節。市場に出回る種類は激減するのに、なぜか観葉植物をお求めになるお客様は非常に多い…。諸般の事情もおありでしょうが、過干渉のためお亡くなりになる観葉植物が多いから…とワタクシ、推察いたします。

 入荷の自由がない冬場の観葉植物のお取引は、実はお花屋にとっても悩ましい問題でございますのよ。どうか皆様のお家の観葉植物が無事に冬を越せますことを…遠いお空の向こうからお祈りしておりますよ~。

斑目茂美
記事一覧
開運花師
半導体エンジニアを経て花業界に転身。イベント・ホテルなどの装飾も手がける生花店を営む傍ら、コンテストで優勝・入賞を重ね、雑誌・新聞等に作品を発表する。神奈川各所にて花教室を開催。障害者支援も花で実践。悩ましくも素敵なお客様を「花」で幸せへと導く道先案内人。ブサかわ猫店長「さぶ」ともに奮闘中。Facebookやってます。

ライフスタイル 新着一覧


日向ぼっこで免疫力アップ! 自慢の“たまたま”もフワフワに
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「勤労感謝の日」働く自分やあの人に感謝!2022.11.23(水)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
花屋解説!コロナ禍の「喪中ハガキ・メール」お悔やみマナー
 今年もあと1カ月程度。猫店長「さぶ」率いる我がお花屋さんも、年末の準備をしなければいけない時期になっておりました。 ...
「アヒル隊長 大冒険セット」再販に歓喜! 2022.11.22(火)
 昨年11月、数量限定発売されたバスクリン「きき湯とアヒル隊長 大冒険セット」。現在、再販しているのを知っていますか? ...
女から嫉妬されやすい女性の特徴 無意識ほど怖いものはない
 女性の中には、「なぜか同性から嫌われる」という人がいます。相手に何かしたわけでもないのに、初対面から嫌な態度を取られた...
SNS疲れしたあなたへ 30代は“中途半端な人間関係”の清算を
 いまや年齢に関係なく、多くの人が「使いこなして当たり前」のSNS。でも、表情も声色(こわいろ)も分からないSNS投稿で...
白×黒柄のカモフラ!? めちゃ尊い“たまたま”に心が洗われる
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
外で心が乱されても居場所があれば大丈夫 2022.11.20(日)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
ステージ衣装用の真っ赤なランジェリーで“魔法”にかかった
 書店員として本を売りながら、踊り子として舞台に立つ。エッセイも書く。“三足の草鞋をガチで履く”新井見枝香さんの月イチ連...
残業して当然なの? 子なし女性がイラッとした非常識LINE3選
 アラサー・アラフォー世代には、子持ち女性と子なし女性が混在しますよね。だからこそ、自分と環境が異なる女性へLINEする...
2022-11-19 06:00 ライフスタイル
“業界用語”炸裂トークにイラッ!「皆が知ってる」前提は危険
 みなさんは友達が同じ職種の方って、どのくらいいますか?  私はほとんどが自分とは違う業種で働いている人ばかりです。そ...
新宿から35分!「里地里山」で心に栄養を 2022.11.17(木)
「疲れたー、疲れたー、やっぱり疲れたー」  が、口癖になっている筆者に「日めくりコクハク」でもおなじみ、街の景観を...
苦手ならしゃーない!義理の姉とは適度な距離感をキープして
 どんなにコミュニケーション能力が高い人だって、「苦手だな」と感じる人はいるものです。それがプライベートの関係であれば、...
キスだけにしておけばいいのに…欲ばり“たまたま”の失恋物語
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
菊=仏花は古い!改め「マム」は邪気祓いにも一役買います
 NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」が最高にオモシロイです! 放送が待ち遠しく毎週日曜日には古(いにしえ)の人々のドラマ...
秋の日はつるべ落とし 長い夜どう過ごす? 2022.11.16(水)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...