離婚はこりごりな人こそ…ポジティブな「別居婚」がいいワケ

山崎世美子 男女問題研究家
更新日:2020-02-15 06:00
投稿日:2020-02-15 06:00

連れ子再婚こそ別居婚がお薦めの理由

連れ子虐待を防ぐことができる(写真:iStock)
連れ子虐待を防ぐことができる (写真:iStock)

 別居婚は自分の快適空間をキープできます。お風呂上りに真っ裸でお気に入りの音楽を聞きながら、ボディークリームを塗ってもいい。文句を言う人はいません。一人の時間を楽しめるので、私はあえて個独と書いています。相手がいないシングルでは、本当の孤独になりがちです。

 子供がいる方は、より別居婚がいい。子供との時間はそれまでと同じように持てますし、何より連れ子虐待のリスクが少ない。子供にとっては、“お母さんを盗られた感”が少なく、子供にとっても快適でしょう。時々、夫の家にお泊まりにいくことで、思春期の子供の目を気にしなくて済むのもメリットです。

寝室は別にしてパーソナル空間を

寝室は分けてパーソナルスペースを作る(写真:iStock)
寝室は分けてパーソナルスペースを作る (写真:iStock)

 私がいう別居婚は、歩いて行き来できる距離の別居です。どこでもいいわけではありません。どちらかが病気になってもすぐに行き来できるのは、エリアでいえば同じ町内会。マンションやアパートを2部屋借りるのもいいと思います。私の別居婚も、同じマンション内です。

 そうすると、ネックは家賃や住宅ローンの負担になります。そこが最大のハードルで、「2部屋借りるのはちょっと」という方は、せめて寝室は別にすることです。

 死ぬまで生活を共にするなら、お互いの生活を尊重することはとても大切。それは相手を信頼していればこそで、信頼と尊重なくして結婚生活は継続できません。バツ経験者なら、そのことを理解できるはず。

 相手を信頼し、尊重するための生活スタイルが別居婚で、相手を尊重するにはそれぞれのパーソナルな空間は欠かせません。近い距離にいるよりケンカは断然減ります。

夫とは味噌汁が冷めない距離がいい

長い人生を共にしたいのなら…(写真:iStock)
長い人生を共にしたいのなら… (写真:iStock)

 筆者は夫とケンカして3カ月ほど音信不通だったことがありました。頭に血が上ってケンカしても、別居婚なら自分の部屋でクールダウンできます。毎日、顔を合わせていると、そのたびにイライラが募るでしょう。時間が溝を埋め、少しずつ冷静に話せるようになりました。

 ちょっとしたケンカが溝を生んで、やがて取り返しのつかないことになることはよくあります。そんな事態を避けることが、長く夫婦を続けるコツです。

 年を重ねると、相手の体のことが心配になります。子供にとっても両親の健康は気がかりでしょう。すぐに通える距離の別居婚は、お互いの生活を損なうことなく、毎日顔を見ることができます。自分の時間と相手との時間。それがメリハリを生み、生活に張りがでます。それが一番いいのです。

 義理の親とは、味噌汁が冷めない距離がいい。昔の人はそう言いました。今の世の中、そんな関係は姑ではなく夫かもしれません。

 もし転勤がある会社に勤めているなら、近くに住む別居婚とは違いますが、会社に転勤を願い出るのも一つの手です。会社負担で別居を試すことができます。それで別居ライフの楽しみ方をチェックし、転勤を終えたときに、本当の意味での別居婚を始めるのもいいかもしれません。

山崎世美子
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男女問題研究家
「平成の駆け込み寺」として、人間関係、男と女をテーマとし、さまざまな悩みを抱える相談者に的確なアドバイスを送り、心のケア・親身なカウンセリングで一躍人気者となる。TV、ラジオ、雑誌、さらに講演会などからも依頼が多数。いま最も注目されている専門家である。YouTube「せみこの恋愛大学」毎週水曜配信中。
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