おひとりさま女子に「理想的な部屋の広さ」はどれくらい?

日下部理絵 マンショントレンド評論家
更新日:2020-07-11 06:24
投稿日:2020-07-11 06:00
 せっかくマンションを購入するなら、できるだけ広い部屋に住みたい! と誰もが思いますよね。でも部屋の掃除も気になるし、購入できる予算なども気になるかと思います。
 実際、みんなはどれくらいの広さのお部屋に住んでいるのでしょうか? おひとりさま女子におすすめの部屋の広さは? 大好きな彼との同棲や結婚後も2人で住める部屋の広さとは? 理想的なお部屋の広さについてご紹介します。

お部屋はできるだけ広い方がいい?!

 部屋は広ければ広いほどいい、というわけではありません。人数に比して広すぎる部屋は、実は掃除やメンテナンスの手間がかかるだけでなく、暖房効率などの点でもマイナスなんです。

 まずは理想的な広さ、標準的な広さはどれくらいかをご紹介します。ひとつの指標として、国が掲げる「誘導居住面積水準」があります。

 誘導居住面積水準とは、住生活基本計画で示された住宅の面積に関する水準のことです。世帯数に応じて、「このくらいの面積があれば、豊かに暮らせる」という理想の住まいの広さを示しています。

おひとりさまなら40平方メートル程度が理想の広さ

 2016年3月に閣議決定された住生活基本計画(全国計画)の「誘導居住面積水準」によると、マンションで夫婦2人、もしくは夫婦2人+小さい子どもでは55㎡、3人だと75㎡、夫婦+子ども2人(10歳以上)の4人家族がマンションに住む場合では95㎡程度(いずれも住戸専用面積で、共用部分は除く)が理想の部屋の広さとなっています。

・一般型・・・都市の郊外及び都市部以外の一般地域に建つ戸建て住宅を想定
 計算式:1. 単身者55㎡ 2. 2人以上の世帯 25㎡×世帯人数+25㎡

・都市居住型・・・都市の中心部及びその周辺におけるマンションを想定
 計算式:1. 単身者40㎡ 2. 2人以上の世帯 20㎡×世帯人数+15㎡

出典「住生活基本計画(全国計画)における誘導居住面積水準及び最低居住面積水準」(国土交通省)

実際にみんなが住んでいるお部屋に広さは?

 先ほどの広さはあくまで理想的な部屋の広さを示しているため、実際にはこの面積より狭い部屋に住んでいる方も多いです。総務省の2016年の調査においても、この広さを実現している世帯は全体の57.4%だそうです。

 では、実際にどのくらいのお部屋に住んでいるかというと、一人暮らしでは20〜25㎡が最も多く、平均契約面積は24.18㎡です。

 DINKS・ファミリーでは40〜45㎡が最も多く、つぎに50〜55㎡で、平均契約面積は52.38㎡となっています(住環境研究会調べ)。

部屋が広いと様々なタイプの間取りが選べる

 部屋は広ければいいというわけではありませんが、広くなると1LDKや2DKなど、様々なタイプの間取り(物件)を選ぶことができます。

 ただし、部屋の専有面積には、柱や廊下などのデッドスペースも含まれるため、スペースに無駄のない間取りを選ぶのがコツです。また、一般的に部屋の専有面積が狭いほど「㎡あたりの価格」が高くなる傾向があること。住宅ローン控除など部屋の広さによって使える優遇制度が変わるということは覚えておきましょう。

 理想とする部屋の広さはいかがでしたか?

 部屋は住む人数や家族構成によって、選ぶ部屋の広さや適した間取りが異なります。内覧時には間取り図を参考に、ひと部屋ずつ広さは十分か? いま自分が使っている家電や家具などは置けるか? ライフスタイルの変更に対応できるか? などのチェックを忘れずにお部屋を選びましょう。

日下部理絵
記事一覧
マンショントレンド評論家
2001年実施、第1回マンション管理士試験に合格。維持管理の側面から既存マンションの実態に精通する。テレビ・ラジオなどのメディア、講演会・セミナーでも活躍中。著書に『マイホームは価値ある中古マンションを買いなさい!』(ダイヤモンド社)、『負動産マンションを富動産に変えるプロ技』(小学館)など多数。
日下部理絵オフィシャルサイトhttp://office-kusakabe.com/

ライフスタイル 新着一覧


【2023年人気記事】新宿立ちんぼ女性に異変…進む売春のフリーランス化
 あけましておめでとうございます。2023年は「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大きかった記...
【2023年人気記事】ラブホテルに泊まりました。
 あけましておめでとうございます。2023年は「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大きかった記...
駆け落ちにマッチングアプリ…いつの時代もロマンティックに憧れる
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
【2023年人気記事】新幹線で帰省、ヤバい親子に遭遇!お互い様の解釈
 あけましておめでとうございます。2023年は「コクハク」をご覧いただき、誠にありがとうございました。反響の大きかった記...
年が明けたところで 正直なんも変わらないけれど…
 北海道で暮らす、まん丸で真っ白な小さな鳥「シマエナガちゃん」。動物写真家の小原玲さんが撮影した可愛くて凛々しいシマエナ...
あけましておめでとう! 2024年はどんな年になるだろうね
 スサノオノミコトが造った日本初の宮、島根県須我神社。  なかなかゆっくり参ることはできないから、気持ちだけでも、...
姦、嫐、嬲…スキマ時間に読み方クイズはいかが? 漢字って奥深い。
 知っているようで意外と知らない「ことば」ってたくさんありますよね。「女ことば」では、女性にまつわる漢字や熟語、表現、地...
女同士の嫌味合戦に終止符を! 相手を黙らせる冴えた返し方
 女同士の嫌味の言い合いは、いつだって熾烈。 相手が職場の上司や同僚だと、言い返すことができずストレスになってしまう場合...
また!snsのアイコンコロコロ変えるの何で?4つの心理&注意したいこと
 あなたはsnsのアイコンをどのくらいの頻度で変えますか? snsを始めてから一度も変えたことがない人もいれば、月に一度...
義母「唐揚げは?」嫁「そうですね」義母「明日は鍋」献立確認もやもや!
 義母から送られてきたLINEでもやもやした経験はありませんか? 嫁いびりをするような義母であれば、不快なLINEに何度...
信頼の証じゃない 身内に“八つ当たりする”人の心理と対処方
 今回はお悩み相談回です。職場に好きな人がいる男性の方なのですが、よく想い人の女性から八つ当たりされるのだとか。 「信...
派手な集団に遭遇 ざわついた飲み屋で包まれる昭和の空気
 とある飲み屋で派手な集団に遭遇。チンドン屋さんのお出ましだ。  年末にしんみりしても仕方がないから、ここは景気よ...
ぎゃああ! 暖かいところで越冬するカメムシ(涙)、安全な捕まえ方は?
 家の中に出る虫で、ゴキブリを怖がる人はたくさんいますよね。でも、実はゴキブリと同じくらい不快度が高い虫がいます。  ...
口づけしたくなっちゃう♡ 真っ白な“たまたま”にロックオン
「にゃんたま」とは、猫の陰嚢のこと。神の作った最高傑作! 去勢前のもふもふ・カワイイ・ちょっとはずかしな“たまたま”を見...
なぜお正月の飾りに竹?めでてぇ年賀の最強アイテムはSDGs的にも超優秀
 猫店長「さぶ」率いる我がお花屋にも、まもなくお正月がやってきます。  今年の暮れも嵐が過ぎ去った後のように荒れ放題に...
知人「やさしいたい焼き屋のおじさん」私「あれ母親」地雷踏んだLINE
 人にはそれぞれ絶対に踏んではいけない「地雷」があります。でも、それが何かはわからないケースがほとんど。今回は、LINE...