40手前で老眼疑惑!?【薬剤師監修】目がかすむ…酷使による「アイフレイル」ってなに?

コクハク編集部
更新日:2025-01-09 06:00
投稿日:2025-01-09 06:00

3. 目のかすみを感じたら、コレを試して!

 目のかすみや疲れを感じたとき、試したい3つの対処法を紹介します。

3-1. 目の健康を維持する栄養素の摂取

 目の健康寿命を延ばすためには、目の健康にいい栄養素を摂ることが大切です。以下の栄養素を意識的に摂ってください。

・ルテイン:ほうれん草や小松菜に多く含まれる
・タウリン:まぐろやサバに多く含まれる
・DHA:まぐろやかつおに多く含まれる
・アントシアニン:ブルーベリーやナスに多く含まれる

 食事だけで、上記の栄養素を摂取するのが難しい場合は、市販のサプリメントを服用するのもおすすめです。ただし、定期的に服用している薬がある人は、サプリメントを服用する前に医師や薬剤師に相談してくださいね。

3-2. 目のストレッチ

 長時間集中してパソコンの作業やゲームを行うと、自然とまばたきの回数が減って目の乾燥や疲れ目の原因になります。1時間ごとに10~15分の休憩時間を設けましょう。その際に、以下のストレッチをするのもおすすめですよ。

(1)右交互に10~20回のウインク
(2)スピードを速めたウインクを10~20回
(3)スピードを緩めたウインクを10~20回
(4)両眼をギュッと瞑る動作を10~20回
(5)両眼をギュッと瞑って、パッと開く動作を10~20回

 このようなストレッチをすることで、目の周りの筋肉がほぐれてスッキリとします。できる範囲のリズムで、無理なく行ってください。

3-3. 漢方薬の服用

 ドライアイや疲れ目には、漢方薬の服用によって根本改善を目指すのもおすすめです。

「血流をよくして目のまわりの筋肉をゆるめる」「目に栄養を届けて目の疲れを軽減する」「水分の循環をよくしてドライアイを改善する」といった働きのある漢方薬を選び、目のトラブルが起きにくいからだ作りへとアプローチしましょう。

目のトラブルにおすすめの漢方薬

・杞菊地黄丸(こぎくじおうがん):栄養を与えることで、かすみ目や眼精疲労を改善します。体力が中等度以下で目が疲れやすい人におすすめ。

・滋腎明目湯(じじんめいもくとう):血流を整えて栄養を与えることで、かすみ目や疲れ目、目の痛みを改善します。

 スマホで気軽に専門家に相談できるオンライン個別相談も話題です。スマホで完結できるので、対面では話しづらいことも気軽に相談が可能。お手頃価格で不調を改善したい人は、医薬品の漢方をチェックしてみましょう。

4. 目もからだと同じように労わって!

「ストレッチを試してみたら、少し目がスッキリした気がします」

「現代は、PCやスマホで目を使う機会も多くなっているわよね。でも、視力が低下すると足元が見えなくて転んでしまい、ねん挫や骨折を引き起こすリスクも高まるわ」

「そこまで考えたことありませんでした…。確かに、目はすごく大切ですよね」

「そうよ。集中して仕事やゲーム、読書をしているときも、意識的に目を休めてあげてね」

「はい! えりのボス、ありがとうございました!」

「また気になることがあったら、いつでもサロンへいらっしゃい」

 優しい表情でサロンを去っていくアヤノさんを、えりのボスは笑顔で送り出しました。

★サロン「コクハク」のオーナー えりの

 顔と口調は若いものの、年齢不詳。タヌキか妖怪の噂も囁かれる謎めいた主人だが、ココロやカラダ、健康に関する知識はズバ抜けており、何気にハイスペック。ムスメ時代に苦労してるため、自分より“後輩”の女にはしあわせになって欲しいと願っている。愛称は、えりのボス。

(漫画/腹肉ツヤ子

  ◇  ◇  ◇

<この記事の監修者>

あんしん漢方薬剤師 中田 早苗(なかだ・さなえ)

 デトックス体質改善・腸活・膣ケアサポート薬剤師・認定運動支援薬剤師。病院薬剤師を経て漢方薬局にて従事。症状を根本改善するための漢方の啓発やアドバイスを行う。健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘルス-youtubeチャンネルでは、お薬最適化薬剤師として「無駄な服薬はお財布と体の敵!」をモットーに薬の最適な選び方を解説する動画を公開中。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。

「あんしん漢方」を詳しく見てみる

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

ビューティー 新着一覧


「五月病」になるのは5月だけじゃない!イライラ、不眠、意欲減退…なりやすい人の特徴や放置のリスク
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
プチプラと侮るなかれ! 40代後半美容家がガチで使って惚れた神アイテム3点【2025春・スキンケア編】
 優秀アイテムがたくさんあるプチプラコスメ。ですが、40代以上の世代には「ちょっと物足りない…」アイテムもチラホラ。 ...
一晩に何度起きたら頻尿ですか?【医療従事者解説】頻尿のセルフチェック&トイレによる寝不足改善法
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
990円の“プチプラ化粧水”1本だけで10日間過ごしてみた。乳液&クリーム不使用で意外な結果が…
 話題のコスメや、広告でよく見かける化粧品や日用品。「webでよく見るあの商品、本当にイイの?」「買ってみたいけれど、口...
「妊活を始めたものの、なかなか授からない…」《男性不妊》って知ってる? 意外と多い“精索静脈瘤”の話
「妊活を始めたけど、なかなか授からない…」そんなとき、多くの女性が婦人科に行く。でもちょっと待って。実は不妊の約半数は「...
今夜もぐっしょり…寝室温度をめぐって夫と大喧嘩!【医療専門者監修】寝汗は更年期だけじゃない?
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
40代が「垢抜け顔」になれないワケは?【美容家が使って実感】激推し最新コスメ3品
“垢抜け顔”になりたいけど、思いどおりの仕上がりにならない…。そんなお悩みは、選ぶコスメで解決!  40代の時短美容家...
生理前に限らず些細なことでイライラ!【医療従事者監修】アラフォーが注意したいPMSではない意外な理由
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
春先の紫外線も乾燥も怖くない!【美容家厳選】アラフォーに激推ししたい“二刀流”UV対策
 春の陽気を感じる日も増えてきましたね。日差しが強くなってくると気になるのは、UV対策です。春夏は特に紫外線量が増えるた...
加齢で増えがちな「ほくろ」はシミと何が違う?【美容外科医が解説】電気メスで削ると? 保険適用の条件は?
 この連載では美容医療“若葉マーク”の方々に向けて、テッパンの不安や疑問を分かりやすく“一発回答”。今回はお悩みの多い「...
うさぎ舌リップってなんぞ? 40代でも挑戦できる作り方と色選びのコツ
 純欲メイクや白湯メイク、地雷メイクなど、これまでいろいろなメイクがトレンドに上がってきましたが、もっかSNSで話題なの...
寒暖差疲労の原因と対処法【医療従事者監修】季節の変わり目はイベントてんこ盛りで休めない…どうする?
 寒暖差が激しい季節は、いつもと同じように睡眠時間を確保したつもりでも、なんだか疲れてしまいがち。そんな「寒暖差疲労」を...
40代がやりがちなNGメイクとインナーカラー全8選。痛いおばさんは回避したい…
 アラサー・アラフォー女子は、メイクやヘアカラーというパーソナルなことですら、常に厳しい目線を向けられてしまうから大変で...
長財布はダサい&時代遅れとされる3つの理由。令和におすすめの財布は?
 最近、長財布を使っている人をあまり見かけなくなってきましたね。今でも長財布を愛用しているものの、「もしかしてダサい? ...
女性は30代以降、筋肉量が年間1%ずつ減!?【医療従事者監修】今すぐ試せる“ぽっこり下腹”引き締め術3選
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
【検証】メイクしたまま寝ると汚肌一直線?20代美容ライターが3日間オフなしで過ごしたら意外な結果に…
「メイクを落とさないと肌が荒れる」とはよくいったもの。メイクをしたまま寝ると毛穴に詰まった汚れや皮脂が酸化して、肌荒れや...