なぜ刺激的な小説を書きたがる? 作家が見た女性の二極化する意識変化。“満足”の先にあるもの

内藤みか 作家
更新日:2025-06-26 11:50
投稿日:2025-06-26 11:50
 女性の性を描く小説賞が複数募集されるなど、今や刺激的なシーンを含む小説を女性が書いて投稿することは珍しくなくなっています。

 しかし最近、その内容に微妙な変化が起きているようです。

なぜ刺激的な小説を書きたがる?

 そもそも、なぜ扇情的な小説を書きたがる女性がいるのでしょうか。それは自身の性に対するフラストレーションを解消することが目的だったと思われます。

 なぜなら、投稿する彼女たちが書く内容の多くが、「男性によくさせられる」というものだったからです。

 現在のパートナーとの営みで満足できない部分を小説で妄想して昇華していると語る女性も少なくありませんでした。

 もっとこうして欲しいとはなかなか言えないので、せめて小説で理想の行為を描こうというものだったのです。

自身の奔放な体験を綴る人も

 また、不満を抱える女性とは対照的に、自身の奔放な経験談を小説に綴る女性も一部にいました。

 多くの男性との華麗な遍歴をリアルに表現する女性たちは、「自分の体験を作品にして残したい」という意識がありました。

 大勢の男性と関わっている最中は頭がいっぱいだったそうですが、その波が落ち着き、ふと振り返った際に、このことは書いておきたいと感じるようです。依存に陥る女性たちの苦しみも窺える内容もありました。

これまで人気だった設定とは?

 筆者は以前からそういった小説を書いてきたので、投稿をする女性たちから内容について相談されることがあります。そのため、最近内容が変化してきたことを感じています。

 まず「まだ満足した経験がないのでそれを味わいたい」「パートナーが私を満足させてくれない」というような、“モノ足りない系”の内容が激減しているのです。

 その理由は女性用風俗と、セルフプレジャーの普及にあると思います。

満足したその先にあるもの

 今までも女性用ビデオなどのコンテンツはありましたが、実際に自分自身が良くなるわけではありません。しかし女性用風俗を利用すれば、男性が満足させてくれるのです。

 地域的にまたは予算的に女性用風俗の利用が難しい場合でも、進化したグッズで手軽に気持ちを高められるようになってきました。

 こうして、体で満足した女性たちが不満を小説にぶつけることが減ってきたのだと思われます。

 それでは、今度はどのような内容を彼女たちは書きたがるようになってきたのでしょうか。

内藤みか
記事一覧
作家
著書80冊以上。大学時代に作家デビューし、一貫して年下男性との恋愛小説を書き綴る。ケータイ小説でも話題に。近年は電子媒体を中心に活動。著書に「あなたに抱かれたいだけなのに」など。イケメン評論家として、ホストや出張ホストなどにも詳しい。
XInstagram

関連キーワード

ラブ 新着一覧


「小言もBBA化した女は抱けない」劣化するセフレを持て余す45歳男
「冷酷と激情のあいだvol.172〜女性編〜」では、告白を経たわけではなく、成り行きだけで定期的に体の関係を結んできたパ...
並木まき 2023-12-09 06:00 ラブ
「セフレなのにレスに陥ったかも…」曖昧な関係だから悩む46歳のバツ2女
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2023-12-09 06:00 ラブ
デートはした。けど、合う人がわからない…男性との相性を探る4つの基準
「男性とデートしたけど、自分に合う人かどうかよくわからない…」と悩んでいる女性はいませんか。今回は、相手との相性を測る基...
恋バナ調査隊 2023-12-09 06:00 ラブ
早漏を過活動膀胱と勘違い!未経験バレしちゃったピュアLINE
 アラサーになっても恋愛未経験な女性は意外と多いものです。とはいえ、当事者としては恥ずかしい思いもあり、なんとか隠したい...
恋バナ調査隊 2023-12-09 09:59 ラブ
深キョン結婚秒読みで破局!二股疑惑報道で思う恋愛がやめられないナゼ
 女優の深田恭子(41)が結婚目前とされていた不動産会社「シーラ」会長の杉本宏之氏(46)との破局が報じられた。杉本氏は...
気になる彼と初対面デートの沈黙を回避! 仕込んでおきたい4つのモテ話題
 マッチングアプリなどで知り合った初対面の男性と初デートをするとき、「どんな話をすれば盛り上がる?」「好印象を残せる話題...
恋バナ調査隊 2023-12-08 06:00 ラブ
色恋営業? マッチングアプリに潜むホストの見分け方3つ
 ホストクラブの高額な売掛金が問題になっています。そのせいなのか、ホスト達も集客に苦労している模様。一部のホストはホスト...
内藤みか 2023-12-07 06:00 ラブ
上原多香子の“子連れ不倫”が物議…子供は全部知っているかも
 テレビでは、女優の広末涼子さんや、タレントのMEGUMIさんの夫でDragon Ashの降谷建志さんなど、芸能人の不倫...
恋バナ調査隊 2023-12-07 06:00 ラブ
“身体の関係”から沼に…本命になりたい時はどうすればいい?
「あの日、彼と寝てしまったけど、今、私たちってどんな関係なのかな?」  どちらかがちゃんと告白して付き合う前に一晩...
若林杏樹 2023-12-06 06:00 ラブ
貴女の度数は? カレに好かれるクリスマスver.「フェロモンジャッジ」
◇  素敵な女性はいい香りがする――。  そう感じるのは、肌から放たれるフェロモンの効果。フェロモンが高...
太田奈月 2023-12-11 19:22 ラブ
30女40女たちの大後悔! 恋は盲目とはいえ、貢いだ私のバカ話4選
 あなたは、男性に貢いだ経験がありますか? 「好きな人を振り向かせようと頑張っているだけ」と、自分を納得させて大金を使う...
2023-12-05 06:00 ラブ
いま彼との恋愛、見切らないと時間の無駄かも?「損切り基準」6項目
 アラサー・アラフォーになると「今の彼を失ったら結婚できないかも……」と不安を抱えるときもあるでしょう。  でも彼との...
恋バナ調査隊 2023-12-04 06:00 ラブ
運が悪かっただけ? 私が出会ったクズすぎた九州の男の特徴
 九州の男といえば、豪快で男気があり、人情に熱いイメージがありますよね。男らしい人がタイプの女性にはたまらないでしょう。...
恋バナ調査隊 2023-12-04 06:00 ラブ
「今度は生ませるから」自分の元から去った元カノに再び妊娠を迫る40男
「冷酷と激情のあいだvol.171〜女性編〜」では、交際中のモラハラを理由として、ドロ沼の末に恋人と別れた明美さん(38...
並木まき 2023-12-02 06:00 ラブ
「中絶費用払って…」復縁を懇願するモラハラ元彼に38歳女の切ない願い
 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人...
並木まき 2023-12-02 06:00 ラブ
あんた何様ですか? いい加減つら、理想が高い夫を持つ妻たちの愚痴5選
 夫の理想が高ければ高いほど、妻たちの不満は膨らむ様子。「なんなのコイツ!」と怒りがこみあげ、離婚を考えるようになる女性...
恋バナ調査隊 2023-12-01 06:00 ラブ