もはや『M-1』は芸人だけのものじゃない? 万博、地方創生…吉本が目指す“次のフェーズ”

小政りょう ライター
更新日:2025-07-16 11:45
投稿日:2025-07-16 11:45

国民的行事となった『M-1グランプリ』

 6月25日、漫才日本一決定戦『M-1グランプリ2025』(テレビ朝日系)の開催会見が東京・渋谷よしもと漫才劇場で開かれ、同時に予選エントリーも開始されました。

 出場資格は結成15年以内、プロ・アマ、所属事務所の有無は問わず、審査基準は「とにかくおもしろい漫才」と銘打った年末の風物詩『M-1グランプリ』。話題性で言えば、NHK紅白歌合戦に並ぶと言っても過言ではないでしょう。

【関連記事】令和ロマン・高比良くるまが“騒動”で得た「天下を獲る」ために必要な武器

アマチュア参加者の増加は「次のフェーズ」への移行か

 2024年で開催20回を超えた『M-1グランプリ』は、出場組数も1万を超え、まさに国民的行事となっています。大会で爪痕を残したコンビは翌年メディアにひっぱりだことなり、大活躍するのは既定のルート。

 決勝出場ともなれば、地元が横断幕を掲示したり、パブリックビューイングが開催されるなど、故郷あげての大盛り上がりです。登場VTRでは出身地が紹介され、まるで夏の甲子園や正月の箱根駅伝のような盛り上がりとなっています。

 しかし、実のところ1万組の参加者のなかで、多くを占めるのがアマチュアです。予選は5大都市のみならず沼津、広島、そして今年から加わる愛媛など、全国10か所以上。素人でも参加のハードルが低いため、1回戦は参加者のほとんどが初舞台だということがザラにあります。

 プロの漫才師の中には「1回戦のアマチュア参加者がうっとおしい」「軽々しく参加してお笑いを舐めないでほしい」という声や、お笑いファンの「1回戦は地獄」などという感想もあります。

 ただ、アマチュア参加者の増加こそ、次のフェーズに移行している表れであり、その存在こそが『M-1』を主催するよしもと(吉本興業)が期待するM-1の主役だと筆者は考えます。

小政りょう
記事一覧
ライター
映画・テレビの制作会社等に出入りもするライター。趣味は陸上競技観戦

関連キーワード

エンタメ 新着一覧


国仲涼子には退所3カ月で早くも“出戻り”報道…芸能人独立の甘くない現実
 今年3月末で所属事務所のライジングプロダクションを退所したはずの女優の国仲涼子(46)。4月に個人事務所を立ち上げた夫...
2025-07-09 17:03 エンタメ
「あんぱん」琴子役で注目の鳴海唯の“カメレオン女優”ぶり 芸能界入りのきっかけを作った女優は誰だ?
 NHK連続テレビ小説「あんぱん」は15週目に入り、今田美桜(28)演じる主人公・のぶの新聞記者としての物語が本格的に始...
2025-07-09 17:03 エンタメ
清水賢治社長のセクハラ疑惑で掘り起こされるフジテレビの闇…「今日からシリケン」と“お触り続行”の過去
 フジテレビが7月6日に放送した中居正広氏(52)と、同局の元女性アナAさんのトラブルに関する一連の問題の検証番組「検証...
2025-07-09 17:03 エンタメ
「月曜から夜ふかし」で投票率が上がる? ギャルが「103万円の壁」言及で「今の自公が腐ってるっていうことだね」と視聴者納得
 7月7日放送のトークバラエティー「月曜から夜ふかし」(日本テレビ系)の放送内容に、視聴者の間で共感の輪が広がっている。...
2025-07-09 17:03 エンタメ
『あんぱん』ツダケンの“にゃあ”が秀逸だにゃあ!「月刊くじら」には色々とツッコミどころもあるが
『月刊くじら』創刊号は2日で2000部を売り切り、好調な滑り出しを見せる。嵩(北村匠海)は『月刊くじら』編集部に異動に。...
桧山珠美 2025-07-09 17:00 エンタメ
【10万いいね】鈴木えみ、20年前→現在の比較写真が“美しすぎる”と絶賛「変わらなすぎ!」「今の方が可愛い説まである」
 ファッションモデルから俳優業まで、幅広い分野で活躍する鈴木えみさん(39)。2025年7月7日に自身のInstagra...
ミセスファン《ミッキー邪魔》発言で問われるマナー違反…ディズニーとのコラボはやはり大炎上
 国民的バンドとして、幅広い世代に支持を得ている3人組バンド「Mrs. GREEN APPLE(以下ミセス)のディズニー...
2025-07-08 17:03 エンタメ
長瀬智也「演技はヤラセの極み」で俳優復帰はもはや絶望的か…TOKIO解散に言及せず、芸能界に嫌悪感も
「なかなか、がっと言えないこともあるというのは、僕もこの世界にいたから分かる。こういう人が一人くらいいないとダメだとは思...
2025-07-08 17:03 エンタメ
遠野なぎこさんを追い詰めたSNSと芸能界、そして社会の冷酷無比な仕打ち…悲惨な“窮状証言”が続々
 女優の遠野なぎこさん(45)と見られる女性の遺体が東京都豊島区の自宅マンションで3日見つかり、警視庁による身元確認が続...
2025-07-08 17:03 エンタメ
「ラランド」サーヤ〈性的パーティー参加〉の噂は本当か? “女芸人イジリ”を巡るセクハラ事情
 お笑いコンビ「ラランド」のサーヤ(29)が公式ユーチューブで、芸人仲間が流している自身の噂について語り、話題になってい...
2025-07-08 17:03 エンタメ
フジテレビ内には“ジェネリック港会”が多数存在か…検証番組で公になった「キャバ嬢問題」の点と線
 6日に放送されたフジテレビの検証番組では、大多亮元専務(66)の「女性アナウンサーは上質なキャバ嬢だ」という問題発言と...
2025-07-08 17:03 エンタメ
デヴィ夫人の優雅な「鎌倉水着写真」が話題も…参院選に出馬していない悲哀
 タレントのデヴィ夫人ことデヴィ・スカルノ(85)が7月6日にインスタグラムに投稿した「水着写真」が話題だ。  デヴィ...
2025-07-08 17:03 エンタメ
G-cupグラドル清水あいりさん「この大きな胸が邪魔者で、ずっと切り落としたいと思っていたけど…」
【その日その瞬間】  清水あいり(タレント)   ◇  ◇  ◇  清水あいりさんのキャッチコピーは「グラドル界の...
2025-07-07 17:03 エンタメ
たつき諒氏“7月5日大災害説”を「滅亡したんだっけ」とイジる古市憲寿氏に辛辣な声が浴びせられる理由
《あれ、7月6日になっちゃったけど、地球ってもう滅亡したんだっけ》――そんな素っ頓狂なX(旧ツイッター)の投稿が注目を集...
2025-07-07 17:03 エンタメ
春ドラマの評判を調査!本命『最後から二番目の恋』は2位。1位は意外な快進撃。日常系が人気、刺激疲れか?
 2025年の春ドラマが、次々とフィナーレ。今期はSNSでバズった顔ぶれも多く、ドラマファンからしても楽しいシーズンだっ...
「国宝級イケメン」のレッテルを国宝級演技で払拭 吉沢亮はストイックな芝居バカ
【今週グサッときた名言珍言】 「イケメンって言われることは嫌な思いはしないけれど、お芝居を見てくれよと」  (吉沢亮/...
2025-07-06 17:03 エンタメ