更新日:2025-04-30 12:02
投稿日:2025-04-30 06:00
女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まった老化現象についてありのままに綴ります。第28話は「口内インフラの老朽化」。
大好きなニラだったのに
子どもの頃、おじさんたちが食事の後に爪楊枝をくわえながら「シーシー」とやっているのが不思議だった。が、今、自分が中年になるとよく分かる。最近、ニラやもやし、エノキといった食材の類(たぐ)いがよく歯の隙間に挟まるようになった。どれも好物の食材なのが悔しい。
歯の隙間を具体的に感じたのは、忘れもしない40代前半。常連の立ち飲み屋で“ニラの肉巻き”を勧められた。
「久乃さん、ニラ好きでしょ」
「(満面の笑顔で)うん、食べる!」
小さな束にしたニラに豚バラを巻き、すき焼きの味付けで食べる一串。ハイボールにとてもよく合う。「お待たせ〜」と目の前に置かれた串にいつも通り、ムシャッとかぶりつく。その瞬間、明らかに歯と歯の間にニラが挟まった感覚を覚える。長年、ニラを外食でむしゃむしゃと食べてきたけれど、初めての体験だ。焦る。友人と一緒にいたので気づかれないように、口内で舌を動かして、なんとかニラを除去しようとしたがそんなにうまくはいかない。「さくらんぼの茎を舌で結べるとキスが上手」とまことしやかな噂に挑戦した経験はあったけれど、結べる気配すらなかった不器用さを思い出した。
「ちょっとトイレ行ってくるね」
さりげなくなっていたかどうかは分からないが、手で口を抑えながらトイレに行き、設置された爪楊枝でニラを取った。想像よりも多く、ニラは歯に挟まっていた。これ以来、私の化粧ポーチには必ず爪楊枝を携帯するようになった。事件はまたいつ起きるのか分からない。
ライフスタイル 新着一覧
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
「ムスコン」とは、息子から子離れできない親に対して使われる言葉だとか。特にムスコンの被害を受けやすいのが、お嫁さん。義母...
2023-08-13 06:00 ライフスタイル
お正月やお盆の時期などに、頭を悩ませるのが親戚付き合いです。年に数回しか会わない親戚とは、何を話したらいいかわからず、...
ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、突然「コクハク」に登場! 生きものたち、その生きものたちをこよな...

最近ちまたで注目を集めている「平成レトロ」。平成レトロとは「平成を懐かしく想う文化的風潮」のこと。1989(平成元)年...
2023-08-12 06:00 ライフスタイル
結婚すると気になるのが、義母との関係。仲良くいられるかどうかで、結婚生活が大きく変わってしまいますよね。特に多いのが、...
「なんだか部下との関係が良くない気がする」「後輩に避けられているのはなんで?」と悩んでいる方必見! 今回は、職場の後輩や...
姉妹(きょうだい)で何番目に生まれたかどうかは、その後の生き方に大きな影響を及ぼしますよね。それぞれの立場でメリット・...
おのおのが好きな姿勢で好きなように過ごす人とハト。
近すぎず、離れすぎず。ほどよい距離感ってある。
会...

みなさんは“自分の価値”について悩んだ時はありますか? 職業柄と性格のせいで、私はけっこう考え込んでしまうタイプなので...
九州・沖縄地方に大きな被害をもたらした台風6号に続いて、お盆休み真っただ中の14日近辺に強い勢力で関東上陸の可能性が高...
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
前々から気になっていたグルメキッチンマーケット「カーニバル」。カルディ、成城石井、ジュピターコーヒーなどの“競合”で輸...
お世辞を言われた時、皆さんはどのように返事をしていますか?「お礼を言うべきなのか、否定をするべきなのか、イマイチ反応に...
観測史上最高気温の更新上げ幅がエゲツなく「地球沸騰化時代到来」なんて言葉、聞けば聞くほど恐ろしいとしか言いようがござい...
北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...