ウイルス騒動で休校 自宅にいる子どもを賢く育てる読書法3つ

内藤みか 作家
更新日:2020-03-09 06:00
投稿日:2020-03-09 06:00

2. 好きなジャンルの偉人伝を読ませる

 不登校の息子に私はかなりの偉人伝を与えました。偉人伝は、困難に陥った時にどうやって道を切り開くか、新しいことにどうやって挑戦するかなど、人生で大切なことを教えてくれるのです。イチローさんやスティーブ・ジョブズさんなど、最近の人物の偉人伝も多く出版されているので、子どもも興味深く思ったようでした。

 偉人伝も100冊以上読ませましたが、そのなかで気に入って繰り返し読むものに注目しました。息子の場合、カップヌードルなどを作られた日清の安藤百福さんや投資家のウォーレン・バフェットさんの話が気に入っていたので、経営者や投資家の本をたくさん与えました。関心があるジャンルを絞り込み、子どもの得意分野を作ることも大切だからです。

3. ゲームは海外版を逆輸入

 子どもが家でゲームばかりやって困る、と言う人もいます。もちろんうちの息子もゲーム大好きで、当時はドラゴンクエスト系のゲームにハマっていました。業を煮やした私は、通販サイトで息子がハマっているゲームの海外版を取り寄せ、これで遊びなさいと言ったのです。コマンドも登場人物のセリフもすべて英語で、最初息子はとても困っていました。

 息子がゲームの内容がよくわからないから攻略本を買っていいかと言い出したので、今度は英語版の攻略本を取り寄せてやりました。

「これじゃ何が何だかわからない」と最初は怒っていた息子も、ゲームやりたさのあまり、必死で英語に取り組むしかありません。「鉄のよろい」は「Iron armor」などと次第に覚えるようになったのです。これをきっかけに英語に慣れ、高校入試ではかなりの高得点を得ることができました。

長い目で見た成長を

 シリーズものの読書も、偉人伝も、そして英語版の攻略本も、たっぷり時間があったからこそじっくり取り組めたのです。長期間在宅する場合は、普段よりも大きめの目標を持ったほうが本人も張り切るはず。知識だけでなく人間性も深めるような読書法で、差をつけましょう。

 ちなみに今回のウイルス騒ぎによってアルバイトが自宅待機となった大学生の息子は、再び自宅にいます。どうやって過ごしているかというと、全25巻の『信長のシェフ』という漫画を読破しようとしています。さらに、ナンバープレイス(数独)の雑誌を購入してせっせと解き、英語の数学専門書に挑戦しています。一度長期間の読書体験をすると、その後の人生でも応用することができて、とても役に立つのです。

内藤みか
記事一覧
作家
著書80冊以上。大学時代に作家デビューし、一貫して年下男性との恋愛小説を書き綴る。ケータイ小説でも話題に。近年は電子媒体を中心に活動。著書に「あなたに抱かれたいだけなのに」など。イケメン評論家として、ホストや出張ホストなどにも詳しい。
XInstagram

関連キーワード

ライフスタイル 新着一覧


P活、頂き女子…「パパ活」のことばも進化し続けている
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
ほっこり癒し漫画/第66回「保護猫探偵ハッシー」
【連載第66回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、突然「コクハク」に登場! 「しっぽ...
ホームパーティーの会費どうする?主催するメリット&お招き時のマナー
 気の合う仲間と自宅でゆっくり食事を楽しめるホームパーティー。コロナもひとまず落ち着き、ブーム復活の兆しです。  ホー...
中学受験のプロが推薦 御三家でも新御三家でもない将来安泰の「中堅校」
 今年の中学受験シーズンも真っ只中。首都圏では、1月10日に埼玉県、1月20日に千葉県、そして2月1日には東京都と神奈川...
アラフォー女性のリアルがここに! 元旦に誓った今年の目標
「一年の計は元旦にあり」とも言われるように、年のはじめに計画を立てることはとてもいいことです。でも、一年の目標に何を掲げ...
話し合い好きは平和主義?むしろ支配欲強め!一歩間違えるとモラハラに…
 話し合いで解決を図る人、みなさんはどんな印象がありますか? たぶん平和的とか、論理的なイメージが強いのではないでしょう...
美STの開運マスク付録ってなに?ドモホルンリンクルは一式試せて嬉しい
 今回ご紹介する雑誌付録は、「美ST」2024年3月 増刊号(松嶋菜々子表紙)の「開運&美肌見え! PITTA MASK...
なんて素敵な夫! ド近眼の妻にICLを提案した「永久保存版トーク」
 昨年の夏頃から計画して、お正月明けに眼内にレンズを挿入して視力を矯正するICLの手術を受けました。  小学生の頃から...
「正」の字に振り回されて…
 はいっ、新しい年が始まりました。みなさん、お正月は楽しく過ごせましたでしょうか。  お正月の「正」の字には、「あ...
YOUはどうしてバンザーイ?  全開“たまたま”にあれこれ妄想
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
季節の中へ向かう道で 黄色のまぶしさに目がくらんだ
 鮮やかな黄色がまぶしくて思わず目を細める。季節の色ってなんでこんなに力強いんだろう。  葉も実も花も落ちて枝だけ...
冬の園芸は難しい?花屋が教える「ご注意あそばせ」な4項目
 お花屋さんは1年中忙しいイメージがあるかもしれませんが、寒さこたえる1、2月は比較的まったりムード。慌ただしかった年末...
「財布落とした」→先週もだよね? サボり言い訳LINEはリスト化必須
 普段、一生懸命仕事をしていても、人間なら時には「サボりたいな」と感じる日もあるはず。  でも困るのが、サボるため...
生まれた性別で誰かが誰かに恋をした きっとそれだけのこと
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
スマホ中毒な娘にお手上げ!不要で必要な事情、鍵付き棚に入れたのに…!!
 ステップファミリー6年目になる占い師ライターtumugiです。私は10代でデキ婚→子ども2人連れて離婚→シングルマザー...
鍵シッポでつかんだ幸せを“たまたま”にたっぷり貯めこんで♡
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...