62歳の松本人志が試される“笑いの腕”…テレビ復帰は「ダウンタウンチャンネル」の成功次第?

更新日:2025-09-02 17:03
投稿日:2025-09-02 17:00

 吉本興業が8月20日、有料配信サービス「ダウンタウンチャンネル(仮称)」が11月1日にスタートすると発表した。吉本はすでにコンテンツファンドを組成し、国内外の企業から調達した数十億円を制作費に充てる。自己資金ではないだけに失敗が許されない中、注目されているのが「ダウンタウンチャンネル」の成否と松本人志(61)のテレビ復帰についてだ。

 松本は一昨年末に「週刊文春」に報じられた自身の女性トラブルを「事実無根」として、昨年1月に芸能活動を休止し、発行元の文藝春秋と裁判で争ったが、昨年11月に松本は訴訟を取り下げている。だが、その後も復帰は暗礁に乗り上げ、活動休止状態が続いている。

「松本は活動休止中もダウンタウンチャンネルの準備を着々と進めていたといいます。それだけに企画内容には自信を深めているようです。一方、テレビは出演していた番組からの降板や終了が相次いだが、吉本側は松本のテレビ復帰を諦めていないといいます。先方から声が掛かれば、内容次第では応じる用意はあるようです」(スポーツ紙記者)

 だが、松本が置かれた状況は決して良好ではない。24年12月に女性トラブルが報じられた中居正広氏が、今年1月に芸能界を引退。フジテレビに飛び火した中居氏の問題が完全に決着していないことが、松本のテレビ復帰を難しくしているとみられている。

「松本の女性トラブル報道の記憶がまだ新しい上に、中居氏の問題が立て続けに起こったことで、テレビ局側はより一層慎重になっています。松本の起用についてはダウンタウンチャンネルの成り行きと世間の空気を睨みながらになるでしょう」(前出・スポーツ紙記者) 

 ダウンタウンチャンネルは独自プラットフォームでスマホ、パソコン、テレビなどで視聴できるほか、月額課金制と発表されている。だが、松本と相方の浜田雅功(62)以外の出演者、具体的なコンテンツ内容や料金体系など全容が明かされていない。多くのファンは松本不在の空白を埋めてくれるものと期待が高まっているが、事業としての成功は未知数といえるだろう。

■月商1億円は固い?

「単独もしくはコンビによるトークやコントだけでなく、大喜利などさまざまな企画が盛り込まれるほか、2人が出演した過去の地上波バラエティーやドラマ、映画などもアーカイブ配信されるものと期待されています。ダウンタウン以外の出演者は千鳥、かまいたちといった吉本芸人のほか、他のプロダクションのタレントなどの声もあがっています」(お笑いライター)

 成功のカギは、コアなファン以外の獲得と海外市場にかかっているだろう。国内で月額980円で10万人加入で月商およそ1億円と予想、試算するメディアもあるが、果たしてどうなるのか。

「ダウンタウンや松本のコアなファン以外は、お笑いファンなどが想定されますが、ダウンタウンの番組の平均視聴率を10%と仮定し、そのうちの10%程度が課金すれば、月収1億円以上の計算になります。最初はご祝儀や野次馬感覚で課金する人が相次ぐと思われますが、果たしてこれまでほぼタダで見られたものに“お金を払う”という壁を突破できるのか。『ドキュメンタル』や『FREEZE』がフォーマット販売や海外のテレビ局でリメークされ成功を収めたように、コンテンツや企画が海外販売されれば、海外での売り上げが大きく乗っかってくるでしょう。一定の成功は収められそうですが、プラットフォームからの離脱を食い止められるかなどはいかに面白いコンテンツをコンスタントに配信できるか次第ではないでしょうか」(前出・お笑いライター)

 コアなファンからは、松本が出演するならどんな番組でも課金するという声が聞かれるが、コンプライアンスに厳しい昨今のテレビでは見られないような笑いを期待する声も非常に多い。活動休止から2年近くが経過し、今月8日で62歳になる松本の“笑いの腕”が錆びていないか、見ものだろう。

(本多圭/芸能ジャーナリスト)

エンタメ 新着一覧


【おむすびにモヤっと】メンチ切り合った2人がなぜ? 見たいシーンを出し惜しむのが「おむすび」クオリティ
 結(橋本環奈)と翔也(佐野勇斗)は、保留とされていた結婚を進めるため2人が考えた生活プランを親たちに説明する。会社で初...
桧山珠美 2025-01-11 06:00 エンタメ
【おむすびにモヤっと】サザエさん風に「歩、スマホを買う」「結、節約に目覚める」「翔也、仕事する」の3本
 歩(仲里依紗)に、聖人(北村有起哉)がまた携帯電話を買ったのか問うと、歩はスマートホンだと答える。新しい出始めの商品に...
桧山珠美 2025-01-08 17:30 エンタメ
「べらぼう」初回、セクシー女優3人が裸死体姿に…AV業界人どう見た?「裸に意味を語らせる照明が必要」
 5日にスタートした横浜流星(28)主演のNHK大河「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺(つたじゅうえいがのゆめばなし)~」(NH...
【募集】冬ドラマ何見る?『べらぼう』『家政夫のミタゾノ』『日本一の最低男』など期待&ガッカリ教えて!
 コクハクでは2025年冬ドラマを対象としたアンケートを実施します。あなたが現時点で「楽しみにしている」ドラマ、そして「...
【おむすびにモヤっと】「プロフェッショナル」で壮大なネタバレ感!14週は元スケ番vs元レディースの様相
 結(橋本環奈)が糸島から神戸に帰ってきて愛子(麻生久美子)や歩(仲里依紗)が迎える。だが、一緒に永吉(松平健)と佳代(...
桧山珠美 2025-01-31 16:57 エンタメ
【2024年人気記事】伊藤健太郎は破局して正解! “小栗旬軍団”加入でバーター出演の機会にも恵まれる
 あけましておめでとうございます。2024年は「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大きかった記...
【2024年人気記事】悪評だらけの天才、平手友梨奈が遅刻やドタキャンを繰り返す本当の理由
 あけましておめでとうございます。2024年は「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大きかった記...
堺屋大地 2025-01-04 06:00 エンタメ
【2024年人気記事】松本人志はいまや「憧れの芸人」ではない。若手芸人が話す3つの理由
 あけましておめでとうございます。2024年は「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大きかった記...
帽子田 2025-01-02 06:00 エンタメ
【2024年人気記事】なぜ塚地武雅、藤井隆はドラマ出演が続く? 不人気芸人との決定的な違い
 2024年も「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大きかった記事を再掲載します。こちらの記事初...
【2024年人気記事】『新宿野戦病院』小池栄子の英語、海外はどう思う?「下手というより…」
 2024年も「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大きかった記事を再掲載します。こちらの記事初...
映画「聖☆おにいさん」全力でおバカを演じる松ケン&染谷将太たち。評価は真っ二つだけど…
「M-1グランプリ2024」の準優勝バッテリィズに元気をいただきました。エースでしたっけ。やはり“おバカ”は最強です。優...
ラウール、高橋文哉…2024年「国宝級に検索されたイケメン大賞」TOP5の最も検索された日は…?
 2024年もあとわずか。今回は今年1年を通じて活躍したイケメンが、いかに世間の人々の注目を集めたかを調べてみたいと思い...
こじらぶ 2024-12-28 06:00 エンタメ
【最新回のおむすびにモヤっと】「豚肉と玉ねぎのニンニク炒め」はサラダの後に作ったほうが…
 スナック「ひみこ」で、佳代(宮崎美子)と話す結(橋本環奈)。永吉(松平健)とただいるだけで幸せだと言う佳代の言葉を聞い...
桧山珠美 2024-12-27 19:30 エンタメ
「M-1」令和ロマンが主人公なら、エバースは裏主人公。泥臭い秀才コンビを応援したくなるのが人のサガだ
 今年も最高の盛り上がりを見せた「M-1グランプリ」(ABC・テレビ朝日系)。令和ロマンが史上初の2連覇を果たしたものの...
帽子田 2024-12-27 06:00 エンタメ
面白かった「秋ドラマ」を調査!『海に眠るダイヤモンド』を抜いた1位は?期待外れに“あの作品”がまた…
 続々とクライマックスを迎えている2024年秋ドラマ。今期は見ごたえたっぷりの作品が揃い、ドラマに夢中になっていた人も多...
【今日のおむすびにモヤっと】別人と化したナベベ(緒形直人)、ギャルに救われた話は見せ場になったはず
 翔也(佐野勇斗)と別れた結(橋本環奈)は、合コンの場で栄養士になる意味がないのではと言われ、帰り道に考え込んでしまう。...
桧山珠美 2024-12-25 16:30 エンタメ