“レジェンドアナ”近藤サトが明かしたフジテレビアナウンス室の実態

更新日:2025-03-20 17:03
投稿日:2025-03-20 17:00

【芸能界クロスロード】

 第三者委員会の調査が続くフジテレビ。真相究明が待たれるなか、現役女子アナの椿原慶子と永島優美の2人が3月いっぱいで退社する。椿原は「2人の子供の育児に専念」が理由。苦渋の決断だったそうだが、復帰して間もない退社に「会社の問題が影響しているのでは」といわれている。

 サッカー元日本代表・永島昭浩を父に持つ優美は「数年前から会社にも自分のありたい姿や挑戦したいことについて相談していたが、昨年10月に決意していた」と急な退社を否定したが、育休中の決断は不可思議に映る。女子アナになって丸10年。仕事も安定してきた時期の退社にテレビ関係者は「元フジの先輩アナにも相談し退社を決めたといわれる。育児が一段落したところで、フリーとして他局の番組に出る可能性が高い」という。

 入社4年目を迎える岸本理沙アナも退社が濃厚だ。岸本は1月に行われたフジ幹部の社員説明会を受け自身が出演していた番組で「不安でしかない。説明責任というのは果たすべきだ」と発言。物申す女子アナで話題を集めた。帰国子女の岸本は学生キャスターでの活動経験もあり、「フリーでも十分やっていける逸材」と評されており、大手芸能プロへの所属も噂されている。

 今後も退社する女子アナが続けば、「フジの女子アナが足りなくなるのでは」という話もなまじ冗談ではなくなってきた。雪崩のように退社が続出する現象は、創設者の性加害問題を機に所属タレントが次々に事務所を退所していった旧ジャニーズと似ている。フジも女子アナを飲み会の「接待要員」にしていたことが明るみに出て、世間から「色眼鏡」で見られていた。この環境下で仕事を続けるより新天地を求め退社するのはアイドルも女子アナも同じことか。

 現役が退社するが、元フジの人気アナだった加藤綾子は復帰する。2016年に退社した加藤はフリーとしてフジの夕方のニュースのMCを務めていたが22年に卒業。家庭に入り一昨年女児を出産。母親になって復帰の場に選んだのがテレビ東京だった。「ナゼそこ?+」の司会を4月から担当する。

 昨年8月にフジを退社、体調不良から回復した渡辺渚は今月末からのYouTubeチャンネル「REALVALUE」で新番組のMCを務める。2人の元フジ女子アナが画面に戻って来る。

 さまざまなジャンルで活動する元フジ女子アナの面々。なかでもレジェンド的な存在の近藤サト。現在はナレーターとして活躍する一方、グレーヘアの先駆者としても知られる。先月放送の「上田と女がDEEPに吠える夜」に登場。91年に入社した当時の女子アナの舞台裏を明かした。

「アイドルみたいなもの。若くて美しいことを求められた時代で、そうでなければフレームの中に残れませんよ。ずっとそこに残るためにしがみついて」と明かした。7年勤め30歳で退社した理由を「勝ち目のない戦いだ、早く降りたほうが精神的に健康だと思って」と語った。

 近藤は故・坂東三津五郎と不倫の末に結婚したが2年で離婚。近藤は「子どもを望んでいたが、誰かの意思によって阻まれるというのは理解できませんでした」と凛とした姿勢で歌舞伎界を批判した。芸能史に残る会見といわれる。近藤が口火を切ったフジの女子アナ界の実態。後に続く人が現れる日も近い?

(二田一比古/ジャーナリスト)

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