キィー!生理のイライラ、前より酷くなってない? 40代の“不安定”を改善するセルフケア【医療従事者監修】

コクハク編集部
更新日:2025-11-20 11:38
投稿日:2025-11-20 06:00

3.イライラしないために…今日から始めるセルフケア

 自分でも制御できないイライラを抱えていると、人間関係のトラブルを引き起こしやすくなります。

 その結果、人と関わることが嫌になって家に閉じこもりがちになるというデメリットもあるでしょう。そうならないために、今すぐ始められるセルフケアを紹介します。

3-1.感情記録法

 イライラしたときは、その感情を客観的に見つめるようにしましょう。

「イライラした原因は何だったのか」「その直前に何があったのか」をメモするだけで、自分の心理を客観的に見られるようになります。

 こうした記録法が苦にならない人は、「毎日の睡眠時間」「食事のタイミングと献立」「生理周期」なども併せて記録するのがおすすめ。

 出来事を客観視できるだけではなく「睡眠不足だから、今日は少し早めに眠ろう」「カルシウムが不足しているから意識的に摂ろう」など、対策を立てやすくなりますよ。

3-2.日々の習慣の見直し

 イライラするのは、外部からの影響だけが原因ではありません。

 たとえば、糖質を摂りすぎて血糖値の変動が大きくなると、イライラや不安感が増すといわれています。

 また、眠気覚ましにコーヒーを飲むのが習慣になっている人は、カフェインの過剰摂取にも注意が必要。カフェインによる興奮状態によって、イライラを感じてしまう人もいます。

 血糖値を安定させるためには、食事のときに炭水化物ではなく野菜から食べるようにしたり、食事の時間を規則的にしたりするなどの対策がおすすめ。

 また、食後におなかが落ち着いてから、軽い運動をすることも効果的だといわれています。

 軽い運動によって眠気を覚ませばカフェインの摂取量も抑えられます。ウォーキングやストレッチを試してくださいね。

3-3.根本改善なら女性ホルモンにアプローチ

 感情を記録したり、日々の習慣を見直したりしても、日常生活に支障をきたすほどイライラするケースもあります。そういった場合は、ホルモンバランスを根本から改善するアプローチがおすすめ。

 とくに、漢方薬は自律神経やホルモンバランスの乱れを整えるのが得意とされています。

 実際に、更年期の女性の悩みに対して、漢方薬が処方されることはよくあります。自分の体質や症状に合わせて、医師や薬剤師、登録販売者に相談してみましょう。

 スマホで気軽に専門家に相談できるオンライン個別相談も話題です。スマホで完結できるので、対面では話しづらいことも気軽に相談が可能。

 お手頃価格で不調を改善したい人は、医薬品の漢方をチェックしてみましょう。

4. イライラには医学的なアプローチも必要!

「…なるほど。今まで、自分のイライラは単なるワガママだと思ってましたけど、年齢を重ねたことによる自然な変化っていう可能性もあるんですね」

「そうよ。ホルモンバランスや自律神経の乱れで、普段の自分らしくいられなくなる人は多いわ。とくに、ナツミさんの年代は、これから心身ともに不調を感じることも多いの。そのときは我慢せずに、周りの人に相談したり、医療機関を受診したりすることが大切よ」

「ありがとうございます。また、えりのさんに相談してもいいですか?」

「もちろん、私への相談も大歓迎! 何かあったら、些細なことでもいいから声をかけてちょうだい」

「はい。またよろしくお願いします!」

 優しい表情でサロンを去っていくナツミさんを、えりのボスは笑顔で送り出しました。

★サロン「コクハク」のオーナー えりの

 顔と口調は若いものの、年齢不詳。タヌキか妖怪の噂も囁かれる謎めいた主人だが、ココロやカラダ、健康に関する知識はズバ抜けており、何気にハイスペック。ムスメ時代に苦労してるため、自分より“後輩”の女にはしあわせになって欲しいと願っている。愛称は、えりのボス。

(漫画/腹肉ツヤ子

  ◇  ◇  ◇

<この記事の監修者>

あんしん漢方薬剤師 中田 早苗(なかだ・さなえ)

 デトックス体質改善・腸活・膣ケアサポート薬剤師・認定運動支援薬剤師。病院薬剤師を経て漢方薬局にて従事。症状を根本改善するための漢方の啓発やアドバイスを行う。健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘルス-youtubeチャンネルでは、お薬最適化薬剤師として「無駄な服薬はお財布と体の敵!」をモットーに薬の最適な選び方を解説する動画を公開中。症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。

「あんしん漢方」を詳しく見てみる

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

ビューティー 新着一覧


眼瞼下垂を治したい! 美容外科界隈で「世紀の大発明」と呼ばれる手術とは?【目元の美容専門医師が解説】
 この連載では美容医療“若葉マーク”の方々に向けて、テッパンの不安や疑問を分かりやすく“一発回答”。今回は『眼瞼下垂につ...
白髪以上に40代のパサパサ髪は老けて見える説…【薬剤師監修】更年期の“老け髪”対策
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
ウン十年生きてもメイクが苦手! おてもやん、人食いおばば…勇気が出る!? メイク失敗あるある6選
 メイクが上手にできなくて、「自信がない」「もうノーメイクでいいや」と諦めていませんか? でも実は、メイク上手に見える女...
前髪がぁぁぁぁ!伸ばしかけのイライラを軽減、40代に似合うアレンジ術
 前髪を伸ばしたい時、伸ばしかけの期間の煩わしさに耐えられず、結局前髪を切ってしまった経験のある人は多いはず。でも、この...
年間1,000以上の化粧品類を試して実感!忖度ナシで美容家が溺愛する部門別「超厳選4アイテム」
 みなさんは今年、どんな美容アイテムとの出合いがありましたか? 仕事柄月に100以上、年間では軽く1,000を超える国内...
初めてのTバック。冬でも履くのがおすすめな6つの理由、汚れとか気にならない?
 女性がTバックを履く時といえば、下着のラインが透けやすい夏場や、彼氏とのデートの時が多いですよね。冬にまでTバックを履...
なぜ人は酒に酔うのか?【薬剤師監修】さらば泥酔! 酒好きのための「上手な飲み方」完全ガイド
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
国民・玉木代表は好みだった? アラフォー女性「ハデなおばさん化」を回避する方法
 一時期世間を騒がせた、国民民主党の玉木雄一郎代表(来年3月3日まで役職停止)の不倫。特にお相手女性のファッションには、...
20代女子から“ママ活メイク”認定されるのは納得できん! 40代の上品な若作りメイクテクは?
 若作りを意識しすぎるアラフォー女性は気を付けて! もしかしたら年下女性から「あのアラフォー女性、もしかしてママ活中!?...
ボサ、ツル、ハミ、ポロリ…。セクシー下着&アンダーヘア処理の赤っ恥失敗談7選
 恋をした女性なら、一度はセクシー下着やアンダーヘアの処理に興味を持った経験があるはず。もちろん、彼氏や夫に喜ばれて大成...
生理期間は短縮できるの?【薬剤師監修】生理を早く終わらせたい、生理周期をズラしたい、生理の不快感ムリ!
 旅行や大切なイベントと生理が重なってしまい、憂鬱な気持ちになった経験を持つ女性は多いでしょう。そんなとき「生理が早く終...
40代以上「お疲れ顔」の原因は? 面倒でも時間がなくても「2つの工程だけ」は省略してはいけない
 40代後半くらいから、きちんとメイクもしているし、スキンケアにも気を配っているのに「疲れてる?」と聞かれてしまう頻度が...
お悩み:浮気していないのに性器がかゆい!【薬剤師監修】婚約破棄危機30代女性への処方箋
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
日常遣いのコスメ・美容費を節約したら…40代女に襲いかかった2つの悲劇
 長引く物価高の影響で、数年前とは比べものにならないほどの「節約生活」を強いられている、大人世代も増えているよう。  ...
んー強烈ッ!100年の恋も冷める彼氏の体臭、我慢するしかないの?【薬剤師が解説】
 彼女の名は、えりの。女性の心を癒すためにはじめたサロン「コクハク」のオーナーで、界隈では「えりのボス」の愛称で知られ、...
Over40のイマイチまつげは「プチプラマスカラ」で解決! 美容家がガチンコ愛用の優秀アイテム2選
 40代、50代と年代が上がるにつれて避けて通れないのが、まつ毛のお悩み。  若かりし頃と比べると、細くなったり短くな...