マッチングアプリにいた コロナ騒動でも自粛できない男たち

内藤みか 作家
更新日:2020-05-20 11:30
投稿日:2020-03-12 06:00

お金に困ってます系

 次に目立つのが、お金に困っているという男性です。「ウイルス騒ぎでバイトの予定がなくなってしまった」という学生さんや「海外旅行したいので援助してください」というフリーター、「自営業なので収入が減ってしまってピンチです」という社会人、それから「もともとヒモなので飼ってくれる人探してます」という男性など、支援者を募る男性の姿が目立ちました。

 つまりは、いろいろと収入が必要なので、アプリに登録したようです。明らかに女性をATMだと考えている様子ですが、あまりにもお金くださいをアピールするのもどうなのでしょう。そういった男性を養ってあげたり、お小遣いをあげたいと思う女性は、それほど大勢いるとは思えませんが、最近のマッチングアプリでは金品をねだる男性が目立つので、気がかりです。

エッチしたいんです系

 そして、世の中がどんな状態であっても「それでも僕は女性と知り合ってエッチしたいんだ!」という肉食なチャレンジャーは存在するものです。マッチングアプリの中にも、わずかにいました。

 興味深いのは彼らが「ひとり暮らしの女性」を強く求めていたこと。そして女性の自宅に行きたがるのです。これはなぜかというとおそらく、外食や人ごみを避ける昨今の風潮もあるのでしょう。女性の個人宅なら不特定多数の人との接触は確かに避けられますが、その当の女性自身が見ず知らずの相手であり、場合によっては超濃厚接触するわけですからなんとも本末転倒な感じを受けました。

 世の中がどのような状況であっても性欲があり、愛を求める姿は美しくもあり、性依存的でもあり、どこか物悲しさを感じました。そしてネットで知り合ったばかりの男性をいきなり部屋にあげるような用心深くない女性は世の中にどれくらいいるものなのだろうかと考え込んでしまいました。確かに自宅訪問すれば、ホテル代はかからないからオトクかもしれませんけれど。

 そんな感じで、コロナウイルス厳戒下のマッチングアプリでは、大きく分けて「ヒマなんです系」、「お金に困ってます系」、「エッチしたいんです系」の3パターンがありました。最も多いのはやはり「ヒマなんです系」。多くの登録者が活動を自粛するなかこうした方々が蠢いている様子には、かなりの終末感がありましたよ。

内藤みか
記事一覧
作家
著書80冊以上。大学時代に作家デビューし、一貫して年下男性との恋愛小説を書き綴る。ケータイ小説でも話題に。近年は電子媒体を中心に活動。著書に「あなたに抱かれたいだけなのに」など。イケメン評論家として、ホストや出張ホストなどにも詳しい。
XInstagram

ライフスタイル 新着一覧


命がけで庭の雑草駆除、今年もやるの?ローメンテを叶える夏の雑草対策
 雑草が気になる季節になりました。「雑草」という植物なんて無いねえ~と言われちゃえばそれまでですが、道端はまぁいいとして...
トレンド入り「猫ミーム」インフルエンサーの投稿じゃないのになぜバズる
 2024年春、突如日本のSNSシーンで流行し始めた「猫ミーム」というカルチャー。日本だけでなく、今世界で流行し、そして...
え、ハブられてる? ママ友に嫌われる言動ランキング&上手に付き合う術
 子育て中の女性が必ず直面する「ママ友との付き合い」。気の合う人に出会えれば、情報交換や悩みごとを共有できる仲間として心...
カスハラとクレームの違い 料理が30分経っても出ないから文句言ったら?
 パワハラ、セクハラ、モラハラ…。最近何かと「ハラスメント」という言葉を耳にしますよね。その中でもここ数年でよく見聞きす...
「風呂キャンセル界隈」失敗談 足の臭いでバレ!自分を奮い立たせる方法
 ネットスラングで「風呂キャンセル界隈」というワードが話題になっています。読者の皆さんの中にも、その日の入浴をキャンセル...
丸見え族、参上! うさぎシッポの“たまたま”君にロックオン
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
何をそんなに怒っているのだ?
 何をそんなに怒っているのだ?  東京都庁近くにて。
ほっこり癒し漫画/第75回「ヘルプみーこ」(後編)
【連載第75回】  ベストセラー『ねことじいちゃん』の作者が描く話題作が、「コクハク」に登場! 「しっぽのお...
【難解女ことば】「小女子」ってなんて読む? ヒントはご飯が進むもの。
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
最新「グダグダなLINEやり取りの終わらせ方」知らないのは無防備すぎる
 仕事からプライベートまで、コミュニケーションツールとして使えるLINE。便利かつ気軽ではありますが、それゆえにダラダラ...
スマホを持たないサブカル老人の願い「本屋に行く楽しみを奪わないで~」
 コミックや書籍など数々の表紙デザインを手がけてきた元・装丁デザイナーの山口明さん(63)。多忙な現役時代を経て、56歳...
クレクレママの実態 買い換えるなら「車くれない?」っておねだりする!?
 人のものをすぐに欲しがるクレクレママ、あなたの周りにはいませんか? おさがりなどをもらってくれて助かることもあるけれど...
44歳独身、今からでも遅くない?ズル休み→大学進学を決めた“無敵の女”
 八王子の居酒屋で契約社員として働く由紀は、信じていた学生バイトに蔑まれ、客の若者にも罵られる日々。見かねた学生バイトの...
私の時給はパフェより低い…置き去り氷河期世代の苦悩「感覚死んでる」
 八王子の居酒屋で契約社員として働く由紀は、特段面白みのない毎日を過ごしている。元気な学生バイトたちに囲まれ慌ただしい日...
八王子の居酒屋社員で月給18万円、腰かけ学生バイトの尻拭いをする日常
 八王子は21の四年制大学・短期大学・高専があるという。  全国でも学園都市として広く名が知られ、学生の数はおおよ...
大人の「友達がいない問題」はスナックで解決!?常連同士が仲良くなるわけ
 みなさんは大人になってからできた友達、どのくらいいますか? 「言われてみればもゼロ」なんてこともあるのでは?  ...