昭和や平成にいた“カタカナ職業”とは何だった?バブルを生きた男が思う「総クリエイター時代」の清々しさ

山口明 プロ童貞・現代アーティスト
更新日:2025-09-13 08:00
投稿日:2025-09-13 08:00

世間の余りで食べている

 なんだか愚痴っぽくなっちゃったけど、オレの話に戻るよ。下積み時代を経て、やっと35歳でデザイナーになった当時のオレは、デザイナーという人種に複雑な思いを抱えつつ、心のどこかで「これで自分もオシャレなクリエイターの仲間入り」とか思っていた。

 だけど、そんな淡い期待もむなしく、なぜか業界のクリエイターの人たちはオレに冷たかった。

 サングラスに革ジャンという、トレンド感ゼロのファッションとゲスなしゃべりが災いしたのか、なぜか実家のある松戸までバカにされたりもしてね。あのときだね、オレがもう永遠に松戸に住む決意を固めたのは。

 そんな感じで、一緒に食事に行くと、お店の人に横暴だったりして、「クリエイター」って言葉を聞くと不愉快な思い出ばかりが浮かんでくるんだよね。オレの周りだけだったのかもしれないけど。

 そもそも衣食住に直結しない仕事って、ある意味では“世間の余り”で食べさせてもらってるんだよ。別にクリエイターってだけで偉いわけじゃないからね。

一億総クリエイター時代に突入

 最近は、一般の人が普通に「自分の服のコーディネート」だったり「オリジナルのレシピで作った料理の写真」とかをコメント付きでSNSに投稿している。これってカメラマンであり、スタイリストであり、フードコーディネーター、そしてエディター(編集者)の仕事を、日常的に行っているってことだよね。

 中には、プロよりも面白かったりセンスが良かったりして、実際に仕事につながっていく人もいる。数年前から言われているけれど、これが「一億総クリエイター時代」ってことなんだろうね。日本だけの話じゃないから「人類総クリエイター時代」とも言える。

 若い頃のオレみたいに先輩に怒られながら下積み修業をすることもなければ、大変な思いをして出版社に就職したり、誰かに弟子入りしなくても、実力と才能があれば道が拓ける時代だよ。

 だけど、「すべての人がクリエイター」となってしまうとハードルが下がるというか、「クリエイター」という言葉がまとう意味や雰囲気も変わってきちゃうのかもね。もう誰もプロのクリエイターなんかに憧れたりはしないんだろうなぁ。

 それはそれで寂しいような、自意識過剰な人たちが名乗っていた「クリエイター」という言葉がクラッシュされて意味をなさなくなるところが、むしろすがすがしいような…。

 それではBye Bye、次回も夜露死苦!!

【アキラのオマコラ(オマケコラム)】

 これまでのオレのデザインの最高傑作はなんだろう…と考えてみたんだけど、それはたぶん「自分自身」。オレを生んでくれたのは両親だけど、この見た目と人生をデザインしたのは問違いなくオレだからね。

 そんなオレのふざけた人生が、童貞マンガの巨匠(?)吉泉知彦先生によりマンガになりました。タイトルは「童貞王~セックスはもう飽きた~」LINEマンガebookjapanで読めるから、ぜひ皆さんチェックしてくださいよ。童貞戦線、本日も絶賛配信中!

山口明
記事一覧
プロ童貞・現代アーティスト
1960年生まれ。プロ童貞しかし、あるときは現代アーティスト。そしてまたあるときはオナニストにして予言者。しかし、その実体は無職のオシャベリ・クソジジイ。毎日、地元MAD CITY(松戸市)の平和を守る為、猫背&早歩きでパトロール。本日も童貞戦線異状なし!!
著書の「ワイルドチェリーライフ山口明 童貞力で一億総クリエーター時代を生きる」が発売中。代理人による公式Xも更新中。

ライフスタイル 新着一覧


【保存版】梅雨のお楽しみ♪ アジサイの切り花を“愛で尽くす”テクニック
 アジサイの美しい季節がやってまいりました! 近年アジサイ品種の豊富さは、アジサイフリークにとって誠に悩ましく、毎年コレ...
さいきん梅雨が来るの早すぎじゃない? 2023.5.31(水)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
誰にも言えない癖8選 鼻をかんだティッシュをつい見ちゃう!
 誰にだって、癖のひとつやふたつあるはず。癖は無意識にやっているため、いまだに自分で気づいていないことがあるかもしれませ...
ドッグフードってウマそうじゃない? 巷で噂の3品を食べたら思いのほか…
「毎日の食事が身体の基本を作る」と巷ではいわれていますが、それはわんちゃんも同じこと。  最近では犬の健康を追及し...
2023-05-30 06:00 ライフスタイル
【マツキヨ】プライべートブランド日用品4選 2023.5.30(火)
 ドラッグストアで買い物してると、「matsukiyo」と記載された商品が増えてきたなと思う今日この頃。ご存知の方も多い...
茜色に染まる景色に心安らぐ 2023.5.29(月)
 たった数十分くらいの間に刻々と変化していく空の色。  茜色に染まる景色に心安らぐ。  日が落ちるまで眺めて...
節約とケチは紙一重? ここぞという時に後悔しないお金の使い方8選
 缶飲料に続いて、電気代まで値上げのニュース。止まらない値上がりラッシュに、「家計のどこを削ろう?」と試行錯誤している人...
推し活に疲れたと思う5つの瞬間…デジタルデトックスで情報の遮断を
 推し活を始めた頃は、誰もが「楽しみを見つけた」とワクワクしていたはず。推し活で、充実感を得ていたことでしょう。しかし、...
デート中“たまたま”を二度見! 上品かつ色気ムンムンで素敵
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
フリーランスママなら楽チンの誤解…付き添い通院で両立できず契約終了
 ステップファミリー6年目になる占い師ライターtumugiです。私は10代でデキ婚→子ども2人連れて離婚→シングルマザー...
便利でラクだと採用&継続したら大後悔!フルリモートの“落とし穴”8つ
 コロナ禍がひと段落して出社する人も増えましたが、フルリモートという働き方も選択できる時代になりました。好きな場所で仕事...
花火大会で浴衣姿の同級生にドキドキした 2023.5.28(日)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
へたるし処分が大変…人をダメにしない!? ビーズクッション5つの欠点
 部屋が狭いと椅子やソファーを置くのは難しいもの。その点、ビーズクッションであれば、スペースが少なくても気軽に取り入れる...
歯の矯正器具を2時間かけて装着、違和感しかねぇ 2023.5.27(土)
 40代半ばになって歯科矯正を始めた女のほぼ“リアタイ”ドキュメンタリー。恋バナでも食ルポでもライフハックでもない間口の...
「脱いだパンツ」を巡る心理戦
 自分が脱いだパンツに価値があると知ったのは、まだ10代の頃。ブルセラショップが世間の話題になり、お小遣い欲しさに心がゆ...
海と緑と南国の花が見える 安らぎの窓辺で 2023.5.26(金)
 いろんな場所をめぐってきたけど、移動する日ってバタバタするから、翌日の窓の外の景色で、「ああ、こんなところまで来たんだ...