攻めた社会風刺もご都合展開ばかり…TBS日曜劇場「キャスター」リアリティーなさすぎと早くも失速

更新日:2025-04-27 17:03
投稿日:2025-04-27 17:00

 初回放送で平均視聴率14%超えの好発進を切った日曜劇場「キャスター」(TBS系)が早くも失速している。今作は民放の報道番組「ニュースゲート」を舞台に、キャスターの進藤壮一が闇に葬られた真実を追求し悪を裁いていく社会派エンターテインメントだ。

 主役の進藤役は阿部寛(60)が務め、総合演出を務める崎久保華役に永野芽郁(25)、新人ADの本橋悠介役を道枝駿佑(22)が演じている。

 13日放送の初回は、裏金疑惑のある政治家の秘書の自殺疑惑、第2話ではオンラインカジノ、第3話ではSTAP細胞と、実際に注目を集めた問題をモチーフにし、攻めたテーマのピックアップが話題となっている一方で、視聴者からは《「キャスター」展開が都合良すぎるし、リアリティ出した感じでリアリティ無いのはしんどい》《詰め込み過ぎてるせいか、過程をすっ飛ばしてシーンがブツ切り、ストロークが無いのが残念。リアリティにも欠ける》と、社会風刺をしている割に、展開や設定にリアリティがないと、厳しい感想も散見され始めている。

■報道を舞台にした社会派ドラマ「エルピス」との違い

「報道番組の総合演出としては見た目が若すぎるという永野芽郁さんのミスキャストぶりや、阿部寛さんのキャスターらしくない見た目の問題などが、放送当初に指摘されていましたが、回を重ねるごとに、実際の社会でも問題になった要素を取り入れている割に、ドラマらしいご都合展開ばかりで、リアリティをもって描きたいのか、あくまでエンタメのフィクションなのかという作品の軸がブレ、視聴者が没入しきれない粗の部分が目立ち始めています」(ドラマ制作関係者)

 そんな視聴者のガッカリ感が、視聴率にも反映されている。第2話の世帯平均視聴率は11%台へと大幅に下落し、重要視されているコア視聴率も13日日の4.8%から、20日の放送では3.6%へと、1ポイント以上も落としている。

「同じような報道番組を舞台にした社会派ドラマとして、22年10月期放送のカンテレ制作・フジテレビ系『エルピス』と比較する声も視聴者から上がっており、『エルピス』は、ノンフィクションのドキュメンタリーのようなリアルな質感がありました。一方で『キャスター』は、方向性は攻めているものの、先も読める王道展開によるリアリティのなさで良くも悪くもエンタメの枠に収まっている印象です」(同)

 実際に起こった問題をモチーフにするのであれば、いくらドラマといえどもリアリティーがないと、視聴者の視聴意欲は削がれてしまうようだ。永野芽郁の“二股不倫”報道のドラマへの影響と併せて今後に注目だ。

  ◇  ◇  ◇

 永野芽郁の“二股不倫”報道に興味がある方は■関連記事もご覧ください。

エンタメ 新着一覧


母ツヤ(水川あさみ)笑顔の最期、「ナレ死」に救われた
 大阪に戻ってきたスズ子(趣里)は病床のツヤ(水川あさみ)と再会する。ツヤの病状のことを受け止めきれないスズ子は、梅吉(...
桧山珠美 2023-11-23 16:05 エンタメ
六郎役・黒崎煌代の将来性、母ツヤとやり取りに泣けて泣けて笑える
 六郎(黒崎煌代)の出征の日がせまり、六郎は頭を丸め恥ずかしそうにしている。相変わらず体調が悪いツヤ(水川あさみ)は専門...
桧山珠美 2023-11-21 17:30 エンタメ
「下剋上球児」で“令和のキムタク”になりそうなイケメン俳優は?
 2019年のドラマ、「3年A組-今から皆さんは、人質です」(日本テレビ系)を覚えていますか?  菅田将暉が教師役...
「らんまん」のデジャヴ? ヤバ藤化するダンサーの中山、秋山逃げて~
 内緒の話があると松永(新納慎也)から呼び出されたスズ子(趣里)は、梅丸のライバルである日宝に一緒に移籍しないかと誘われ...
桧山珠美 2023-11-14 16:15 エンタメ
木下優樹菜から迸るガチヤンキー魂!前言撤回、TV再登場するタチの悪さ
木下優樹菜様(元タレント・35歳)  やっぱりユッキーナ(木下優樹菜)様のヤンキー魂には惚れ惚れしてしまいます。 ...
堺屋大地 2023-11-14 06:00 エンタメ
市川染五郎は眉毛、堅あげポテト、ラ・マンチャの男なくしては語れない
 先日、歌舞伎で「ルパン三世」をやることが報じられました。題して、新作歌舞伎「流白浪燦星(ルパン三世)」。  ルパ...
上原多香子は不倫を繰り返す“恋愛単発ドラマ”の女王!続編不要体質の業
上原多香子様(女優、美容家・40歳)  元SPEEDの上原多香子様は、あまり役者業のイメージはないと思いますが、す...
堺屋大地 2023-11-14 16:23 エンタメ
スズ子覚醒!茨田りつ子(菊地凛子)と渋谷のり子の表情がオーバラップ
 歌うコツを掴んだスズ子(趣里)は、羽鳥善一(草彅剛)とのレッスンを続け、その歌声はぐんと熱を帯びてきていた。  ...
桧山珠美 2023-11-10 14:30 エンタメ
“おぼこ娘2人”の初々しい恋バナ! つよぽん演じる羽鳥は「まさに笑う鬼」
 スズ子(趣里)と羽鳥善一(草彅剛)の厳しいレッスンは相変わらず続いている。しかし、羽鳥はスズ子の歌に相変わらず満足しな...
桧山珠美 2023-11-09 15:46 エンタメ
BLACKPINKの再契約なるか?「7年目のジンクス」結末に4つのシナリオ
 世界的なK‐POPブームの昨今。「コクハク」読者の中にも、K-POPにハマっている方も多いのではないでしょうか? ...
2023-11-09 06:00 エンタメ
「マイホームヒーロー」を嗜む!なにわ男子高橋“俳優武者修業”に高好感度
 すっかり忘れていました。佐々木蔵之介(55)の存在を。最後の独身大物俳優などと言われ、過去には、小野真弓や丸山桂里奈な...
大和玲子(蒼井優)の戒名に「礼」と「優」、位牌の細部にまで抜かりなし
 スズ子(趣里)たちは、大和礼子(蒼井優)が出産後に病院で亡くなったと知らされる。スズ子はお別れの会で、大和が梅丸少女歌...
桧山珠美 2023-11-03 14:30 エンタメ
スズ子のナレ出世、股野のナレ求婚…感動のシーンを描いて欲しかった!
 昭和12年、スズ子(趣里)が香川から戻ってきて3年。梅丸少女歌劇団は、秋山(伊原六花)のタップダンスとスズ子の歌を二本...
桧山珠美 2023-11-01 15:37 エンタメ
SMILE-UP.(旧ジャニ)俳優部の演技&将来性、飛躍の片鱗見せたの誰?
 嵐の二宮和也(40)がSMILE-UP.(旧ジャニーズ)からの独立を発表しました。  中丸雄一、山田涼介、菊池風...
スズ子出生の秘密に迫る香川編、ナニワの至宝&大地真央のヅカ同期が登場
 スズ子(趣里)と六郎(黒崎煌代)のふたりは、梅吉(柳葉敏郎)とツヤ(水川あさみ)の故郷である香川を訪れる。スズ子が小学...
桧山珠美 2023-10-28 06:00 エンタメ
平手友梨奈に平野紫耀ら事務所移籍組が躍動!俳優と歌手の二刀流はあるか
 平手友梨奈(22)が出演するドラマ「うちの弁護士は手がかかる」(フジテレビ系)が好評を博している。  平均世帯視...
こじらぶ 2023-10-28 06:00 エンタメ