やす子“やらせ匂わせポスト”削除でテラハ事件再発の懸念も…フジ「ドッキリGP」制作手法に問題は?
8月2日放送の「芸能人が本気で考えた! ドッキリGP」(フジテレビ系)の内容が、思わぬ懸念につながっている。
番組ではお笑い芸人のやす子(26)がタレントの坂上忍の愛犬を3日間にわたって預かるも、スタッフの不手際により逃がしてしまい、一度犬を見つけたものの男性スタッフが再び逃してしまう。やす子はそんな彼らを「バカ3人衆」と呼び、「二度と仕事をしない」などと言い放った。
さらに地元住民に聞き込みを行い、犬を飼っていないはずのおじいさんが犬を連れていた情報を得たやす子は"犬を盗んだ"と決めつけ、自宅を訪問。「犬飼ってないのに、犬飼ってるって聞いたんですけど」と強めの口調で話すなど、いつもの穏やかなイメージとは異なる姿を見せたため、一部の視聴者からやす子に批判的な声が出た。
そして、やす子は放送翌日の3日、Xに「本気で真剣に見た方からの誹謗中傷が酷いです。やめて バラエティーなんだよ 心折れちゃうよ」と投稿。他にも、やらせ疑惑のあるシーンへの疑念を示した一般ユーザーへのリプライで、「盛り上げようとしてるんだよ」と投稿するも、その後、いずれも削除している。
■出演者に演出の責任も押し付けたフジテレビ
こうした“盛り上げようとする”ための演出は“やらせ”と受け止められかねない。それで、やす子が投稿を削除したのではないかと、さらに視聴者が疑念を強める状況になっている。
「やす子さんとしてはきちんと仕事をしただけに過ぎないのでしょうが、現在の状況はやらせだったと釈明すれば番組制作が問題になり、やらせじゃないとすれば単にやす子さんの態度が悪かっただけと、より批判を強めることになりかねない。どちらに転んでもやす子さんにとってはつらい状況といえるでしょう」(バラエティ番組制作関係者)
このやす子の現状に対し、ネットでは《これ、木村花さんが亡くなった原因やろ。まだやってんのか。ヤラセと言えずに、演出でやったことを責められて板挟みにあって亡くなった》《テラハで女子レスラーが追い込まれたのを思い出した》といった声も出ている。やはり、やらせ疑惑のあったフジテレビ系「テラスハウス」の演出によって誹謗中傷が集まり、自死したプロレスラーの木村花さん(享年22)の悲劇を想起する視聴者もいるようだ。
「『ここまでが番組上の演出でした』と出演者が明言できないために放送上のすべての振る舞いが自らの行いとして批判の対象になってしまう構図の危うさは、以前から指摘されていました。木村花さんの母である響子さんは、『すごく悪意のある編集をされることがある』『あの人たち(番組制作陣)は、出演者のことを人間だと思ってない』と、テラスハウス放送中に花さんが涙ながらにこぼしたことがあると語っています。響子さんは出演者に全て責任を押し付けるフジテレビの姿勢を問題視していますが、今回のやす子さんの一件もあの時と構図が変わっていないと見て良いでしょう」(テレビ関係者)
やす子には批判の声が上がる一方で、同情的なリアクションも散見されている。このような番組作りは、視聴者にとっても、タレントにとっても無益で、不健全といえるだろう。
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テラハ事件はいかにして起きてしまったのか――。関連記事「テラハ問題で木村花さん母が告発 フジ“ヤラセ教唆”の罪深さ」などもあわせて読みたい。
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