母から告げられたサンタの真実
当然、この衝撃的な出来事を幼き筆者は母に話します。
「サンタさんが来るって言ったのに園長先生だった。なんで? サンタさんはいないの?」
優しい母親なら「違うよ。サンタさんが園長先生の真似をしていたんだよ?」と応じるのかもしれません。残念ながら筆者の母は、わが子にも一切容赦のない超リアリストでした。
母はあっさりこう言います。
「そうだよ」
「やっぱりね!」
無邪気に納得する筆者に、母はサンタクロースの起源やら、クリスマスに靴下にプレゼントを入れる風習の由来ついて丁寧に教えてくれました。
知りたがりの幼児(筆者)と、教えたがりのアラサー女(母)の利害が一致したわけですな。
7歳で知ったこの世の真理
悲劇が起きたのはそれから2年後。小1の時でした。
筆者は、サンタクロースを信じていたクラスメイトにドヤ顔で、母から得た知識を披露した挙句、泣かせてしまったのです。
結果、クラスメイトのご両親は大激怒。我が家に乗り込み、苦情を訴えに来る事態に発展します。
玄関口で頭を下げ続ける母にいたたまれない気持ちになったのを今でも覚えています。
「嘘も方便」ーー。この一連の騒動でしみじみ痛感しました。
7歳にして「真実を伝えることが、必ずしもプラスになるとは限らない」と悟ったわけです。この悟りはのちに合コン等、男女の出会いの場での“サバ読み”に役に立つわけですが、それはまた別の話。
おわりに
ちょっと空気が読めなかっただけで、サンタガチ勢のクラスメイトを「はい、論破」した7歳の筆者も、真実を告げた母も、雑すぎる仮装をした園長先生も、誰も悪くない…と思いたい。
いや、園長先生、もうちょっと頑張ってくれたらよかったのかも?(苦笑)。
思ったより子どもはアラに気が付いているし、空気を読んでるよ! 今夜サンタになる予定の大人は要注意だぞ!
たくさんの子どもと親御さんが幸せな一夜をすごせますように。メリークリスマス☆
(編集K)
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