夏の夕暮れにトンボが飛び始めると、だんだんと日が短くなり夏の終わりを感じてなんだか物寂しく、ちょっぴりセンチメンタルな気分になるものでございます。
秋といえば何?と聞かれれば思うことは色々ございましょう。山の紅葉や一面のススキ野原。秋刀魚の焦げる匂いや街の美しい銀杏並木……。
お花屋さんでは夏の終わりごろから秋の到来を告げるコスモスが店頭に並び始めます。ワタクシは夏の終わりに出回り始めるコスモスの花が店先で風に揺れるのを見ると、「スターウォーズ」オタクであるワタクシの実兄との幼いころの他愛のない会話をたびたび思い出すのでございます。
昔の話ではございますが、この「スターウォーズ」オタクの小学生だった実兄が、当時必死の形相で見ていたテレビ番組がございました。
それは天文学者カールセーガン監修のあの伝説的科学番組「cosmos」でございます。 宇宙(コスモス)を天文学者カールセーガンが優しい語り口で進行していく天文ドキュメンタリー番組でございましたが、かなり幼かったワタクシにとっては番組の意味なんぞ難しすぎて意味不明。
おそらく小学生だった兄もあの必死すぎる形相だったということはやはり、ほとんど意味不明だったのではなかったのかと思われますが、そんなアホ兄妹でも不思議とわかることがございました。
それは宇宙の呼び名がお花の「コスモス」と同じ名前だなんて、兄妹には計り知れないとてつもなく深いところできっとなんか繋がっているんだろうね、ということでございます。
そして、兄妹そろって意味のわからない番組論議の果てに導き出した兄の哲学的な答えが、「茂美さん、だから花はきっと宇宙なのかもしれないね」ということで、今回は宇宙と秩序のお花「コスモス」の解説でございます。
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