平手友梨奈 長濱ねるに送った欅坂46「アニラ大阪」での笑顔

こじらぶ ライター
更新日:2020-04-04 06:00
投稿日:2020-04-04 06:00

実質の“長濱ねる卒業ライブ”でもあった

 ここからは全体的にはポップで明るく“ザ・アイドル”らしいライブとなったアニラ大阪について、振り返ってみたい。

 アニラ大阪は3周年というお祝いの場であると同時に、卒業を発表していた長濱への惜別の意味を込めた卒業ライブに近いものだったように思う。翌月には日本武道館でのアニラが追加公演として決定していたものの、長濱はこの時点では参加するかは未定だったようだ。

 そしてのちに分かることだが、武道館公演は長濱の卒業に焦点をあてたものではなく、思い切り“クールでカッコいい”、“ザ・欅坂46”といったライブに振り切っていた。

 続く7月上旬に開催された欅坂46毎年恒例の野外ライブは欠席。同30日に長濱単独卒業イベントが開催されるも出演者は長濱ひとりで、彼女が自身のファンへ感謝を伝えるためのイベントだった。

 それを考えても、このアニラ大阪がメンバー、スタッフ込みで長濱送別の意味を含んだ最も卒業ライブに近いものだったといえる。

「100年待てば」の振付けを平手も笑顔で披露

 彼女に関連深い曲やユニット曲が披露されただけでなく、セットリストにソロ曲(「100年待てば」)があったのは長濱だけ。それも最も凝った演出であった。

 長濱ひとりの登場に会場が大いに沸くと、彼女はワイヤーで吊るされ上空へ舞い上がった。そのまま空中浮遊をしていると背景のスクリーンにはファンタジーチックで近未来的な流れる道が映し出される。長濱が宙に浮いたまま歩くように足を動かすと、実際には位置は固定されている彼女が背景のスクリーンの道の上を歩いているように見えた。

 その上、曲中、メンバー全員が登場し、空中でふわふわ歩いている(ように見える)長濱の代わりに「100年待てば」の振付けをバックダンサーとして踊っているのだ。王道の“ザ・アイドル”ともいうべき可愛らしいその振付けを、あの、いつも皇帝然として、ライブに気持ちも入れていないダークモードだった平手友梨奈までもが、とても柔和な優しい笑顔で。

 平手は初期こそ音楽特番で先輩グループとコラボし誰かの後ろで踊ったが、近年は(大人が決めたことなのだろうが)誰かのバックダンサーになったことはない。唯一、デビュー前からの盟友・長濱ねるをのぞいては。

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