冷えとの戦いは夏も続く! 30代からの「つらい下痢」改善対策ガイド

コクハク編集部
更新日:2023-08-31 06:00
投稿日:2023-08-31 06:00
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、ちょっとした有名人。でもって、タヌキか妖怪の噂も囁かれるなか、健康に関する知識はズバ抜けている――。
 そんなえりのボスのもとにはウワサを聞きつけ、今日も悩みを抱えた女性が、ふらりと立ち寄ったようですよ。

1. 「食べ過ぎでもないのに、なんでいつも会議中に下痢が…!?」

 今回は、紗栄子さん(36歳女性/仮名)からのご相談です。

「ずっと困っていることがあるんです。話を聞いてくれませんか!?」

 紗栄子さんは、涙を浮かべながらえりのボスに相談を持ちかけました。

「泣かないで大丈夫よ。どうしたの?」

「実は、いつも大切な会議のプレゼン中に、下痢と腹痛に襲われるんです。また下痢がやってきたらと思うと、朝食もランチも摂るのが不安で。少なめにしたり、摂らないようにしたりしているんですけれど、それでもおなかが痛くなるときがあって。もう、どうしたらいいのか……」

 紗栄子さんは、手をグッと握りうつむいています。

「つらかったわね。不安でごはんも喉を通らなかったんじゃない?」

「そうですね。とにかく、下痢と腹痛が起こらないか。そればかり考えてしまって」

「もしかしたら、腸が冷えて自律神経が乱れているのかもしれないわね」

「腸の冷えですか? たしかに、いつもおなかを触ると冷たい気がします」

 えりのボスは、うんうんと頷きます。

「腸が冷えて自律神経のバランスが乱れると、胃腸機能が低下して、腹痛や下痢を起こしやすくなるの。食べすぎないようにしているなら、その可能性はあるわ」

「そうなんですね!」

 紗栄子さんは、原因がわかりホッとした様子。

「でも、腸の冷えなんて、どうやって治せば……」

 また、紗栄子さんは暗い面持ちで下を向きます。

 これは放っておけません!

2. 腸の冷えによる下痢は温めるのがポイント

「腸の冷えは、清涼飲料水や甘いものをよく摂っていたり、下着の締め付けがキツかったり、運動不足だったりすると起こりやすくなるわ」

「たしかに、キンキンに冷えた炭酸水やアイスが大好きで、毎日欠かせません! 運動も最近できていないし」

 紗栄子さんは、納得した表情で話します。

「そうよね。だけど、清涼飲料水や甘いものといった腸で消化されない糖分を摂りすぎると、腸の筋肉が弱ってしまうの。あと、運動不足や下着による締め付けも、血流を悪くさせて腸の冷えにつながるわ。下痢や腹痛の原因は、食べすぎによる胃腸の負担で消化不良を起こすことだけじゃないの」

「まさに、私は腸を冷やすための行動をしていたんですね」

 紗栄子さんは、やってしまったといわんばかりに頭を抱えます。

「でも、腸の冷えで自律神経が乱れるから下痢になるって、先ほど言っていましたよね? それは、どういう意味ですか?」

「腸が冷えると、交感神経が優位になって腸の血流や動きが悪くなるの。それが原因で、腸の機能が低下して、下痢になったり便秘になったりする方がいるわ。だから、腸を温めることがとても大切なのよ」

「なるほど、勉強になります!」

 紗栄子さんは、力強く頷きました。

「でも、具体的にどうやって腸を温めればいいんですか?」

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

ビューティー 新着一覧


990円の“プチプラ化粧水”1本だけで10日間過ごしてみた。乳液&クリーム不使用で意外な結果が…
 話題のコスメや、広告でよく見かける化粧品や日用品。「webでよく見るあの商品、本当にイイの?」「買ってみたいけれど、口...
「妊活を始めたものの、なかなか授からない…」《男性不妊》って知ってる? 意外と多い“精索静脈瘤”の話
「妊活を始めたけど、なかなか授からない…」そんなとき、多くの女性が婦人科に行く。でもちょっと待って。実は不妊の約半数は「...
今夜もぐっしょり…寝室温度をめぐって夫と大喧嘩!【医療専門者監修】寝汗は更年期だけじゃない?
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
40代が「垢抜け顔」になれないワケは?【美容家が使って実感】激推し最新コスメ3品
“垢抜け顔”になりたいけど、思いどおりの仕上がりにならない…。そんなお悩みは、選ぶコスメで解決!  40代の時短美容家...
生理前に限らず些細なことでイライラ!【医療従事者監修】アラフォーが注意したいPMSではない意外な理由
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
春先の紫外線も乾燥も怖くない!【美容家厳選】アラフォーに激推ししたい“二刀流”UV対策
 春の陽気を感じる日も増えてきましたね。日差しが強くなってくると気になるのは、UV対策です。春夏は特に紫外線量が増えるた...
加齢で増えがちな「ほくろ」はシミと何が違う?【美容外科医が解説】電気メスで削ると? 保険適用の条件は?
 この連載では美容医療“若葉マーク”の方々に向けて、テッパンの不安や疑問を分かりやすく“一発回答”。今回はお悩みの多い「...
うさぎ舌リップってなんぞ? 40代でも挑戦できる作り方と色選びのコツ
 純欲メイクや白湯メイク、地雷メイクなど、これまでいろいろなメイクがトレンドに上がってきましたが、もっかSNSで話題なの...
寒暖差疲労の原因と対処法【医療従事者監修】季節の変わり目はイベントてんこ盛りで休めない…どうする?
 寒暖差が激しい季節は、いつもと同じように睡眠時間を確保したつもりでも、なんだか疲れてしまいがち。そんな「寒暖差疲労」を...
40代がやりがちなNGメイクとインナーカラー全8選。痛いおばさんは回避したい…
 アラサー・アラフォー女子は、メイクやヘアカラーというパーソナルなことですら、常に厳しい目線を向けられてしまうから大変で...
長財布はダサい&時代遅れとされる3つの理由。令和におすすめの財布は?
 最近、長財布を使っている人をあまり見かけなくなってきましたね。今でも長財布を愛用しているものの、「もしかしてダサい? ...
女性は30代以降、筋肉量が年間1%ずつ減!?【医療従事者監修】今すぐ試せる“ぽっこり下腹”引き締め術3選
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
【検証】メイクしたまま寝ると汚肌一直線?20代美容ライターが3日間オフなしで過ごしたら意外な結果に…
「メイクを落とさないと肌が荒れる」とはよくいったもの。メイクをしたまま寝ると毛穴に詰まった汚れや皮脂が酸化して、肌荒れや...
「美容医療」反対派と賛成派の意見。トライする前の参考にしたい
 いつの時代も、女性は美しくなりたいと思うもの。そして、今の時代、美容医療や美容整形がより手軽になり、挑戦する人も増えて...
更年期の“意外と知らない”基礎知識/更年期症状は遺伝する? 出産経験の有無は影響する?【医療従事者監修】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
熱狂する韓国コスメブームに違和感。顔につけるのに、低価格、パケ買い、なんとなく…だけで買って大丈夫?
 つい先日、資生堂の最終赤字が100億円超との報道がありました。主な理由は中国での事業不振にあるそうですが、実際のところ...