72歳、ザ・ぼんち里見まさとに“若い女子”が熱狂。イケジジブームが来るか? 老害にならずモテる大人の魅力

小政りょう ライター
更新日:2025-06-22 06:00
投稿日:2025-06-22 06:00

現役で戦い続ける「ザ・ぼんち」の姿

 ザ・ぼんちは、1980年代の漫才ブームで人気を獲得し、発売したレコード「恋のぼんちシート」は売上80万枚超、武道館公演をした初の漫才師です。里見まさと師匠は当時から男前の扱いではありましたが、40代以下の多くの若い女性は、その活躍をリアルタイムで知る人はいないでしょう。一時はコンビ解散などもあり、ザ・ぼんちとしては第一線から退いた時期もありました。

 2000年代からザ・ぼんちとしての活動を再開したのちは、大阪の笑いの殿堂・なんばグランド花月での出演のみならず、東京のルミネtheよしもとなど若手中堅が出演する舞台にも立っています。それだけでなく、2014年の『THE MANZAI 年間最強漫才師決定トーナメント!』にも出場。認定漫才師50組に選ばれるなど、精力的な活動を続けています。

 ただ、コアなお笑いファン以外は「(THE SECONDで)はじめてネタを見た」という人も多いのではないでしょうか。しかもお二人とも今年73歳。若い女性にとっては、お父さん以上に、おじいちゃんと言えるべき存在です。

 正直、筆者は昨年と今年の『ノックアウトステージ32→16』進出は、大御所ゆえの忖度だと思っていました。

 しかし、今年はあれよあれよと勝ち上がり、審査員のコアなお笑いファンに絶大な人気を持つ金属バットを敗退寸前まで追い詰める爆笑漫才を披露した彼らに、忖度だと思い込んでいた自分を恥じたのは言うまでもありません。

 そして、現役漫才師として戦い続ける姿に胸をうたれたのは事実です。例にもれず、里見まさと師匠に胸を焦がしてしまいました。

おじさんあるある「持論述べ」がないSNS


 師匠にまずグッと感じたのは、その若々しさ。THE SECOND出場のどの漫才師よりも聞き取りやすいいい声、まっすぐな立ち姿は73歳という年齢が信じられないほどです。

 Xもこまめに更新をしていますが、おじさんのSNSにありがちな、自慢や昔の話、時勢などの持論述べはほとんどなく、若手芸人も時折登場するなど、サービス精神も忘れません。そして、大御所芸人にもかかわらず、時折見える謙虚さも魅力です。

小政りょう
記事一覧
ライター
映画・テレビの制作会社等に出入りもするライター。趣味は陸上競技観戦

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


【募集】春ドラマ何見る? 面白かった&ガッカリを教えて!『最後から二番目の恋』『あんぱん』etc
 コクハクでは2025年春ドラマを対象としたアンケートを実施します。4月よりスタートした春ドラマ、「期待している」「面白...
笠松将、柳楽優弥を超えなければと思っていた。俳優業の“わからなさ”は「自分自身にビビッている感覚」『ガンニバル』シーズン2インタビュー
“この村では、人が喰われているらしい……”    2022年の年末にディズニープラス スターにて独占配信がスタートす...
望月ふみ 2025-04-15 06:00 エンタメ
「あんぱん」嵩(北村匠海)の“ジェラシー”がなんとも可愛い! 寛(竹野内豊)の診察シーンが見たかった
 昭和10年、高等女学校の5年生になったのぶ(今田美桜)は、ある日、貴島中尉(市川知宏)と再会。祭りのパン食い競走で使う...
桧山珠美 2025-04-14 19:03 エンタメ
15分の朝ドラで高揚感を得られるんだ! のぶ&嵩の“子役最終回”が見せた未来の夫婦関係
 久しぶりに登美子(松嶋菜々子)の顔を見て胸がいっぱいになる嵩(木村優来)だったが、登美子は困惑した表情を浮かべる。のぶ...
桧山珠美 2025-04-12 06:00 エンタメ
旧ジャニ会見から1年半、STARTO社の再興成否…CD売上と人権意識から考察、ファンは一体何を望む?
 2023年9月および10月、旧ジャニーズ事務所は創業者問題で2度記者会見を開いた。その後、同社所属タレントのテレビ・C...
こじらぶ 2025-04-12 06:00 エンタメ
「あんぱん」阿部サダヲの配合絶妙な演技。高知つながりで“しょくぱんまん”登場!
 元気のない家族のために力を貸してほしいというのぶ(永瀬ゆずな)の頼みに、草吉(阿部サダヲ)は1回きりの約束であんぱんを...
桧山珠美 2025-04-09 17:20 エンタメ
『あんぱん』RADWIMPSの主題歌は本当に「合っていない」のか? 正統派・朝ドラOPの真逆を貫いた意味
 2025年3月31日より、NHK連続テレビ小説『あんぱん』の放送が開始された。国民的キャラクター「アンパンマン」生みの...
「R-1」さや香・新山や吉住らベテラン勢はなぜ負けた? 売れっ子は予選で有利、決勝で不利な理由
 最もおもしろいピン芸人を決める「R-1グランプリ2025」(フジテレビ系)が3月8日に開催された。決勝常連組やベテラン...
帽子田 2025-04-09 09:48 エンタメ
ヤムおんちゃん草吉はあんぱん代をきっちり集金。ジャムおじさんとは違う“先導”に期待膨らむ
 草吉(阿部サダヲ)のあんぱんを食べて、生きる力をもらった朝田家。羽多子(江口のりこ)は内職の仕事を始め、釜次(吉田鋼太...
桧山珠美 2025-04-07 17:20 エンタメ
「あんぱん」ウラの見所~初週からブチかまし!細部に神経が行き届いた作品だと印象付けた中園脚本
 結太郎(加瀬亮)があの世に旅立ち、悲しみに暮れる朝田家。しかし、のぶ(永瀬ゆずな)は一粒の涙も流さなかった。そんなのぶ...
桧山珠美 2025-04-05 06:00 エンタメ
“百戦錬磨”香川照之ゆえの提案「全6話、スイッチを仕込んでいます」【主演ドラマ『災』インタビュー】
「連続ドラマW 災」(WOWOW、6日22時スタート)は、湿り気を帯びた陰鬱な雰囲気とぞわりとする劇伴が感情を揺さぶる不...
朝ドラ「あんぱん」の描写に25年前の“名台詞”が…CA役だった松嶋菜々子の変わらぬ美貌はさすが過ぎる
 ある日、のぶ(永瀬ゆずな)は千尋(平山正剛)とシーソーに乗る嵩(木村優来)を見かけるが、千尋が軽くて動かない。そこでの...
桧山珠美 2025-04-02 17:20 エンタメ
「あんぱん」ヒロインの着物がオレンジ色の納得。ドキンちゃんのモデルゆえの演出
 昭和初期、家族の愛情をたっぷり受けて育った少女が高知の町中を勢いよく駆けていく。「ハチキンおのぶ」こと朝田のぶ(永瀬ゆ...
桧山珠美 2025-03-31 17:20 エンタメ
朝ドラ「あんぱん」男性俳優陣がめちゃ豪華! 赤楚衛二路線で大ブレーク必須な最注目の若手は?
 31日(月)から新しい朝ドラが始まります。その名も連続テレビ小説「あんぱん」。あの「アンパンマン」の作者やなせたかしと...