断捨離、終活…「モノを持たない」って本当に幸せなのか? 65歳童貞が提唱する“ミニマリスト”と真逆の生き方

山口明 プロ童貞・現代アーティスト
更新日:2025-11-08 08:00
投稿日:2025-11-08 08:00
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(65)。多忙な現役時代を経て、56歳の時に仕事中心で働く生き方をドロップアウト。現在は悠々自適な老後(?)を送りながら、還暦過ぎの童貞としてメディアに登場して注目を集めています。

若者がいろいろと消費をしなくなった

 Hello、本日も童貞なり。

 お酒は飲まないし、運転免許も持っていないオレは若い頃、男性からは「酒が飲めないやつは男じゃねぇ!」とののしられ、女性からは「男はクルマを持ってて一人前」と蔑まれたものだよ。

 これって現代のジェンダー論的な基準でいえば完全にNGじゃない? でも、酒もクルマも無縁な人間が珍しがられたのも過去の話。最近の若者にとっては、いたって普通のことになっている。

 若者の「酒離れ」や「クルマ離れ」が叫ばれるようになって久しいけど、「タバコ離れ」に「ファッション離れ」、そして「旅行離れ」に「ギャンブル離れ」と、さまざまなことから若者が“離れている”らしい。

 これってシンプルに若い世代が「あまり消費をしなくなった」ということだよね。

【読まれています】「コーヒー1杯も買えない!」キャッシュレス化に乗り切れない、現金派の叫び

 そもそも、現代社会は十分過ぎるほどのモノで溢れているし、多くの人はすでに毎日を生きていくのに最低限必要なモノをだいたい持っている。

 だから、今さら新しい家電やファッションアイテムなんかを、高いお金を出して買ったところで、日々の生活や人生が劇的に変化するなんてことは望めない。

 わざわざ本やDVDを買わなくても、ネット上には一生かけても見切れないような大量のコンテンツが存在しているわけだし。

脱成長経済で幸せになれるのか

 そうやって人々が消費をしなくなると、当然のように経済は停滞するわけで、その結果、バブル崩壊以来の長い景気の低迷が続いている。

「大量生産、大量消費の時代は終わった」とか「経済第一のアメリカ的な資本主義ではなく、ヨーロッパ的な成熱した社会を目指すべき」なんて意見をよく耳にするようになったけど、オレは思うんだよ。成長することを否定した脱成長経済で本当に人間は幸せになれるのかって。

「経済の成長を止める」ということは、新しい商品やサービスを生産しなくてもいい、と言っているようなもの。裏を返せば、人間の向上心や創造性を歓迎しない社会に向かっているとも言える。

 そんなふうに、人間の欲望や上昇志向を良しとせず、強引に止めてしまうような社会の中で、生きる活力やエネルギーを保ち続けるのは難しいよ。

 経済を縮小して、低空飛行で細く長くという社会を目指しているのかもしれないけど、このままではやがて衰退して崩壊してしまうんじゃないのかな。

山口明
記事一覧
プロ童貞・現代アーティスト
1960年生まれ。プロ童貞しかし、あるときは現代アーティスト。そしてまたあるときはオナニストにして予言者。しかし、その実体は無職のオシャベリ・クソジジイ。毎日、地元MAD CITY(松戸市)の平和を守る為、猫背&早歩きでパトロール。本日も童貞戦線異状なし!!
著書の「ワイルドチェリーライフ山口明 童貞力で一億総クリエーター時代を生きる」が発売中。代理人による公式Xも更新中。

ライフスタイル 新着一覧


ぐはっ!金欠で焼き肉のお誘い…ギクシャクも翌日リスケも回避する断り方
 金欠の時、友達から飲みや遊びの誘いが入ると、どうやって断るか悩んでしまう人は多いはず。  断り方によっては、人間...
【難解女ことば】「湯湯婆」パソコンで変換できないかも…なんて読む?
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
資格勉強中の彼。ウザイも既読スルーも回避!気遣い上級国民のLINEテク
 せっかくLINEを送ったのに、相手から返信が来ないと不安になりますよね。特に、LINEに気づいているのに既読スルーだっ...
義母と喧嘩したら仲直りは?顔見ずLINEで「韓ドラで仲良くなりたい」
 義母と喧嘩してしまうと、とても気まずいですよね。  特に子供がいる家庭では、祖母としてこれからも付き合いが続くで...
脱力と見せかけて宇宙と交信中?くねくねコロンな“たまたま”
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
LINEで退職届は“フツーにある”と聞いてたが…辞めるの簡単すぎじゃね?
「退職する場合は1カ月前までに申し出ること」などと、会社ごとにルールが設けられている場合が多いですよね。でも最近は「今日...
嘘吐きピンクローター
「知ったかぶり」という言葉がある。実際は知らないのに、知っているようなフリをすることだ。  知らなかったことを恥ず...
何じゃコレー!モクモクの正体は開運の木「スモークツリー」♂♀どっち?
 GWが過ぎた5月中旬あたりから毎日無言の“圧”をかけ、見つめております。我が家のほっぽらかし園芸に植えられたアノ樹木を...
友達褒めるはずが「シェイシェイのワンピ可愛い」で自滅…知ったか、恥っ
 人間誰しも知ったかぶりをしてしまった経験があるはず。知ったかぶりでその場を乗り切れるならいいものの、中にはボロが出て顔...
「楽しく暮らしています」“たまたま”が遠く離れた母上に一筆啓上
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
控えめな家族葬が200万ってマジ? 祖母急死で痛感!葬儀業者の“こっそり上乗せ”テク
 幼い頃に両親が離婚し母方の実家で暮らすことになりました。そんな筆者を優しく迎えてくれた祖母が2023年の11月に他界。...
2024-07-02 16:36 ライフスタイル
幸せの価値、そして――。
 家族親子恋人たちお年寄りも若者も桜に埋もれて過ごす時、人は皆幸せそうだ。  季節はもうすぐ梅雨――。
今さら聞きにくい? 英語の新敬称「Mx.」や「X」って何
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
ほっこり癒し漫画/第74回「ヘルプみーこ」(中編)
【連載第74回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
夫の胸ポケからキャバ名刺→子の刻に家出!?いいから落ち着けが止まらない
 LINEの文面だけでも、意外と「焦ってる」「取り乱してる」と分かるものですよね。今回は、そんな慌ただしいLINEを3つ...
好きを仕事にしても「しんどい」よ。憧れだけではない現実との向き合い方
 キャリアについてよく聞くフレーズが「好きを仕事に」。確かに、好きなことでお金を稼げたら一挙両得! 幸せな毎日が送れそう...