社長の「お気に入り」で準主役に大抜擢…芸能界の“暗黙ルール”に飲み込まれたタレントの悲劇

おがわん ライター
更新日:2025-08-19 11:45
投稿日:2025-08-19 11:45
 世間を揺るがす芸能界の黒い噂。ニュースとして報じられ、真実が明らかになることも増えました。現在は清浄化が行われている芸能界ですが、昔はグレーなこともたくさんあったのだとか。かつて芸能業界に近しい場所で働いていた女性が見た光景とは?

縁起経験もない新人が準主役に大抜擢

「あの子、〇〇社長のお気に入りなんだって」

 制作会社の控え室でそんな声を聞いたのは、私がまだADとして駆け出しだった頃のことだった。

 新人タレントの美咲(仮名)は、数百人が応募したオーディションを勝ち抜き、ゴールデン枠のドラマでいきなり準主演に抜擢された。

 当時の彼女は事務所に入って半年ほどで、演技経験もほとんどない。業界歴の長い女優たちが苦笑いを隠せないほどの“大抜擢”だった。

 撮影初日、現場入りした彼女は事務所のトップである〇〇社長と同じ高級車から降り、待機中もマネージャーではなく社長がそばに付き添っていた。現場にいるスタッフの視線は、自然とそこに集まっていた。

【読まれています】スキャンダル続出の花田優一、美女にモテまくるのは何故? 不誠実男に学ぶ「悪名は無名に勝る」メリット

すでに決まっていたオーディションの結果

 後日、別のスタッフから聞かされた話によると、あのオーディションはそもそも「形」だけだったという。

 審査が行われる数日前には、すでに制作側の資料に美咲の名前が記載されていたらしい。スポンサーへの説明や記録用のために開催された形式的なもので、合否は裏で決まっていた。

 ベテランの照明スタッフが「珍しいことじゃないよ」と淡々と口にした言葉が耳に残っている。

 美咲がそれを知っていたのか、望んでそうなったのかはわからない。ただ、確かなのは“お気に入り”として扱われることには代償があるということだ。

 現場では同年代の共演者から距離を置かれ、楽屋では小さな皮肉が飛び交う。衣装合わせのとき、「いいねぇ、社長パワー」と囁く声を聞いたこともあった。美咲は笑って受け流していたが、その笑顔は少し張り詰めていて、目の奥に影が落ちていた。

おがわん
記事一覧
ライター
かつてちょっとだけ芸能の世界に所属。現在は縁あって、雑誌やWebメディアなどでライターとして活動中。エンタメ系から日常ネタまで、気になるあれこれを取材。楽しく読んでもらえる文章を目指して、日々ゆるっと執筆中です。

ライフスタイル 新着一覧


古い爪を噛み噛み…お手入れ中の“にゃんたま”君をパチリ☆
 きょうは、「足、クッサ~!」となっているような、にゃんたま君。  もちろん、ピンクでプリプリな肉球はクサいはずが...
花麦は春の富と希望の縁起物!踏まれて育つ逆境こそ強さの源
 なぜか猫が店長の我がお花屋さん。猫とはいえ、なんだかんだで植物好きの猫店長「さぶ」ではございますが、お花屋さんで扱う商...
辛酸なめ子さんの猫テレパシー入門 猫語翻訳アプリで疑問が…
 漫画家の辛酸なめ子さんは、猫の鳴き声を翻訳してくれるアプリ「MeowTalk」で猫との絆を深め、改めて気付いたことがあ...
シンママは外出したらダメ?母の「独身なんだから」に苦笑い
 はじめまして。シングルマザー3年目の孔井嘉乃です。私には、6歳になる息子がいます。  家庭の事情はそれぞれあって、離...
貴島明日香さん 愛猫が「自分らしくていい」と教えてくれた
 私は毎朝、午前3時すぎに起床。月~金曜日は朝の情報番組「ZIP!」にお天気キャスターとして出演しているので、めちゃくち...
蔵前散歩でお茶とクラフトジンの専門店巡り 2022.2.22(火)
 リモートワーク推奨下の日々を送る中、コロナ以前より「お茶」を飲む機会が増えました。日中はコーヒーをがぶ飲みしているので...
日向ぼっこ中♡“にゃんたま”のウィンクは腹モフOKのサイン?
 きょうは、みんなで日向ぼっこの時間にお邪魔しました。  丁寧に毛繕いをして、フワフワになったお腹とにゃんたまωを...
鬼ピンチ!仕事の嘘がバレた時どうする? 4つの影響&対策法
 仕事をするうえで、とっさに嘘をついてしまった覚えはありませんか? さまざまな理由でついてしまった嘘だとしても、繰り返し...
どこが違うの? お金の話を積極的にできる人・できない人
 みなさんはお金の話をするのは得意ですか? なんだか「生々しくて苦手」と感じている人もいるかもしれません。どちらかと言え...
“にゃんたま”柄が変化した? 摩訶不思議ミステリーを調査中
 きょうは、にゃんたまωミステリー。  「こんなの見たことない!今年にピッタリなウシ柄“にゃんたま”」の時に、 ...
「合わない上司」にストレス限界! タイプ別&6つの対処方法
 職場には年齢や価値観が違う人がたくさんいるため、「合わない」と思う相手がいるのは当然のことでしょう。しかし、その相手が...
氷川きよしさんも衣装に愛用!高貴な「紫色」の花で格上げを
 ワタクシごとで恐縮ですが、ここ最近、氷川きよしさんから目が離せません。某公共放送の園芸番組で毎月務めてらっしゃるMCの...
ルーティンがあると安心!いつでも“抱っこ”で乗り越えてきた
 はじめまして。シングルマザー3年目の孔井嘉乃です。私には、6歳になる息子がいます。  家庭の事情はそれぞれあって、離...
真似したい!切手の一工夫で“もらうと嬉しい手紙”に早変わり
 コロナ禍で他人と対面するのが憚れる中、封書やハガキの良さが見直されているとか。e-mailでもなければ、LINEでもな...
くるっとターンは何のため? くびすをかえす“にゃんたま”君
 きょうは、「くびすをかえす」にゃんたま君にロックオン。  好きな子の声が後ろから聞こえた?  前方に会いた...
うっかりポチっ! 職場LINEに誤送信した時のごまかし方5選
 最近では、職場での連絡にLINEを使っている人が増えていますよね。でも、そんな職場LINEだからこそ、プライベートなL...