2.粉薬が苦手な人はどうすればいいの?
「ちょ、ちょっと待って! いくら粉薬が苦手でも、捨てるのはおすすめできないわ。薬を飲まずに症状が長引くのは一番悪いことじゃないの。実際、アケミさんもつらいから病院に行ったんでしょ?」
「それは…確かにそうです。…そっかぁ、えりのさんがそう言うなら、今回は頑張って飲もうかなぁ」
アケミさんは、しぶしぶといった様子でバッグに薬をしまいます。けれど、この様子だと今回は飲んでも次回からは捨ててしまうかも…。そう考えたえりのボスは、アケミさんに優しく声をかけます。
「次回は、粉薬を処方されないようにしたらどうかしら?」
「え、そんなことできるんですか?」
「病院の先生に『粉薬は苦手なので、錠剤やシロップでお願いします』って伝えればいいのよ」
「そんな…。恥ずかしいですし、私が行っているお医者さんって怖いから言いにくいです。薬局のお姉さんは優しいんですけど…」
俯くアケミさんを元気づけるように、えりのボスは続けます。
「それなら、薬剤師さんでも構わないわ。処方箋を出すときに相談して、『剤形変更』ができないか聞いてみるのもひとつの手よ。ただ、薬によっては必ずしも別の剤形があるわけではないし、医師の承認が必要だから、必ず粉薬を避けられるわけではないことに注意してね」
「なるほど…。でも、確かに他の病院だと錠剤でもらったこともある薬だし、相談してもいいかもしれませんね」
少し表情を明るくしたアケミさんに、えりのボスは笑いながら言います。
「剤形変更ができない場合は、オブラートのような服薬補助製品を使ってみるのもおすすめよ。他にも、口に粉薬がへばりつくのが苦手なら、最初に少量の水を口に含んでから飲むと、薬が飲みやすくなるわ。こういう飲み方も薬剤師さんに相談すると、いろいろと教えてくれるわよ」
「薬剤師さんって、そういう相談をしてもいいんですね。確かに、これなら薬を捨ててお金を無駄にすることもなさそうですし、症状も早く治りそうで助かります!」
3. 粉薬が苦手な人への注意点
「粉薬が苦手なのに処方されてしまった」「いろいろな方法を試したけど、やっぱり粉薬は苦手」という人に、覚えておきたい3つの注意点を紹介します。
3-1.相性の悪いジュースもある
粉薬は、甘いジュースや食べ物と一緒に飲むことで楽に服用できるケースがあります。アイスクリームやヨーグルトに混ぜて服用すると、子どもだけではなく大人も飲みやすくなりますよ。
ただし、組み合わせによっては相性が悪く、混ぜることで苦味が増して飲みにくくなる場合があります。また、味だけではなく、薬の作用が増す場合や弱まる場合もあるため薬の効果を最大限発揮できるよう、一緒に飲む飲料にも注意する必要があります。
「この薬はどうすれば楽に飲めるのか」を知りたい場合、薬局やドラッグストアで薬剤師に確認してくださいね。
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