「ばけばけ」小谷の“謡曲”が上手すぎるのはなぜだ!? 勝手な行動、おサワにビシバシ鍛えてもらおう

桧山珠美 TVコラムニスト
更新日:2025-12-06 11:31
投稿日:2025-12-06 08:00

第10週「トオリ、スガリ。」#50

 トキ(髙石あかり)と小谷(下川恭平)の約束の日が近づいていた。トキのあずかり知らぬところで、小谷の応援をすることになった松野家の面々もソワソワする中、出勤前のトキに小谷は正式にランデブーを申し込む。

 そして迎えた当日、小谷がトキを案内したのは怪談の名所であり、トキのよく知る清光院だった。気づけばトキが小谷をリードして清光院でのランデブーが続く中、いよいよ小谷が想いをぶつける。

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【本日のツボ】

小谷が謡い出した謡曲「松風」のクオリティ

 ※※以下、ネタバレあります※※

 小谷とトキのランデブーは、またもやの清光院でした。亡くなった実の父・雨清水傳(堤真一)、元夫・銀二郎(寛一郎)に続き、三度目の来訪。そういえば、傳も「ランデブー」と言って、おトキを誘っていましたっけ。

 それにしても小谷、怪談好きのおトキが喜ぶ場所をと、清光院を選んだのはさすがです。松江中生徒の頭の良さが生かされました。実際、おトキのテンションも上がっていましたし。「おる、やっぱりおる。ワッ…」はしゃぐおトキ。…いよいよ、例の松風の井戸の前にやってきます。

「ほんとうに寂しい所ですね」と小谷。「まるで松風の気持ちを表しているかのように…。あっ、あそこで謡曲の『松風』を謡うと、彼女の幽霊が現れるそうでございます」とおトキ。

「では、なして現れるのか。それは、寂しさゆえだと私は思っちょります」と得意げに話します。すると小谷は、井戸のほうへ近づき、「〽松風も村雨も~」と、謡曲『松風』を謡い始めます。

「あの、小谷さん。それ『松風』ですよね? 小谷さん、現われますよ。幽霊出ますよ。小谷さん、小谷さん」と焦るおトキ。

 しばらくして、井戸を覗き込み、「やっぱり出ませんでしたね」と小谷。

「すみません。私、無理です。おトキさんが、怪談が好きだと伺ってから私なりに怪談を読んでみたんですが、私にはついていけません。おトキさんには大変申し訳ないですが…時間の無駄です」とまくし立てる。

桧山珠美
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TVコラムニスト
大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」、日刊ゲンダイ「あれもこれも言わせて」などで連載中。

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