2. 30~40代は情緒が乱れやすい時期
「レイさん、落ち着いて。さっき、思春期じゃないのに…って言ってたけど、実は30代後半以降は情緒不安定になりがちな年代だといわれているの」
「…え? もう大人なのに、ですか?」
「そうよ。30代後半になると、女性ホルモンのエストロゲンの分泌量が少しずつ減っていくの。このエストロゲンというホルモンは、感情を安定させるセロトニンの分泌にも関係しているホルモンだから、分泌量が減ると落ち込みやすくなったり、不安や怒りっぽさが増したりするといわれているわ」
目を丸くして聞いているレイさんに、えりのボスは優しく続けます。
自律神経の乱れも影響
「それに、自律神経が乱れて情緒が不安定になることもあるの。
レイさんの年代って、仕事や家事、趣味や人間関係で忙しいでしょ? その結果、交感神経が優位なままになって、脳もからだも十分に休めず、疲れがたまりやすいの。そうすると、些細なことで泣いたり怒ったりしてしまうことがあるのよ」
「そんな…でも、周りも同年代なのに…」
「そうよ。でも、そうやって自分を責めすぎちゃだめ。そういう罪悪感や自己嫌悪によって、自己肯定感が低下すると、ますます人と関わることに緊張してしまうわ。それで、本来の自分らしさを失ってしまうこともあるの。
自分から人と距離を置いて孤立してしまうこともあるのよ」
えりのボスの説明を聞き、レイさんは不安そうに言います。
「そんな! 私、友達や彼氏と距離を置くなんて嫌です。こういうとき、どう乗り越えればいいんですか?」
「今から、乱れた情緒を整えるためのセルフケアを紹介するわね」
3. 情緒を整えるセルフケア
30代後半以降は、仕事での責任が増したり家庭が忙しくなったり、自分の趣味を充実させたくなったりと、無意識に緊張状態が続いてしまうこともある年代です。そんなときに試したい、情緒を整えるセルフケアを3つ紹介します。
3-1.ひとりの時間を作る
誰かといると疲れてしまうと感じたときは、無理に人と会わずに感情をクールダウンさせる時間を作りましょう。カフェでぼーっとしたり、スマホを見ない時間を作ったりするだけでも構いません。
少し時間に余裕がある場合は、38度くらいのぬるめのお湯にじっくり浸かるのもおすすめ。
15~20分程度浸かると、副交感神経が刺激されて精神的なリラックス効果が得られます。また、深部体温を1度上げると、入眠時間に深部体温が下がり、睡眠の質も高まりますよ。
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