更新日:2025-11-28 15:04
投稿日:2025-11-26 11:45
愛情が薄いわけじゃないけれど
マキは言葉を選びながら続けた。
「差別って、怒鳴られたり否定されたりすることじゃなくて、こういう“静かな温度差”の中に潜んでるんだと思う」
義母にしてみれば、“近い方を飾る”のは自然な流れだったのだろう。
だが飾られなかった側からすれば、それは「愛情の優先順位」を目の当たりにする瞬間だ。
「うちの子だって、あの子と同じように笑ってる。写真が少ないのは、愛情が薄いわけじゃない。でも、そこに“気づいてほしい”んだよね」
「愛情の序列」を作るまい
マキは最後に小さく笑った。
「いつか私が義母になったら、壁一面に孫たちの写真を飾るの。順番も枚数も関係なく、“みんな大事”って言えるようにね」
壁に並んだ写真は、家族の歴史を映すものだ。そこに偏りが生まれた瞬間、目には見えない“愛情の序列”が立ち上がる。
──飾られなかった一枚の写真ほど、心に深く残るものはない。
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