永野芽郁を泣かせた江頭2:50に賛否両論も…根強い“トリックスター”としての存在意義

更新日:2025-04-01 17:03
投稿日:2025-04-01 17:00

 お笑い芸人江頭2:50が3月29日に生出演したTBS系「オールスター感謝祭2025春」で大暴れして以降、Xで「エガちゃん」がトレンド入りし、賛否両論が続いている。

 もともと過激なパフォーマンスで知られる江頭だが、今回も動物の着ぐるみを着て女優の永野芽郁(25)を「俺の女になれ!」などと叫びながら追いかけ回した。幸い永野に怪我などはなかったが、江頭が取り押さえられた後、永野が涙を拭い小刻みに首をふる姿が映し出された。賛成派が「番組を盛り上げた」などとコメントする一方、否定派は「放送事故」「いまの時代、芸とは認められない」などと、不快感も滲ませる。

 芸能評論家の中野義則氏はこう言う。

「TBSが江頭さんを生放送でキャスティングしたことが全てだと思います。江頭さんは自分の芸としているキャラクターになり切り、求められていると思った通りに今回の番組でも動いたのでしょう。キャスティングしたTBS側は江頭さんはお客を呼べるとみてオファーを出したのでしょうけど、今回のような騒動になることも想定できたはずです。昔のテレビマンはリスクを負い、問題が起きたら責任を取っていましたが、出演自体を否定される覚悟を持って彼らはキャスティングしたのでしょうか。その覚悟がなければ、キャスティングしては駄目だと思います」

 芸能リポーターの小柳美江さんはこう言う。

「今回の騒動は残念です。番組は見てませんが、報道を読むだけでも不快です。自分の芸を貫いたにしても、子供も見ているテレビですし、打ち合わせを無視するような振る舞いや暴走はテレビではNGだと思います。結局、今回のように共演者や番組関係者に迷惑をかけてしまいます。ただ、江頭さんの芸は特別ともいえ、過激さを貫くのであればテレビではなく、ライヴハウスでファンを楽しませて欲しいですね」

 かつてはOKだったとしても、もはや今のテレビでは通用しないということのようだ。

■世の中に風穴を空けて、閉塞状況をぶっ壊すトリックスターとしての存在意義も

 もっとも、だから江頭はテレビでお払い箱とばかりも言えない。民放との仕事が長い芸能プロデューサーの見方はこうだ。

「江頭のパフォーマンスはギャグで、それが成立するかどうかは視聴者が笑えるかどうか。今回は若い女優さんが本気で怖がっているように見えたし、それで笑えたという視聴者はほとんどいなかったのではないでしょうか。まあ、かつても江頭は自らの大ファンというタレント山川恵里佳を番組内で押し倒し、しばらく覆いかぶさって離れなかったことがありました。あのとき山川も顔を引きつらせ、見ていて決して楽しいものではありませんでしたけど、面白くもないし、笑えもしないことをやることも、江頭は自分の存在意義だと考えているのでしょう。予定調和を嫌うという意味では、昭和の大スターへの憧れも見え隠れしている。今回もマンネリ化とか、コンプラ重視に走りすぎている風潮とか、何かを壊したかったのかも知れません。今の時代、何かを壊すキャラは貴重な存在とも言えます。呼ぶ側は批判されるリスクを背負った上で、江頭が思いっきり暴れられる場を準備しなければなりませんが、そうまでする価値も、ゼロではないと言えます」

 トリックスターとは物語でストーリーを混ぜっ返し、神話の秩序を破るいたずら好きだが、そうすることによって、物語を前に展開させる力を持つ。江頭も今回、トリックスターとしての存在意義は十全に発揮させたのだろう。

  ◇  ◇  ◇

 業界でも一部ではあるが熱狂的ファンを持つ江頭2:50については●関連記事【もっと読む】の『江頭2:50が中居正広氏から“バイトCMの顔”を奪取!スポンサーからは絶大支持も地上波が敬遠するワケ』などもご覧ください。

エンタメ 新着一覧


【写真特集】背中ぱっくりドレスを着こなす滝クリ。健康的な美脚も披露!
【この写真の本文に戻る⇒】滝川クリステルに「好きになれない」の声多数。バリキャリだけど同性ウケしないのはなぜ?
航一も明治生まれの男。娘に手を上げるのか!? と一瞬緊張が走ったシーン
 のどか(尾碕真花)の婚約者・誠也(松澤匠)が星家にやってくる。しかし、星家では航一(岡田将生)と優未(川床明日香)が優...
桧山珠美 2024-09-12 17:15 エンタメ
「東出昌大の再婚を叩いたら負け」なのか? SNS社会は彼に試されている…
 2015年1月、朝ドラ『ごちそうさん』で夫婦役を演じた杏と結婚して3人の子を授かるも、映画『寝ても覚めても』で共演して...
堺屋大地 2024-09-11 06:00 エンタメ
夫婦水入らずの何気ないシーンが描いたもの。爆速で進む物語、子どもたちは誰が誰やら…
 8年にも及ぶ「原爆裁判」を終えた寅子(伊藤沙莉)たち。竹中(高橋努)は渾身の記事を書き、よね(土居志央梨)と轟(戸塚純...
桧山珠美 2024-09-12 16:53 エンタメ
【写真特集】若っ!金髪姿の岡田将生。浴衣、くるんくるんパーマヘアも…
【この写真の本文に戻る⇒】岡田将生「ラストマイル」沼にハマる人続出!「虎に翼」との共通項も考察
岡田将生「ラストマイル」沼にハマる人続出!「虎に翼」との共通項も考察
この投稿をInstagramで見る 映画『ラストマイル』公式【大ヒット上映中】(@...
朝ドラ史上、いやテレビ史上に残る名判決シーン。「政治の貧困」の言葉が胸に突き刺さる
 昭和38年6月、桂場(松山ケンイチ)は最高裁判事のひとりに任命される。  竹もとで修業に励む梅子(平岩紙)、そし...
桧山珠美 2024-09-07 06:00 エンタメ
夕飯のカレーで描いた星家の“遠慮のない家族”への変化。入山法子の名場面を振り返り
 昭和37年1月、「原爆裁判」の原告のひとり、吉田ミキ(入山法子)が法廷に立つことを承諾。広島から上京してきたミキを、原...
桧山珠美 2024-09-05 17:30 エンタメ
虎に翼の脚本は朝ドラ特有の“中だるみ”なし!塚地出演「あさイチ」との連携プレイにも救われた
 昭和34年、優未(毎田暖乃)は高校1年生に。直明(三山凌輝)と玲美(菊池和澄)の間に子供が産まれ、猪爪家はますますにぎ...
桧山珠美 2024-09-02 17:30 エンタメ
東出昌大“狩猟系イケメン”面目躍如。通り過ぎていった女性たちは何を思う
 期待に応える男、東出昌大(36)がまたまたやってくれました。今度は“デキ婚”ですって。いつかやってくれるだろうとは思っ...
第110回感動のラストシーン! 余貴美子演じる百合さんの“ある台詞”がとっても可愛かった
 寅子(伊藤沙莉)たちとの同居がつらいと本心を語り、家を出ようとするのどか(尾碕真花)。そんな彼女に、優未(毎田暖乃)は...
桧山珠美 2024-08-31 06:00 エンタメ
【写真特集】10年前の初々しい東出昌大。オールバック、ナチュラル、横流し…髪型3変化
【この写真の本文に戻る⇒】杏との離婚から4年、東出昌大“デキ再婚”で話題の養育費問題。子のために前妻が即やるべき事【弁護...
虎に翼108回目でお見事だった2つのシーン。世の中の“普通人”の理不尽な思いを代弁させた
 稲垣(松川尚瑠輝)と小橋(名村辰)にも手伝ってもらい、裁判所で中学生向けの法律の勉強会を開いた寅子(伊藤沙莉)。だが話...
桧山珠美 2024-08-28 17:15 エンタメ
松本人志はいまや「憧れの芸人」ではない。若手芸人が話す3つの理由
「生きるお笑い界の伝説」ことダウンタウン松本。還暦を迎えた今も大人気の冠番組を複数抱え、お笑い界で最も大きな発言権を誇る...
帽子田 2024-08-28 09:38 エンタメ
なんて賢い子!“星家イチのオトナ”が優未だった件。27日あさイチに“料理男子”井上祐貴が降臨
 寅子(伊藤沙莉)と優未(毎田暖乃)は星家で暮らし始めるが、航一(岡田将生)の長男・朋一(井上祐貴)、長女・のどか(尾碕...
桧山珠美 2024-08-26 17:35 エンタメ
木戸大聖が世間に見つかってしまった!月9「海のはじまり」スピンオフでファン急増中
 めめ(目黒蓮)の体調不良が心配でなりません。現在、フジテレビ系月9「海のはじまり」に主演していますが、Snow Man...