ピルの価格はどれくらい? ピルを安く購入する4つのポイント

リタ・トーコ ライター
更新日:2023-01-26 20:24
投稿日:2019-10-30 06:01
 これまで、ただの「避妊薬」ではないピルのメリットや効果について連載の中でお話ししてきましたが、うっかりお伝えし忘れていたのがピルの価格について!
 基本的に毎月1シートずつ消費するピルですが、高いのか、安いのか、継続できる価格なのか、ぜひ押さえておきましょう。

ピルの価格相場はどれくらい? 高い?安い?保険適用される?

 ピルでツルツル肌に? 知っておきたい8つのメリットと危険性でお伝えしましたが、基本的にピルは、女性にとって良いメリットをたくさん持っている薬だと思います。ただ、やはり気になるのは毎月どれくらいの費用がかかるのか?ということ。まずは、ピルの価格相場をチェックしていきましょう。

1シート2,000円〜3,500円が一般的な相場

 今回、産婦人科のある病院やピル外来があるクリニックなどの価格を十数カ所リサーチしてみたところ、種類によっても変わってきますが、およそ1シートあたり2,000〜3,500円が一般的な相場のようでした。

初診料や再診料、検査代がかかる

 現在、日本では医師からの処方箋がないとピルを入手することができません。そのため、単にピル単体の費用だけではなく、初診料や再診料、定期的に行う血液検査代などが必要となります。

自由診療なので医療機関によって価格に差がある

 上記で挙げたピルの価格を見ると、価格に大きな差があるのが分かるでしょう。実はピルは自由診療のため、医療機関によって価格がまちまち。厚生労働省の認可を得ているジェネリックのピルもありますが、病院によっては先発医薬品(ジェネリックではないピル)よりも高い場合もあります。

避妊目的では保険適応されない場合もある

 各病院の考え方によっても左右されるところがありますが、ピルは避妊目的の場合、保険が適応されないこともあるようです。同じ病院でも、子宮内膜症や月経困難症などの治療薬として処方される場合には適応可能になる場合もあるため、事前に確認してみましょう。

経験者が語るピルを安く購入する方法!注意するポイント

 同じ薬を処方されるのであれば、できるだけ安い方法で購入したいですよね。これまで5回ほど病院を変えてきた私ですが、その中で学んだ“ピルを安く購入するための方法”をお伝えしていきます。

1. 1回の診療で何シートまで処方が可能なのかを確認しておく

 ピルは1回の診療で1シートしかもらえない病院、対して6カ月〜1年分のシートをまとめてもらえる病院など、処方方法は病院によってさまざま。当たり前のことですが、再診料は通院した分だけかかります。通院時間をかけないためにも、1回の診療で何シートまで処方が可能なのかを事前に確認しておくことをおすすめします。

 ちなみに、現在私が通院中の病院では、1回の診療で3シートまでの処方となっていますが、個人的には「3シートくらいが最適かな」と、思います。なぜなら、ピルを飲むことで起こる体の変化について医師に気軽に相談できますし、血液検査などを忘れずに行うことができるから。ぜひ、参考にしてくださいね。

2. どんな目的で飲むのかを医師に伝え、費用を相談する

 ピルはたくさんのメーカーからいろんな種類が発売されていますが、各医療機関が扱うピルの種類には違いがあります。

 少し詳しい話をすると、含まれる黄体ホルモン(プロゲステロン)の種類で「第1世代・第2世代・第3世代」と分類されていて、ホルモンの量が少ないために副作用が起こりにくいタイプや、男性ホルモンの作用が少なくニキビを軽減できるタイプなど、種類によって特性は変わります。(どの種類も避妊効果に期待できます)

 ただし、ピルの種類によって価格は変わります。どんな目的で飲みたいのかを医師に伝えて、費用についても相談してみましょう。ただし、病院によっても取り扱いピルの種類は異なります。中には1種類しか処方していないというような病院もあるため、注意しましょう。

3. 医療機関までの距離、時間を考える

 ピルユーザーとしての私の意見ですが、頻繁に病院を変えることはおすすめできません。ピルを処方してもらう病院は、生理不順や避妊などのデリケートな話をする場所でもあるため、やはり医師との信頼関係は欠かせないものではないかと思うのです。特に、後々妊娠を考えている女性の場合には、気軽に相談できる医師がいると安心できますよね。

 たとえば、一気に半年分の処方をしてもらえたとしても、距離的に通いづらい病院であったり、待ち時間が長かったりすると、どうしても足が遠のいてしまう可能性があります。そして、「時は金なり」ではないですが、かかる時間はお金に換算することもできるのです。

 近場であること、親身になって考えてくれる医師であるかどうかは、大切なチェックポイントですよ。

4. 安いからと言って海外輸入品のピルには手を出さない

 連載の中でお伝えしましたが、海外輸入品のピルには手を出さないことが鉄則。確かに、個人輸入代行業者から入手できるピルは安いです。まとめ買いができるし、ポチッと購入するだけで手元に届くのですから。でも、偽造品や模造品の可能性は否めません。万が一のことがあっても、「自己責任」という言葉で片付けられてしまうのです。

 女性が避妊目的でピルを飲む場合、効果を持続させるためには1日1錠、自分の責任で飲み続けなければなりません。飲み忘れてひやっとしてしまうこと、うっかり病院に行き忘れてピルが切れてしまうことなど、意外なストレスもあります。

 でも、その対価として「望まない妊娠をしない」という絶対的な安心があるのがピルのメリットでもあるのです。診療を受けて、体調のケアをしながらピルを続ける。これがベストな選択ではないでしょうか? その安全を得るためにも、海外輸入品のピルは避けておくべきでしょう。

ピルの価格はまちまち! 安さよりも都合の良さを優先してみては?

 お話ししてきたように、ピルの価格は種類や目的、医療機関によってもまちまち。もちろん、ピル費用は安いに越したことはありませんが、どんなペースでもらいに行けるのか、どんな目的で使いたいのかを考えて、自分にとっての都合の良さを優先してみても良いと思います。

 ちなみに、一例として。領収書を持ってきました。現在私が飲んでいる超低用量ピル、“フリウェル配合錠ULC「トーワ」”、3カ月分の値段です。フリウェル配合錠ULC「トーワ」は、先発医薬品である“ルナベルULD”のジェネリックのピル。

 以前は“トリキュラー28”を飲んでいましたが、値段だけ見ると約半額です。保険適応されているとはいえ、これは今までの病院の中でも最安値。「◯円で安心を買える」、そう思えば、面倒な通院も問診も安いものだと思いませんか?

リタ・トーコ
記事一覧
ライター
引きこもり既婚ライター。夫とのゆるい幸せを楽しみつつ、つい浮つく。類は友を呼ぶのか、周りに似た友人が多い。人生1回きり。興味に負け続ける女。好きな言葉は「自己責任」。

ライフスタイル 新着一覧


義母「うちの子そっくり」にザラつく…。“孫フィーバー”の裏、無視され続けた嫁の叫び。私は透明人間じゃない!
 私の友人サエ(32歳・銀行員)が第一子を出産したのは昨年の冬。待望の赤ちゃんが誕生し、夫婦で新しい生活を始めた矢先、彼...
芸術の秋!美少年“にゃんたま”の曲線美と薔薇にうっとり♡ まるで絵画みたいじゃない?
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
騙された!一見“仕事デキる風”…でも実は? 有能ぶったLINEにご用心。“能ある鷹”の逆パターンも
 世間では仕事ができない風に見えるLINEを送ってくるのに、実は超有能な人材だった話もよくあります。その一方で、本当は無...
【漢字探し】「鰯(イワシ)」の中に隠れた一文字は?(難易度★★★☆☆)
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「校閲婦人と学ぶ!意外と知らない女ことば」では、女性...
母が急病、社長の「帰りなさい」に涙…一生ついて行くと決めたLINE3選。元カレの言葉にホッ
「この人だけはどんな自分も受け入れてくれる」「この人だけは失いたくない」など、絶対的な信頼や必要性を感じる人に出会えると...
【マジかよ】ごま油×ミルクコーヒーに反響。老舗メーカーの“推しレシピ”にネット困惑「ヤバそう」「勇気でない」
「金印純正ごま油」などで知られる老舗メーカー「かどや製油」。企業公式X(旧Twitter)が2025年10月1日に投稿し...
「夜職だって立派な仕事」それ、本気で言ってる? 水商売への “本心”に気付いてしまったスナック嬢の独白
 最近は本当に“キラキラ夜職”が表に出る時代になりましたね。が、私は本当に危ないと思っています。 「そんなことない...
私が『愛の、がっこう。』に重ねた親との苦しい関係。振り返ってわかる“完璧じゃない”からこそ得られたもの
 フジテレビ系で放送されたドラマ『愛の、がっこう。』を観ながら、ふと「わたしの親も、今で言えば“毒親”だったのかもしれな...
スター猫になれるかな? 夢見るハチワレ“にゃんたま”の練習風景をチラリ☆
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
浮気を警戒したら逆ギレ!?  私が「絶対に謝りたくない」と思った瞬間7選。何でこっちが悪者なの?
「仕方なく謝ったけど…これ私、悪くないよね?」誰しもそんな気持ちになったことがあるのではないでしょうか。  今回は...
30代はご褒美ボディケア、中年女は塗り薬まみれ。色気から進化した風呂上りの「おばケア」事情
 女性なら誰でも通る茨の道、更年期。今、まさに更年期障害進行形の小林久乃さんが、自らの身に起きた症状や、40代から始まっ...
定時で帰っていいよ→役立たずってことですか!? 職場で出会った「めんどくさい女」図鑑。扱いに困るよ~
 あなたの周りに“めんどくさい女”はいませんか? 今回は体験談を交えながら、接し方に困る女性の7つのケースをご紹介します...
女性の“性”は「下ネタ」なのか? タブー視する社会に言いたい、語り合うことで生まれる安心感
 性の話題は「恥ずかしい」「隠すもの」とされがちですが、思い切って触れてみると、不思議と距離が縮まります。普段は口にしづ...
45歳、いつになれば楽になる? 自由に生きてるはずの私が、定食屋の秋刀魚で涙を滲ませた理由
 踊り子として全国各地の舞台に立つ新井見枝香さんの“こじらせ”エッセーです。いつでも、いついつまでも何かしら悩みは尽きな...
月経不調はストレスで悪化する? “脳疲労”と生理痛を軽くするセルフケア【専門医監修】
「生理痛はいつものこと、仕方ない」「PMSは気のせい」--などとガマンしてそのままにしていたり、鎮痛薬でやり過ごしたりし...
“推し”は最初から決まっていた…元芸能人が明かす「オーディション番組」の過酷な裏側と選ばれる子の共通点
 世間を揺るがす芸能界のさまざまな噂。ニュースとして報じられ、真実が明らかになることも増えました。現在は清浄化が行われて...