フェムテックって? 生理痛や更年期障害に技術で立ち向かう

西史織 卵子凍結コンシェルジュ
更新日:2023-01-26 20:58
投稿日:2020-04-01 06:00

アメリカでの盛り上がりについて

 もともとは、アメリカのGAFA界隈でのAI開発で、「白人男性のデータはあるけれども女性のデータが足りない」という観点から、女性の体のデータをどう集計していくかの議論が発端。そこに、MeToo運動などのフェミニズムの高まりが相まって、フェムテック市場として大きく成長していきました。

 当初は、月経やホルモンバランスに関するサービスを提供するスタートアップが注目されていましたが、最近では妊娠や産後ケア、更年期症状をサポートするサービスを提供する企業が増えてきました。

 その背景には女性の体や体調に関する悩みが多岐に渡ること、そして悩みに対する世間の認知が広がってきたことがあるのではないでしょうか。

 フェムテックの概念には、女性のからだニーズをRe THINK(再考)・Re DEFINE(再定義)・Re INVENT(再革新)・Re DESIGN(再設計)していこうという考えが根底にあります。

 テクノロジーが発達した現代でも変わっていない女性のヘルスケアに革新を起こしていくようなサービスを提供する企業が多く見られます。

今後の日本での可能性

 日本では、フェムテックという言葉は耳にするものの、まだまだ一部の人しか知り得ないマーケットという印象です。他国と比較してみても、フェムテックに関するサービスを運営する企業やスタートアップもまだまだ少ないと言えるでしょう。

 私も自社のサービスをフェムテックに関するサービスとして発信していますが、そこで感じるのは社会全体の理解が足りないことと、まだまだ女性自身の声が小さいことです。

 生理痛があっても我慢せざるを得ない日本の社会状況や自然妊娠が当たり前とされている風潮に、もっと異論を唱えていいはずです。これは、私たちが我慢すれば無くなる問題ではないのです。私たちが次の世代にどう伝えるか、何をしていくかを考えた時に、もっと女性が生きやすい社会を再設計していくことが必要だと思います。

西史織
記事一覧
卵子凍結コンシェルジュ
金融業界で営業、IT業界で事業開発に従事後、27歳のときに将来のことを考え卵子凍結をする。その経験から、女性のライフステージと仕事の両立についてをライフテーマに活動。妊活をしている方や卵子凍結をしたい方へ向けたクリニック検索サイト「婦人科ラボ
」を運営。Xでの情報発信や、日刊ゲンダイ、日経xWOMANでの執筆も行う。

ライフスタイル 新着一覧


今年は自信をつけたい!残念な目標を上手な目標に変えるテク
 新しい年がスタートしました。早速ですがみなさん、今年の目標を決めましたか? まだなら、自信がつくような上手な目標を立て...
夜も更けてそろそろ眠くなってきた 2023.1.6(金)
 終わらせたい仕事があって、帰宅時間が遅くなった夜。冷えた空気の中、コートの襟を立てて帰り路を急ぐ。夜も更けてそろそろ眠...
【2022年アツかった記事】イオンのど真ん中にフェムテック専門店!「性」商品はタブーなんかじゃない
(2022年8月に公開したものを一部変更し、再掲した記事となります)   ※  ※  ※  このところ、フェ...
【2022年アツかった記事】なるほど納得!「若さ」についてイヤミを言う人の残念な正体
【愛のスナック どろんぱ】 (2022年3月に公開したものを一部変更し、再掲した記事となります)  ※  ※  ...
お腹も“たまたま”も出し惜しみなし! 解放感を満喫にゃん♡
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
デート中にやらかした…赤っ恥「トイレ失敗談」を告白します
 人間は、きっと誰でも人には言えない恥ずかしい「やらかし失敗談」を持っているはず。今回は数あるシチュエーションの中でも、...
花屋がお宅訪問で実感!「お金持ちになるための12の約束事」
 あけましておめでとうございます。  2022年が良い年だった方もそうでなかった方にも、2023年という新しい年が...
作家・重松清さんの愛情、時々イジリまじりのメッセージ
「日めくりコクハク」でおなじみ、写真家・Koji Takano(髙野宏治)さんの個展「めくりゆく日々」が1月7日~15日...
2023-01-04 06:00 ライフスタイル
この「動きたい」気持ちに素直になりたい 2023.1.4(水)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
「今の仕事、辞めます!」女性が退職を決める8つのきっかけ
 仕事をしていれば誰だって、一度や二度は「辞めたい」と思ったことがあるでしょう。一時の感情で収まればいいけれど、中には辞...
【2022年アツかった記事】何コレー! 天然オブジェの“最高峰”「旅人の木」は見たら即買い!?
【笑う花には福来たる】 (2022年10月に公開したものを一部変更し、再掲した記事となります)   ※  ※  ...
何を感じ、どう動くかは自分次第 2023.1.3(火)
 2023年、自分もこうありたい。  銀座6丁目の交詢ビルにあるバーニーズニューヨーク銀座本店前、心躍るウィンドウ...
凍り付く空気の向こうに… 2023.1.2(月)
 雪化粧の富士山が見えた!!  空に向かって緩やかにそびえたつ、このシンメトリーな形に心が洗われる気がするのは日本...
【2022年アツかった記事】ステージ衣装用の真っ赤なランジェリーで“魔法”にかかった
【「イキてく強さ」】 (2022年11月に公開したものを一部変更し、再掲した記事となります)   ※  ※  ※...
【2022年アツかった記事】“にゃんたま”御開帳はうれしいけど…スプレー行為にご用心
【きょうのωにゃんたま】 (2022年2月に公開したものを一部変更し、再掲した記事となります)  ※  ※  ※...
あけおめ! 一休さんがこんなこと言ってたよ 2023.1.1(日)
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...